日本ならではの食文化の1つ「お刺身」。
スーパーでお刺身がお買い得品になっていたりすると、今日は「ちょっと贅沢しようかな」、楽しく「手巻き寿司にしようかな」なんて、ついつい多めに買ってしまうこともあるでしょう。
けれどそんな日に限って、意外にお刺身がたくさん残ったりするもの。
お刺身=生ものですから、「日持ち」しないことは分かってるものの、「お買い得品」で買ったお刺身とはいえ、それなりにいいお値段したものですから「捨てるのはもったいない」と思います。
実際問題、お刺身の賞味期限ってどれくらいなんでしょうね。
買った翌日に残ったお刺身は食べられるのでしょうか?。
生で食べても大丈夫なのでしょうか?。
今回は、「お刺身の賞味期限」について実際のところどうなのか、一緒に探っていきましょう!。
また残ったお刺身を「日持ち」させ、美味しく食べられる「漬け」や「マリネ」などへのアレンジ方法も紹介していきたいと思います。
スポンサーリンク
目次
お刺身の賞味期限や消費期限!
その昔は、「食べられる?食べられない?」の目安の1つは商品に記載された「賞味期限」でしたが、最近は「消費期限」が注目されるようになりました。
・賞味期限:美味しく食べられる期限
・消費期限:安全に食べられる期限
この「賞味期限」と「消費期限」の違いについては、かなり消費者の間にも浸透してきたと思いますし、私たちもお買い得品を選ぶときの、1つの判断材料になっているのではないでしょうか。
お刺身の賞味期限表示は?!
お刺身は「生鮮食品」に分類されることから、食品関係の法律では「賞味期限」や「消費期限」を商品に表示する義務はありません。
なので魚介類などお刺身に関わらず、生鮮食品全般は基本的に、私たち消費者が「見た目・におい・味」など5感で、食べられるか、食べられないかを判断する食品。
「え~っ?!」
お刺身の賞味期限や消費期限って、私たち「消費者が判断するものなの?」って正直思いますよね。
けれど、どうですか?、昔ながらの町の魚屋さんやお刺身専門店などのショーケースに並ぶ「お刺身」に、賞味期限や消費期限の記載なんてないですよね?。
それこそ、私たち消費者の「目利き」の場なのです。
まぁ実際には、魚屋さんに「これ、いつまでもつ?」って聞けばちゃんと教えてくれますけどね(笑)。
スーパーで買うお刺身の賞味期限は?
町のお魚屋さんやお刺身専門店とは違い、スーパーの鮮魚コーナーに並ぶお刺身には「賞味期限」や「消費期限」が商品のパックに表示されていることが殆どです。
法律がどうこうではなく、消費者目線に立って情報を提供しているのでしょう。
スーパーで私たちのがお刺身を手にするまでには、漁港から様々な流通を経てるので、当然鮮度は落ちてくるもの。
それでも、冷凍・保冷などの最新の保存方法が駆使され、お刺身として店頭に並んだ瞬間が、「最も」美味しくなるように工夫されているのです。
スポンサーリンク
お刺身の賞味期限は?!
スーパーで買ったお刺身のパックに賞味期限が表示されていたなら、それはお刺身が「食べられる期限」ではなく、お刺身として、つまり生で食べて「美味しい期限」と考えればいいでしょう。
それも、販売されたお刺身を「お刺身」として食べる場合の話し。
つまり、「生」のお刺身として食べた場合に「美味しい期限」ということです。
お刺身の賞味期限は基本「冷蔵庫で1日」!
お刺身については、インターネット上でも「賞味期限」と「消費期限」の情報がごちゃごちゃになってしまっていると感じます。
基本的にお刺身は鮮度が命であり、美味しくいただく「賞味期限」は買った当日「1日」であることが多いでしょう。
逆に、インターネット上で多く紹介されている「魚介類の種類別の賞味期限」の情報は、冷蔵庫での保存を基本にお刺身として、つまり生で食べられる「消費期限」に近い情報と考えるべきかもしれません。
お刺身を冷蔵庫で保存した場合の消費期限
・マグロやブリなど:2~3日くらい
・サーモン:2~3日くらい
・鯛やヒラメなど白身魚:1~2日くらい
・イカやタコ:1~2日くらい
・アジやイワシ・サバやサンマなどの青魚:当日
マグロやブリなど大きな赤身の魚のお刺身は、翌日・翌々日でも食べられる感じですが、足が早く食中毒を起こしやすいアジやイワシなど青魚類やイカやタコなどは、買った当日に食べきってしまうのがベストです。
「お刺身の盛り合わせ」を買ったのなら、青魚類やイカ、タコなどから食べるようにするのがいいかもしれませんね。
また、白身魚の鯛やヒラメなどは締めてから6~12時間ほどおいておくと旨味成分のグルタミン酸が増加するという特徴もあり、あえて1日おいて熟成させてから楽しむという方もいらっしゃいます。
お刺身の冷凍保存と消費期限!
お刺身を冷凍保存することもできますが、当然のように「味が落ちる」のがデメリット。
またお刺身の冷凍保存は、「盛り合わせ」で買った切り身ではなく、「柵(サク)」状のお刺身に限ります。
盛り合わせなど小さくスライスされたお刺身は、包丁の菌がついていたりサイズが小さく傷みやすいこともあり冷凍保存できません。
お刺身の冷凍保存方法
冷凍保存する場合には、購入したパックのままの状態で冷凍庫へ入れないようにしましょう。
➀お刺身をキッチンペーパーで包み、軽く抑えるようにお刺身からでるドリップ(汁)を取り除きます。
➁ドリップを除いた後のお刺身をラップで包みます。
➂フリーザーバッグに平らになるように並べ、空気をなるべく抜きながらチャックを閉めます。
お刺身の解凍は?
フリーザーバッグに入れたまま流水に漬けて解凍するか、ボールにたくさんの氷と一緒に水を張り1時間ほど漬けて解凍します。
一気に解凍するよりも、低い温度から徐々に解凍していく方がドリップが少なく美味しさが逃げないのです。
冷凍保存のお刺身の消費期限は?
家庭用の冷蔵庫の冷凍保存なら、お刺身の消費期限を1週間程度まで伸ばすことができるでしょう。
ただし青魚の場合、冷凍保存であっても消費期限を伸ばすことはできません。
お刺身の盛り合わせを買ったのなら、やはり青魚やイカ・タコなどを優先して食べられるのがいいと思います。
パパや子どもたちに無理強いできませんが、私は青魚やイカ・タコのお刺身が大好きなのでOKです!。
スポンサーリンク
お刺身は賞味期限翌日でも食べて大丈夫?!
お刺身は鮮度が命!、テーブルに残ったお刺身を何時間も並べておいては、お刺身の鮮度は落ちるばかり。
素早く冷凍保存して後日いただくのも1つですが、賞味期限翌日なら、お刺身を別の形にアレンジして食べるのもおすすめ。
いや逆に、アレンジした方がお刺身が美味しくなるくらいですよ!。
残ったお刺身!賞味期限翌日に食べても大丈夫?
スーパーで買ってきたお刺身のパックに表示された賞味期限は、大概「当日」でしょう。
なぜなら、流通過程の中、解凍や加工を経て店頭に並んだ時が、一番美味しいタイミングな訳ですから。
でも先にも紹介したように、アジやイワシ、サバやサンマなど青魚のお刺身でなければ、翌日食べても大丈夫なんです。
ただ、残ったお刺身をそのまま翌日の食卓に並べては、「なにこれ?」「昨日の残り?」って感じになってしまいます。
ここは1つ、残ったお刺身にアレンジを加えて「さらに美味しく」いただきましょう!。
残ったお刺身は焼いて食べれば安心!美味しい!
残ったお刺身、賞味期限だけをみれば「翌日でも食べられる」ことは分かっても、なんだか心配でという方も多いでしょう。
「鮮度が命」なお刺身ですから、ここは1つ「焼く」「火を通す」ことで、安心して美味しく食べられるようになります!。
フライパンにバターを引いて、焼きながら塩・コショウでシンプルに味付けするもいいですし、醤油ベースの味付けなら和風ソテーに仕上がります。
さらにもうワンパンチ利かせるなら、ここに「にんにく」を加えてみるのもいい感じですし、「ワサビ」も大人の味わいを楽しめますね。
スポンサーリンク
翌日に残ったお刺身のアレンジ方法!
翌日に残ったお刺身は、先の「焼き」も簡単で惜しいアレンジですが、さらに一手間加えるだけで、保存期間も長くなるだけでなく、さらに「美味しく」食べられます。
おすすめは、醤油・みりん・酒を混ぜたものに漬け込む「漬け」や、サッパリとした洋風の「マリネ」にアレンジすること。
とはいえ、基本「簡単じゃなきゃダメよ!」という方のために、翌日に残ったお刺身の「漬け」や「マリネ」の作り方をわかりやすく見ていきましょう!。
残ったお刺身の「漬け」の作り方!
翌日に残ったお刺身は、「漬け」にすることで安心して食べられます!。
お刺身の「漬け」は、高級な江戸前寿司でも「拘りの一品」になっているくらいですからね。
簡単かつ、美味しく「漬け」を作る秘訣は、「漬けタレ」の配合。
「cookpad」などでも、カップ1/2や大さじ1など詳しく紹介されてますが、もっとザックリといえば、
「醤油3:みりん1:酒1」
実際これは、お寿司屋さんもおすすめの漬けタレの「黄金比率!」なんです。
大さじでも小さじでもなんでもOK。
量りを1つにして、この「3:1:1」の比率で混ぜればOKなのがわかりやすい。
➀漬けタレを作る
醤油・みりん・酒を「黄金比率3:1:1」で量って混ぜたら、鍋に移し中火で少し煮詰めます。
➁お刺身を漬ける
作っておいた漬けタレが十分冷えたら、保存用のタッパーやボウルに移し、残ったお刺身を漬け込みます。
数時間~1晩、冷蔵庫で冷やしながら漬けておけばお刺身の「漬け」の完成です。
一晩以上漬け込むことで、「トロッ」とした食感になります。
そのまま数日「日持ち」しますが、美味しいのは「3日以内」かもしれません。
4日以上漬けておくと「塩辛く」なってしまいます。
まぁ、それもお好み次第で。
残ったお刺身の「マリネ」の作り方!
洋風の「マリネ」は、残ったお刺身の種類を選ばないのが嬉しい点です。
➀マリネのタレを作る
材料:
オリーブオイル 大さじ2
ワインビネガー(お酢でも可)大さじ1
レモン汁 小さじ1/2
粒マスタード 小さじ1
塩 お好みで
ブラックペッパー お好みで
パセリ お好みで
残ったお刺身の量に合わせて、それぞれ分量を多くし、よく混ぜ合わせればマリネのタレの完成です。
塩やブラックペッパーの分量は、お好みでパンチを効かせてください!。
➁残ったお刺身を、1のタレと和える
軽く炒めたキノコ類や、ブロッコリー・レタス・セロリなど加えると、より洋風な「マリネ」感がでます。
お皿に盛り付けして、冷蔵庫で冷やしておけば素敵な「マリネ」の完成です。
まぁ、「漬け」に似てるといえば似てますが…
スポンサーリンク
残ったお刺身!どうなったら食べられない?腐ってる?
残ったお刺身も、塩焼きなど熱を通すことで安心ですし、事前に漬けやマリネでアレンジすることで、翌日以降も美味しく食べられます。
もしも冷蔵保存していたお刺身に、
・色が変わってきた感じ
・ヌメリが出てきた感じ
・生臭い
など変化を「感じ」たら、「食べられない」と判断した方が賢明です。ここは、消費者の「目利き」の場です。
「漬け」などアレンジを加えていないお刺身に、先のような変化を感じられたのなら食中毒のリスクは大きい。
食べない方がいいと判断すべきです。
まとめ
スーパーでお買い得品になっていたお刺身。ちょっと贅沢しようかな?、楽しく手巻き寿司にしようかな?と沢山買った日に限って、意外に残ってしまうことは良くある話。
残ったお刺身は翌日でも食べられるのか?。今回はその疑問について、色々角度を変えて見てきました。
本来生鮮食品である「お刺身」には、賞味期限も消費期限も表示しなければならない法律はなく、私たち消費者の目利きで判断しなければならないもの。
スーパーで買うお刺身に表示されている「賞味期限」はけっこう短く、「当日中」のことも多いです。
ただそれは、生の「お刺身」として「美味しい期限」なわけで、賞味期限を過ぎたら「食べられない」というわけではありません。
塩焼きやバター焼きなど「熱」を加えれば安心して食べることができますし、今回紹介したように、残ったお刺身に「漬け」や洋風の「マリネ」などアレンジを加えることでその賞味期限は伸びますし、もちろん「翌日」でも美味しく食べられるようになります。
最後に。
スーパーで買うお刺身には、大概「賞味期限」の表示があります。町のお魚屋さんやお刺身専門店でも、「賞味期限は?」「どれくらいもつ?」と尋ねれば、プロならではのアドバイスがもらえます。
残ったお刺身が食べられるかどうかの判断は、私たち消費者の「目利き」の場となります。
「これはヘン?」と感じたなら、食中毒などのリスクを考え、食べられないと判断するのも大切です。