手の爪の根元や横にできる「ささくれ」。
むけただけでも何気に痛いものですが、「あれ?ささくれできている」と気がつき、よせばいいのについチョコチョコ触って血を出して、さらに痛い目に合う…なんてこと、きっと私だけではないと思います(笑)。
もしや、子供の頃に「ささくれができるのは、あなたが親不孝な証拠!」なんて、親から言われて脅かされたのもご一緒ですか?(苦笑)。
でも、どんな意味があって「ささくれ」と「親不孝」が結びつくのでしょうね。
ささくれができやすい私…。 それこそ「万年親不孝」なんて言われたら悲しいですよ~。
そこで今回は、「ささくれができると親不孝?言われる由来とささくれの原因!」という事でまとめてみました。
ささくれができないことが「親孝行」な理由も、なるほど見えてきたりします。
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ささくれって何?
ささくれは、別名「さかむけ」とも呼ばれ、医学的には、手の爪の根元を覆う表面の皮膚がむけた状態や、部分的に毛羽立った状態のことを言います。
「ささくれ」は、動詞にも使われることが多く、ささくれになることを「ささくれる」や「ささくれ立つ」などと使われます。
心の荒んだ状態を「心がささくれ立つ」という使い方もするように、意外と私たちの生活の中に「ささくれ」は浸透しているんですね。
ささくれになる原因は?
では、どうして指にささくれができるのでしょうか。
ここでは、現在考えられている科学的な見方から、その原因について3つほどまとめてみました。
ささくれの原因1:手の肌の乾燥
乾燥した空気、洗剤を使う水仕事、手洗いなど、手肌の潤いが奪われる環境ではどうしても手の皮膚が乾燥しがちです。
また、マニキュアの除光液(リムーバー)などを使っていると、指先の水分や油分が失われる結果となり、これもまた乾燥する原因となります。
この皮膚の乾燥が長期にわたり起こると、爪の周辺の皮膚が常に引っ張られた状態となり、柔軟性がないために簡単にめくれやすくなる。
これが、ささくれの原因となるんですね。
ささくれの原因2:手の皮膚炎などの病気
ささくれの原因の中には、皮膚の病気のために起こることがあります。
そのため、常に普段の手の皮膚の状態についてチェックする必要があります。
ささくれの原因3:栄養の不足
ご存じのように、私たちのカラダはたんぱく質でできています。
当然、爪や爪の周りの皮膚も同様なので、生活習慣の乱れから、栄養のバランスが悪い状態が続くと私たちの皮膚にも変化が出てきます。
とくに、たんぱく質やビタミンC、ビタミンA、カルシウムなどの栄養が不足すると、血流が悪くなって、保湿成分などの栄養素がカラダの末端まで届きにくくなります。
そうなると、指先から乾燥した状態になっていくために、ささくれができやすくなるんです。
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ささくれができると親不孝と言われる由来!
それでは、「ささくれができると親不孝」と言われる由来はどこからくるのでしょうか?。
それも、全国的にどこでも聞かれる話のようです。
ささくれと親不孝がどうして結びついたのか…、不思議に思った私は、知り合いの60代と80代の女性2名の方々に聞いてみることにしました。
お二人とも見解に違いがありましたが、どちらも「なるほど」と思わされる話でしたのでご紹介します。
ささくれが親不孝と言われる由来1:家事をしない!
主婦Aさん(80代)の話
昔は、家族一丸となって家の仕事をするのが当たり前でした。
それは、子供でも同じこと。
今のように掃除機や洗濯機などなかった時代ですから、雑巾やほうきなどで掃除をしたり、炊事や洗濯なども手でやりました。
当然、子供にできることは何でもやらされました。
兄弟も多かったので、それをしなければ家庭が回らないのです。
つまり、子供も大切な労働力だったんです。
そんな時代ですから、家族みんながなんらかの手荒れを起こしていて、あかぎれは当たり前。
もちろん、ささくれも沢山できましたよ。
ささくれってできると痛いんですよね!。
ささくれの状態によっては、痛くて水仕事ができなくなることもあるんですが、それを母に言うと「親不孝者!」と叱られてしまいました。
母曰く、「ささくれができると親不孝」なんだとか…。
今思えば、「ささくれが痛いから仕事できない!」「親に負担をかける」「親不孝」の図式になったのではないのかなと思います。
ささくれが親不孝と言われる由来2:不摂生な生活をしている!
元看護師B(60代)さんの話
ささくれは、栄養のバランスが崩れると起きやすいんです。
特に、一番大きな原因はビタミンCなどの不足。過食などによっても起こることもあります。
現代は、何でも食べるものが豊富にある時代ですからね。
好きなものを好きなだけ食べられる…。
そのため、昔にはなかった新しい形の栄養失調も出てきています。
また、夜遊びなどをして体調を崩したり、暴飲暴食など日頃の不摂生でカラダの栄養バランスを崩す人もいます。
そんな時におこる、カラダのSOSのサインのひとつが「ささくれ」。
折角のこのサインを無視して、親の心配をよそに(親の言うことを聞かず)カラダを壊す。
「親を心配させる」「親不孝」こんな図式なのかな?。
とおっしゃっていました。
医学的なお話をしてくださり、「なるほど感」のある話でした。
ささくれが親不孝と言われる由来3.親指にできると親不孝?
これは、私が子供の頃に親から聞いた言葉です。
親指は、「親」という名前がついていますよね。
親曰く、「そんな大切な指にささくれをつくり、痛い思いをさせるなんて親不孝者!」なんだとか。
私としては「???」ですよ…(苦笑)。
加えて、「ささくれができるなんて家の手伝いをしない証拠だ。親不孝者!」とも言われました。
あらら…、チョッと矛盾してない?。
家の手伝いをしなければ、かえってささくれはできにくいと思うのですが…。
思えば、私の体験談は、考えるほど意味がわからなくなってしまいます。
ダメだこりゃ!。
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まとめ
このように見てくると、「昔の人は面白いことを考えるもんだなあ」と感心してしまいます。
お答えくださったAさんは、「ささくれができるのは親不孝の印」と、親よりも祖父母からよく言われたとおっしゃっていました。
そしてBさんは、昔から言われる理由を知りつつも、医学的見地からお話してくれました。
でも、よく考えてみると、昔の人の言葉には、いろいろと意味があるように思えます。
私は、「親不幸者にならないようにするための子育ての一工夫」にも感じるのです。
ともあれ、親不孝にならないためにも、まずは、ささくれができないように健康に生活することが第一歩かもしれません。
ちなみに私は、頻繁にできるささくれに凝りて、ハンドクリームを小まめに塗ったり、規則正しい生活をして、偏りのないバランスの良い食事をすることを心がけています。
まずは「たかがささくれ」と軽視せずに、できてしまったらご自身の生活をぜひ見直してみてください。
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