暖かな陽気の春~初夏に、家族みんなで楽しめるレジャーの1つが「潮干狩り」。
潮が引いた砂浜で、思い思いに熊手でホジホジ、時間を忘れてアサリ採りに夢中になります。
思わず大きなハマグリが採れたりしたらラッキー!、テンション爆上がりですよね!。
潮干狩りで採れた貝、上手に持ち帰って美味しくいただきましょう!。
潮干狩りを楽しむ人出は3月~5月にピークを迎えますが、この時期は「わかめ」の収穫シーズンとも重なるので、海岸にはわかめを含むたくさんの海藻が打ち上げられていることに気づくでしょう。
わかめは、お味噌汁では定番中の定番の具ですし、野菜と和えた海鮮風サラダも相性抜群で美味しいですものね。
潮干狩りの海岸に打ち上げられ「取り放題」になっているわかめが食べられるのなら、「知らぬが損」のまさに潮干狩りの副産物です。
今回は「潮干狩りで拾ったわかめは食べられる?」をメインテーマに、海岸で拾った海藻がわかめがどうかの見分け方、保存方法についてご紹介していきます。
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潮干狩りで拾ったわかめは食べられる?
潮干狩りで拾った海藻が「わかめ」であれば、もちろん食べられます。
問題は、潮干狩りで拾った海藻が「わかめかどうか?」の見分け方。
ここからは、潮干狩りで海岸に打ち上げられている海藻が「わかめかどうか?」をどのように見分ければいいのか、見分けるポイントを確認していきましょう。
打ち上げられて時間が経ってるわかめは要注意!
春先の3月~初夏5月頃の、潮干狩りのシーズンに打ち上げられたわかめは柔らかくて美味しいです。
とはいえ、海岸に打ち上げられてから何日も経っているようなわかめは、腐っている可能性も疑う必要があります。
とくに夏の海水浴シーズンに海岸に打ち上げられているわかめは、すでに腐っている可能性が高いので食べるのは避けるのがベターでしょう。
やはり、3月~5月頃の潮干狩りシーズンのわかめが、一番やわらかく美味しく食べられます。
拾った海藻はわかめ?わかめの見分け方!
潮干狩りで海岸へ打ち上げられている海藻は、当然わかめだけではありません。
その海藻がわかめかどうかの見分け方を知ることで安心して持ち帰り、美味しく食べることができます。
わかめかどうかを見分けるポイントを、具体例をあげて紹介していきます。
色で見分ける
潮干狩りで拾った海藻はどんな色をしていますか?。
わかめというと、お味噌汁やサラダに和えた綺麗な「濃い緑色」をイメージされると思いますが、生きてるわかめは緑色ではなく黒に近い「褐色」と呼ばれる茶色です。
じつは、わかめはお湯で茹でることでイメージとおりの「緑色」に変わっていくもの。
わかめは褐色(濃い茶色)の色素と緑色の色素を合わせもつ海藻なのですが、褐色の色素は熱に弱く、茹でることで熱強い緑色の色素が全面に出てくるのです。
もしも、ポットや水筒に熱いお湯もしくはお茶が入っていれば、これはわかめ?と思った海藻にかけてみれば一目瞭然!。
褐色だった海藻が緑色に変わったなら、わかめで間違いありません。ぜひ持ち帰って、美味しく食べちゃいましょう!。
こんど、潮干狩りに行かれる際は、ポットや水筒にお湯を入れ持って行かれることをおすすめします。
形で見分ける
潮干狩りなど海岸・砂浜で拾うことができる海草で、わかめとよく似た「かじめ」というモノがあるので注意が必要です。
わかめは、真ん中に茎があるのが特徴で、茎を中心にヒダヒダした葉を伸ばす姿は、まさに関東近郊を中心に店舗展開されているスーパー「いなげや」さんのロゴマークをイメージするのような形。
関東圏以外の方、わかりづらくてすみません…。
わかめと思って拾ってきた海藻が実はかじめだったというケースはとても多いようです。
かじめはわかめのように真ん中に茎はなく、ハタキのような形をしていてます。
かじめの葉の部分はわかめより厚いため固く、表面がブツブツしているのが特徴です。
めかぶ
潮干狩りで拾ったその海藻がわかめかどうか?、さらに海藻の根元近くをよく観察してみましょう。
わかめには「めかぶ」と呼ばれる、ちょっと固めのヒダヒダがたくさん集まった部分があるのも特徴です。
正直わたしも「めかぶ」という海藻があると思っていたのですが、めかぶとはわかめの生殖器にあたる部分で、ここから数億個の胞子を放出し子孫を増やすのだとか。
ご飯のお供やお酒のお供に人気のヌルヌル「めかぶ」って、わかめの根元部分だったのです。
潮干狩りで拾ったわかめと思われる海草の根元にヒダヒダした「めかぶ」を見つけられたら、それは「わかめ」。
けれど、やっぱり素人目では不安ですよね?。
潮干狩りでちょっと周りを見渡せば、潮干狩りではなく「わかめ」をせっせと収穫されている名人・達人がいたりします。
潮干狩りで拾った海藻がわかめかどうか、色・形・めかぶの有無で確認しても不安であれば、わかめを収穫されている玄人の方々に聞いてしまうのが一番です!。
あ~これはわかめだね!、これは違う「かじめ」だなと親切に教えてくれることでしょう。
見分け方のコツを掴めば、拾った海藻がわかめかどうか簡単に見分けられるようになりますよ。
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潮干狩りで拾ったわかめの保存方法!
潮干狩りで拾ったわかめ。少しだけならいつもスーパーで買ってるわかめのようにサッと茹でて、野菜と和えてサラダにしたり、酢の物にしてサッパリ食べてもいいですね。
もしも潮干狩りで拾ったわかめが思いのほか大漁だったら、しっかり保存してわかめ料理を長く楽しみましょう。
生わかめは冷蔵保存でも2~3日すると、粘りが出て食べられなくなってしまいますが、チョッと手間を掛けるだけで、暫くわかめを楽しめますよ。
潮干狩りで拾ったわかめがすぐに食べきれない場合の保存方法は、
・茹でて冷凍保存
・素干しわかめ
・吊干しわかめ
・塩抜きわかめ
・湯通し塩蔵法
こんな感じでしょうか。
もっとも、一番手間の掛かる「湯通し塩蔵法」が一番保存期間が長くなるのは間違いありません。
茹でて冷凍保存
すぐに食べきれない量のわかめは、茹でて冷凍保存する方法が一番簡単。2ヵ月~3カ月間、冷凍保存が可能になります。
➀ 生のわかめを沸騰したお湯で色が完全に緑色に変わるまでしっかり茹でます。
➁ ➀を冷水で冷まします。
➂ ➁のわかめの水をよく切り、フリーザーバッグなどに小分けして冷凍保存します。
素干しわかめ
潮干狩りで拾ったわかめには砂など余分なものがついています。まずは海水で洗い流したあと小石など上に平らに広げ、天日干しで乾燥させる方法です。
吊し干しわかめ
平らに広げるように干して乾燥させる「素干しわかめ」に対し、洗濯物をベランダで干すように物干し竿やハンガーなどに吊るして干すのが「吊し干しわかめ」と呼ばれるスタイル。
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塩抜きわかめ
塩抜きわかめは、素干しわかめや吊るし干しわかめと違い「真水」で洗って、天日干しで乾燥させます。
ただし、わかめの葉にあたる部分と「中肋(ちゅうろく)」と呼ばれるわかめの中央を縦に通る太い茎のような部分とでは十分な乾燥に要する時間が異なります。
わかめ全体を上手に塩抜きするには、「中肋(ちゅうろく)」と呼ばれるわかめの中央を縦に通る太い茎のような部分を細かく分けて乾燥するのがベストでしょう。
湯通し塩蔵法
湯通し塩蔵法は、一番手間が掛かる方法ではありますが、反面「長期保存」がききます。乾燥したわかめとは違い、上手に戻せば生に限りなく近い食感が楽しめます。
➀ 潮干狩りで拾ったわかめの中心部の茎にあたる「中肋」から、葉の部分を切り分けます。
➁ 海水の塩分濃度(3.5%くらい)の水を90℃に熱し「塩茹で」します。
➂ 茹で時間は、厚手のわかめ:1分くらい、薄手のわかめ:40秒くらいが目安。
➃ わかめの重さに対し40%くらいの塩(けっこう大量)をまぶし、重石をして一晩置き水分を抜きます。
➄ 翌日、わかめに再び塩をまぶして重石をします。これを3回ほど繰り返します。
➅ 最後に塩をまぶし、ジップロックなど保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
3日も掛かるの?と思うでかもしれませんが、この一手間を掛けるだけで1年くらい保存がきくようです。
まとめ
潮干狩りシーズンのピークとなる3月~5月頃は、わかめの収穫シーズンと重なることもあり、海岸にはわかめなど海藻もたくさん打ち上げられています。
潮干狩りに訪れた多くの皆さんは、そんなわかめなど目もくれずアサリやハマグリを採ることに一生懸命でしょうが、今回の記事で紹介したように、潮干狩りで拾ったわかめは食べられます。
たしかに、潮干狩りの最大の目的はアサリやハマグリなど貝類をたくさん採って持って帰ることにありますが、貝以外の副産物・お土産的にわかめを拾って帰るのもいいのではないでしょうか。
拾って帰ったわかめの保存方法も、茹でて冷凍保存やハンガーに吊るして干す簡単な方法から、ちょっと手間は掛かりますが1年くらい保存がきく湯通し塩蔵法まで。
潮干狩りに行ったさきの海岸で拾った海藻がわかめかどうか?
色や形、めかぶの有無などの見分け方を紹介しましたが、一番手っ取り早いのは近くにいる「わかめ拾い」の名人・達人を見つけることかもしれませんね。
一度見分け方のコツを掴めば、潮干狩りはアサリやハマグリだけでなく、わかめの大漁が意外と楽しくなってしまうかもしれませんね。