小学生の鉛筆の濃さの主流は?「2B」が推奨される理由は子どもの筆圧低下? | 教えて!知恵袋

小学生の鉛筆の濃さの主流は?「2B」が推奨される理由は子どもの筆圧低下?

小学生の鉛筆の濃さ 学び

小学生の鉛筆の濃さ

今回のメインテーマは、「今どきの小学生の鉛筆の濃さの主流ってどれくらいなのか?」について。

みなさんが子どもの頃に使っていた鉛筆の濃さは、芯が硬めのHBと軟らかめの2Bどちらでしたか?。

どちらを選択するかで、凡その年代がわかるくらい今どきの小学生が使う鉛筆は濃くなっていて、実際には芯が軟らかくて濃く書ける2Bが当たり前で、さらに軟らかい4Bや6Bの鉛筆を選ぶ親御さんも珍しくありません。

アラフィフの筆者が子どもの頃の鉛筆はHBが主流でしたが、近年は子どもたちの筆圧の低下を理由に、新入生に対して「鉛筆の濃さは2B」と指定する小学校も増えているといわれます。

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小学生の鉛筆の濃さ!今どきの主流は?

まだまだ幼い小学生の日々の勉強を支える、鉛筆やノートの学習アイテム。とくに鉛筆は書きやすさが大切なポイントで、勉強や文字を書く上達具合にも大きく影響します。

実際には、我が子にあった濃さの鉛筆を持たせてあげたいものですが、今どきの小学生が持つ鉛筆の主流の濃さはどれくらいなのでしょうか?。

 

鉛筆のBやHとはどんな意味?

鉛筆の硬さ・濃さ

一般的に、鉛筆表面にはBやHという鉛筆の芯の硬さ・濃さを表す記号が記されています。

文具店によっては10B~10Hまでの鉛筆が扱われていることもありますが、日本産業規格(JIS規格)では鉛筆の硬さ・濃さは9H~6Bの17種類に細かく分類され規定されています。

Hはハード(硬さ)を表し数字が大きくなるほど細かい字や線が書け、Bはブラック(濃さ)を表し数字が大きくなるほど太く濃い字や線が書けます。

筆者やみなさんが子どもの頃に使ったHBとは、その中間あたりに位置する硬さ・濃さの鉛筆で、9H~6Bを超える10Hや10BはJIS規格外の鉛筆となりますが、精密な製図やデッサン(絵画)などの分野で需要があります。

 

小学生の主流の濃さは2B!?

最近は、小学校によっては使う鉛筆の濃さが学年ごとに指定されていることがケースが多くみられます。

一例をあげると、

・低学年(1~2年生):4B~2B
・中学年(3~4年生):2B~B
・高学年(5~6年生):B~HB

といった感じで、高学年になると指定ではなく推奨の形になる学校もあります。5~6年生にもなると鉛筆にも慣れ、好みの硬さ・濃さも違ってくるでしょう。

今どきの小学生の鉛筆の濃さの主流は、2Bでと思って間違いありません。

入学前の説明会などで鉛筆の濃さについて指定がなければ、2Bを選ぶのが無難で失敗もないでしょう。

 

鉛筆メーカーの売上比率をみても2Bが主流!

鉛筆の濃さの主流
出展:トンボ鉛筆|暮らしの編集部

「uni」ブランドで知られる鉛筆メーカーの最大手「三菱鉛筆」から発表された出荷量を比較すると、

1994年

1位:HB  46%
2位:B    22%
3位:2B  19%

↓↓↓

2014年

1位:2B  44%
2位:B  21%
3位:HB  20%

と、2BとHBの順位がまるで入れ替わっています。

また、「MONO」ブランドで知られる「トンボ鉛筆」の国内売上げ量の推移(上記グラフ)をみても、1999年には22%だった2Bが2019年には51%を占めるまでに増え、HBは20%にまで減少しています。

より硬いHとなると、生産量は極端に少なくなります。

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なぜ濃い鉛筆(2B)が主流になったのか?

紹介してきたとおり、今どきの小学生の使う鉛筆の主流は、昔に比べ軟らかく濃い2Bとなっています。

なぜ、今どきの小学生が使う鉛筆は2Bとなり、学校からも推奨されるようになったのでしょう?。

その理由は、子どもたちの筆圧の低下にあり、筆圧の低下は握力の低下が影響しているといわれます。

国が実施する「体力運動能力調査」による11歳の男女の握力では、1990年と2019年を比較すると男子で約10%、女子で約4%の低下がみられます。

とくに低学年の子どもは筆圧が弱く、鉛筆でひらがなや漢字の「はね」や「はらい」が難しい。より毛筆に近い、軟らかく濃い鉛筆の方が書きやすく綺麗な字になることから好まれるようになったのでしょう。

小学校低学年の子どもにとっては、消しゴムでの文字の消しやすさも大切なポイントになります。

硬い芯の鉛筆は強い筆圧を要するので、紙の凸凹も強くなり、消しゴムで消すときにもゴシゴシと強く擦らなければ消えず、折角の宿題のノートが破れてしまったなんて残念な事故にも繋がりかねません。

 

鉛筆の濃さは子どもの筆圧に応じて使い分ればいい!

鉛筆・筆圧

小学生の鉛筆濃さの主流は2Bとはいえ、とくに学校指定がない場合には、お子さんの筆圧に合わせた硬さ・濃さを選ぶのが一番です。

 

筆圧が弱い子どもには軟らかめの鉛筆を

筆圧がまだ弱い低学年の子どもにとって、HBなどの硬めの芯の鉛筆だと字が薄くかなり書きづらいもの。

また、芯が軟らかく濃い鉛筆の方が消しゴムで消しやくなります。消しゴムの扱いに慣れていない低学年の子どもにとって、消しやすさもポイントになりますね。

 

筆圧が強い子どもは好みで硬めの鉛筆も

芯が軟らかく濃い鉛筆のデメリットに、折れやすいことや芯が丸くなりやすいので、鉛筆を削る回数が増えることなどがあげられます。

鉛筆に慣れ筆圧が強くなる高学年になると、周囲ではBやHBなど硬めの鉛筆を使う子どもが増えてきます。

入学当時のままずっと2Bで通しているご家庭も少なくありませんが、子どもの筆圧に応じて好みの硬さの鉛筆を選んであげていいと思います。

私見ではありますが、字がきれいに書ける子ほど硬めの鉛筆を好むように思います。

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小学生の鉛筆の濃さの主流が2Bに警鐘も!

小学生の鉛筆の濃さの主流が、2Bとなっている現状に警鐘をならしている学者もいます。

その意見に、筆者も強く賛同する部分もあります。

たしかに、芯が軟らかく濃い鉛筆の方が書きやすいのですが、ときにHBなど硬い鉛筆の書き味はどれくらいなのかを使わせて体感するのも大切だと思うのです。

年代によって違いがあると思いますが、筆者が子どもの頃は硬筆のときには軟らかい下敷きを敷いて、4Bや6Bの鉛筆を使って書いていましたが、逆にHBやときにHなどの硬い鉛筆を使うこともチャレンジしていました。

硬く薄い鉛筆も丁寧に書けば、芯の減りも少なく、細かい字がきれいに書けると子ども心に思えたのです。

 

筆圧が弱いのは握力の低下が原因?

箸を上手に使う

近年の子どもの筆圧が弱い原因に、握力の低下が要因として取り上げられています。

たとえば、昔の家庭では子どもたちが普通に家事を手伝いながら身につけたことが、今どきの子どもはできていません。

・お箸を上手に使う
・雑巾を固く絞る
・紐を結ぶ
・ハサミで切る
・定規できれいに直線を引く

など、握力を最大限に使ったり、細かな作業をする機会が減ってしまっているのではないでしょうか。

 

まとめ

今回は「今どきの小学生の鉛筆の濃さの主流ってどれくらいなのか?」をメインテーマに探ってきました。

今どきの小学生の鉛筆の濃さの主流は、鉛筆メーカーの売上比率をみても2Bが主流で、近年は使う鉛筆の濃さを学年ごとに指定している学校も多くみられます。

とくに指定がなければ、新入学から低学年・中学年の間は2B~Bを購入しておけば無難ですし、鉛筆に慣れた高学年では子どもの筆圧や好みで使い分けるのがベターでしょう。

硬く薄い鉛筆も丁寧に書けば、芯の減りも少なく、細かい字がきれいに書けるメリットもあります。

鉛筆の硬さ・濃さは、お子さんの筆圧や好み含めて選んであげるのが一番でしょう。

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