「食欲の秋」といいますが、これから迎える冬を前に「焼き芋」も楽しみの1つになりますね。
「い~しや~きいも~♪」でお馴染みの「石焼き芋販売」のトラックも、そろそろ回ってくる頃でしょう。
ところで、焼き芋を食べると「ぷ~っ」とオナラが出るイメージを持たれる人も多いようですが、実際に、焼き芋とオナラは大いに関係するのだとか。
オナラが出ることじたい、良くも悪くも「腸が動いている」証ですし、焼き芋に使われる「サツマイモ」は、便秘解消に効果的な食品と昔からいわれています。
「焼き芋大好き!」という女性は多いので、美味しくて、さらに便秘解消となれば、それはとても嬉しいことに違いありません。
しかし、焼き芋の食べ方を間違えると、かえって便秘になることもあるのだとか…。
逆に、焼き芋をあえて冷やして食べることで「ダイエット効果」が得られるという、一石二鳥にも三鳥にもなる情報もあります!。
今回は「焼き芋で便秘解消?便秘になる?冷やすとダイエットにも効果的?」をテーマに、それぞれわかりやすい内容で紹介したいと思います。
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サツマイモは昔から便秘解消に重宝されていた!
焼き芋に使われるサツマイモが「便秘解消」に効果的なことは、現在のように科学的に証明されるまでもなく、ずっと昔から人々のあいだで重宝されてきたことです。
便秘に悩んでいる人が、実際にサツマイモを食べて便秘解消した効果を言い伝え広まったものなのでしょう。
サツマイモの旬の時期はもちろん秋ですが、保存技術が確立された現在は、ほぼ1年中スーパーで買うことができます。
焼き芋以外にも、天ぷら・芋ご飯・スイートポテト・大学いもなど、サツマイモには美味しいレシピが沢山ありますね。
焼き芋で便秘解消!
焼き芋となるサツマイモが便秘解消にいいと、昔からいわれてきたことには、しっかりとした理由があります。
焼き芋には「不溶性食物繊維」が豊富!
焼き芋を割って食べると、まさに「食物繊維」が豊富なことが見てとれます。この食物繊維こそが、焼き芋で便秘解消する理由です。
近年は、食物繊維にも「水溶性」と「不溶性」があることが多くのメディアで紹介されていますが、焼き芋・サツマイモに含まれるのは「不溶性食物繊維」です。
食物繊維は「水溶性」も「不溶性」も、どちらのタイプも便秘解消に効果的なものに違いありませんが、焼き芋・サツマイモの「不溶性食物繊維」は、腸の中で消化された食べ物の水分を吸収することで自身の体積を増やし、腸の働きを活発にします。
一方、海藻類などに多く含まれるのが「水溶性食物繊維」。
わかめや昆布の表面の「ヌメヌメ」「ヌルヌル」こそが水溶性食物戦の正体で、イメージ通り「腸の中を滑らかな状態」にすることで便を押し出す働きがあります。
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サツマイモの成分「ヤラピン」が便秘に効く!
サツマイモに含まれる「ヤラピン」という成分が、腸のぜん動運動を促し、便を柔らかくする効果があるといわれます。
「ヤラピンって何?」と思うほど聞きなれない成分ですが、サツマイモを包丁で輪切りにしたときに、皮の下あたりからじわ~ッと染み出る、白く粘つく液体こそが「ヤラピン」です。
この「ヤラピン」に期待されるのは、便を先へ先へと送る「腸のぜん動運動」を促す効果です。
さらに嬉しいのが、ヤラピンは焼く・蒸す・すり潰す、どんな調理方法でもその効果が変わらないということ。
つまり、焼き芋からも便秘に効くヤラピンは得られるのです。
野菜や果物は「実と皮の間にこそ栄養が豊富」といわれますが、ヤラピンもサツマイモの皮のすぐ下に多く含まれています。
「焼き芋を食べるとオナラがでる」ということに対し、「皮ごと食べるとオナラが出にくくなる」と聞いたことがありませんか?。
言い伝えのような話も、ヤラピンが食物繊維が多いサツマイモの消化を助けるのですから、あながちあり得ない話ではないでしょう。
焼き芋は皮ごと食べた方がいいっていわれるのは、ヤラピンが無駄なく摂れるからといわれれば納得です。
焼き芋を冷やすとダイエットにも効果的?!
焼き芋を食べると「太る」イメージを抱かれる女性も多いと思いますが、焼き芋(サツマイモ)は低カロリーで、肥満の原因にもなる血糖値に影響する「GI値」も低い。
例えば、食パンは100gで260Kcal・白米は168kcalに対し、焼き芋100gのカロリーは163kcalとけして高いものではありません。
さらに、食べた食品が体内で糖となり血糖値を上昇させる速さを示す「GI値」も、食パンが95・白米が88に対し、サツマイモは55。
GI値が高い食品を食べると血糖値の上昇が速くなり、血糖値を抑えようとカラダは「インシュリン」というホルモンを多く分泌し、糖分を脂肪に変えてカラダに溜め込まれます。
サツマイモは、食パンや白米よりも血糖値の上昇が緩やかなので、脂肪が溜め込まれにくい食品なのです。
冷やして食べると便秘解消とダイエットのWの効果!
焼き立ての焼き芋が美味しいのは間違いありませんが、ダイエットを意識される方は、焼き芋を一度冷やしてから食べるのがオススメ。
ご飯(白米)やパン、サツマイモなどの芋類には、糖質の1つである「でんぷん」が含まれていることはご存知かと思いますが、焼き芋など一度加熱調理され「糊化(こか)」したでんぷんが、冷やすことで再結晶化し、消化されにくい「レジスタントスターチ」という物質に変化します。
レジスタントとは「消化されにくい」という意味で、スターチとは「でんぷん」を指します。
一度加熱調理された焼き芋の糖質「でんぷん」が、冷やされることで「レジスタントスターチ」へ変化し、ほとんど消化されない「食物繊維」のような働きを持ちながら腸内を移動していくことで、血糖値やコレステロールの上昇を防ぎ、便秘解消の効果も得られる。
つまり、焼き芋を冷やして食べると、便秘解消とダイエットのWの効果が期待されるのです!。
ちなみに、焼き芋は「4℃以下」で冷やすことで、レジスタントスターチが増えるといいます。
4℃以下の環境、そう「冷蔵庫」ですね。
ラップで1本づつ包んで、冷蔵庫で保存します。焼き立てホカホカの状態のままラップで包み込むことで、蒸気で逃げる焼き芋の水分を失わずに美味しく保存することができます。
しっかりと粗熱を取り、冷ましてから冷蔵庫に入れましょう。
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焼き芋を食べると便秘になる?!
ここまで、焼き芋となるサツマイモの「不溶性食物繊維」や「ヤラピン」、焼き芋を冷やして食べることで得られる「レジスタントスターチ」なる成分が、便秘解消にさらにダイエットにも効果的だと紹介してきました。
しかし、焼き芋を食べるとかえって「便秘になる」というケースもあるようです。
便秘解消にいいとされる焼き芋が、なぜ便秘の原因となってしまうのでしょうか?
水分不足が原因!
焼き芋となるサツマイモに含まれる「不溶性食物繊維」は、腸の中で消化されたその他の食べ物の水分を吸収することで自身の容積を体積を増やします。
さらに、便そのものの水分までも吸収してしまうので、便秘がちな人にとっては「より便が固くなる」ことにも繋がります。
便が固くなれば、便秘がさらに頑固なものになることは、容易にイメージできるのではないでしょうか。
これは焼き芋に限ったことではなく、不溶性食物繊維を豊富に含む野菜や根菜を食べることは、さらに便秘になる可能性も秘めているのです。
「焼き芋で便秘解消」と思うなら、ポイントは「水分を一緒に多く摂る」ことです。
焼き芋だけを食べるのではなく、お茶や牛乳などを一緒に飲みながら食べるようにしましょう。ちなみに、焼き芋と牛乳の組み合わせって、けっこうイケますよ!。
これだけで、腸内の便から水分が吸収されにくくなるので、焼き芋を食べると便秘になることを防いでくれます。
まとめ
今回は「焼き芋で便秘解消?便秘になる?」、さらに「焼き芋を冷やすとダイエットにも効果的!?」について、それぞれの理由を紹介しました。
焼き芋となるサツマイモに含まれる「不溶性食物繊維」は、便秘解消にもなる反面、食べ方によっては便秘になる(便秘が悪化してしまう)原因にもなり得ることがわかりました。
焼き芋を食べるときのポイントは、「水分を一緒に摂る」ことでしたね。
とくに、焼き芋を食べると便秘になるという人は、お茶や牛乳を飲みながら食べるといいのではないでしょうか。焼き芋と牛乳、けっこうイケますよ。
また、焼き芋を冷やすことで、糖質「でんぷん」が消化されにくい「レジスタントスターチ」へ変化することで、血糖値やコレステロールの上昇を抑え、ダイエット効果も期待できそうです。
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