お寿司は、日本を代表する食文化。
訪日外国人へのアンケートでも、最も好きな日本食に「お寿司」をあげる方が多いように、海外でも日本の「お寿司」は大人気です。
元々、海外では魚介類を生で食べる食文化がなかっただけで、新鮮に保存できる環境が整う現代なら、日本人と同じようにお寿司を「美味しい」と思うに違いありません。
そんな「お寿司」も、やはり私たちには贅沢なもので、家族の誕生日など「ハレの日」のお祝いに食べることが多いものです。
しかし、折角スーパーや宅配寿司で買った沢山のお寿司も、ネタの好き嫌いもあったりして意外と残ってしまったりします。
だけど、お寿司を捨てるなんて勿体ないですよね。
お寿司の短い「消費期限」が気になりますが、昨今はまだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」も大きな問題です。
みなさんは、残ったお寿司をどうされていますか?。翌日食べようとお寿司を保存するとき、保存方法はどうしていますか?。
・残ったお寿司は翌日も食べられる?
・生で食べても大丈夫?
・残ったお寿司の保存方法は?
今回は「お寿司の消費期限」について、実際問題どうなのかを探りつつ、残ったお寿司の保存方法や美味しく食べられる「アレンジ方法」なども紹介していきたいと思います。
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お寿司の消費期限や賞味期限!
「まだ食べられるか食べられないか」の判断を、その昔は商品に表示された「賞味期限」を目安にしていた人も、近年は「消費期限」が重要視されるようになり、とくに生鮮食品は表示されている消費期限を食べられるのかを判断する拠りどころになっています。
・消費期限:安全に食べられる期限
・賞味期限:美味しく食べられる期限
どちらも、未開封で表示された保存方法(温度など)を守った場合の期限です。
この「賞味期限」と「消費期限」の違いについては、私たち消費者の間にもだいぶ浸透してきたと思いますし、夕方のスーパーで「お買い得品」を選ぶときの判断材料の1つになっていることでしょう。
お寿司の消費期限とは?
お寿司の主なネタとなるお刺身そのものは「生鮮食品」に該当するので、食品関係の法律上、本来は消費期限や賞味期限を表示する義務がない食品です。
その証拠に、昔ながらの商店街の魚屋さんやお刺身専門店では、ショーケースに並んだ魚やお刺身に、消費期限や賞味期限の表示なんてありません。
しかし、
酢飯をシャリに握ったお寿司となると、玉子焼きや穴子のように加熱されたネタであっても「加工食品」に該当するので、消費期限を表示する義務があります。
参考:消費者庁|加工食品の表示に関する共通Q&A(第2集:消費期限又は賞味期限について)
お寿司を提供するスーパーや宅配寿司では、消費者の安全を一番に考えた期日に「消費期限」を設定しています。
当然ですが、もっとも日持ちしないネタ(魚介類)に合わせた消費期限となっています。
寿司ネタ別にみた消費期限!基本は「当日」
そもそも、お寿司の主なネタとなる魚介類・お刺身は「鮮度が命」。
安全に食べられる「消費期限」はもちろん、美味しく食べられる「賞味期限」の基本も当日~翌日まで。
お寿司の保存方法については、後ほど詳しく紹介しますが、「冷蔵庫での保存」を前提に、寿司ネタ別に消費期限を見ていきましょう。
・マグロやブリなど大きな魚:2~3日
・サーモン:2~3日
・ホタテやうに:2~3日
・鯛やヒラメなど白身魚:1~2日
・イカやタコ:1~2日
・アジやイワシなど青魚:当日
冷蔵庫で保存すれば、マグロやブリのお寿司だと、翌日~翌々日でも食べられそうですが、アジやイワシなど青魚やイカやタコのなどのお寿司は、買った当日に食べ切りたいところです。
スーパーや宅配寿司でたくさん買ったお寿司。食べきれそうにないなら、大好きなネタでお腹一杯にする前に、青魚やイカ・タコなどを食べるのがベストかもしれません。
ちなみに、
常温保存された場合のお寿司の消費期限は「当日」はもちろん、表示された時間内に食べ切るのがベストに間違いはありません。
それこそ「回らない」高級なお寿司屋さんでお土産用に折詰を頼んだら、「消費期限は2時間までね」と釘をさされることもありますよ。
お寿司の消費期限が短い理由!
スーパーや宅配寿司で買ったお寿司は本来、表示されている消費期限が切れたら、「食中毒」のリスクを考えて「食べない」のがベスト。
お寿司の消費期限が短い理由のポイントは「菌」です。
・魚介類にもともとある菌の増殖が抑えられない
・人の手で握られるお寿司には少なからず雑菌がある
・機械で握られたお寿司も無菌にするのは難しい
冷蔵・冷凍など、保存方法によっては、表示された消費期限を過ぎても食べることは可能です。
しかし、本当に食べられるかどうかは、見た目・におい・味など、みなさんご自身の「五感」を駆使して判断することが重要です。
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残ったお寿司!腐るとどうなる?傷んだお寿司の見分け方!
お寿司は保存方法を間違えれば、短い時間で腐ってしまうこともあります。
当然、気温が高い夏はお寿司が傷むスピードが速くなります。お寿司をスーパーで買ったあとの持ち運びは、十分に注意する必要があります。
傷んだ(腐った)お寿司の見分け方のポイント!
見た目・におい・味・食感、これらをポイントに良くない変化を感じたら、食べられないと判断して間違いありません!。
ここが、私たち消費者の「目利き」の場です。
見た目
・色が変わった
・ヌメリが出ている
・白い膜
・カビ(絶対ダメ!)
におい
・酸っぱい臭い
・生ゴミのような腐敗した臭い
味・食感
・ネバネバしてる
・酸っぱい
・あきらかに不味い!(気持ち悪い)
やはり、残ったお寿司は冷蔵庫で保存するのが安心です。
しかし、冷蔵庫での保存は、お寿司のシャリが硬くなってしまうのが欠点にもなります。
それでは、残ったお寿司の正しい保存方法を見ていきましょう。
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お寿司の正しい保存方法!
残ったお寿司を保存するポイントは3つ!。
・お寿司の乾燥を防ぐこと
・菌に増殖を抑える
・冷やしすぎない(シャリが固くなる)
食中毒の原因となる菌の増殖を抑えることを第一に、ネタとシャリどちらの乾燥も防ぎながら保存します。
この3つのポイントを押さえた、お寿司を美味しく保存する方法を掴んでいきましょう。
お寿司を美味しく保存する方法!
1.キッチンペーパーを水で濡らす
2.お寿司をキッチンペーパーで包む
3.キッチンペーパーごとラップで包む
4.保冷は冷蔵庫の「野菜室」
お寿司を水で濡らしたキッチンペーパーで包むと、ネタの乾燥を抑えることができますし、その上ラップで包めばさらに効果的。
お寿司が残ってしまったら、とりあえず「冷蔵庫」で保冷すれば、お寿司の「お刺身」の部分はいいのですが、問題はシャリの部分。
「冷蔵室」の平均温度5℃前後では、冷えすぎてシャリ(ご飯)が固くなってしまいます。
お寿司の保存に最適な温度は「10℃以下」。
これが、お寿司の保冷を冷蔵庫の「野菜室」とするポイントです。
ただし、あくまで「消費期限の翌日」など、早めに食べきることを想定した保存方法であることに注意してください。
お寿司は冷凍保存も可能!?解凍が難点!
お寿司は冷凍保存も可能ですが、「解凍が難しい」のでおすすめしません。
お寿司を冷凍保存する場合は、面倒ですが「ネタとシャリは別々」に分けてラップに包み、ジップロックなど保存袋に入れて保存することで、およそ1週間くらいは日持ちします。
お寿司の業界では、ネタとシャリを分けるマナー違反な食べ方は「追い剥ぎ」という隠語で呼ばれます。
しかし、お寿司を冷凍保存するなら「追い剥ぎ」のスタイルがベストなのです。
お寿司の冷凍保存でもっとも難しいのが、主なネタとなるお刺身(魚介類)の解凍方法です。
如何に、お刺身からしみ出る汁「ドリップ」を抑えるかが肝。
お刺身の冷凍保存方法と解凍方法は、>お刺身の賞味期限!翌日でも食べられる?残った刺身は漬けやマリネで!< で詳しく紹介しています。
スーパーや宅配寿司で買うお寿司は、一般的には一度冷凍されたネタを解凍してお寿司にしています。
残ったお寿司をもう一度冷凍するとなれば、味の劣化は避けられません。
やはりお寿司は、一度に食べきれるだけ買うのが、間違いなくベストなんですね。
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残ったお寿司の美味しいアレンジ方法!
残ったお寿司も、乾燥・菌・温度をポイントとする保存方法を守れば、翌日も美味しく食べられるはず。
それでも「なんだか心配」という方は、「お寿司として食べる」という固定観念を取っ払い、「焼く」「火を通す」などアレンジを加えれば、安心「激ウマ」な一品に生まれ変わりますよ。
今回は「残ったお寿司のアレンジ方法」の一例として、お寿司を焼く「海鮮チャーハン」と、煮る「海鮮リゾット」、2つのレシピを紹介したいと思います。
お好みのアレンジ方法の「ヒント」になれば幸いです。
残ったお寿司で作る激ウマ「海鮮チャーハン」
材料(1人前)
・残ったお寿司
・卵:1個
・ネギ:お好みで
・豆板醤:小さじ1/2
・醤油:適量
・胡椒:少々
・紅生姜(残ったお寿司のガリ)
・ゴマ油:大さじ1
作り方
1.残ったお寿司をネタとシャリに分ける
2.ネタを細かくカットする
3.ネギはみじん切りに
3.ボウルにシャリを入れ、生卵を落としよく混ぜる
4.熱したフライパンにごま油をひき、シャリを炒める
5.ネタを投入して炒めながら、胡椒・豆板醤・醤油で味付け
6.ネギを入れて一炒めしたら出来上がり
シャリとなる「酢飯」の酸味は、炒めることでやわらぎ独特の味わいは、他の調味料とも喧嘩しません。
サッパリした感じは、むしろ食べやすいです。
さらに、ゴマ油と豆板醤がピリッと味を調えてくれますよ!。
残ったお寿司で作る「海鮮リゾット」
お寿司のシャリの酸味と「ケチャップ」の相性は抜群にいいです!。
材料(1人前)
・残ったお寿司
・ケチャップ:大さじ2
・顆粒和風だし:少々
・ほうれん草や長ネギ:お好み
・オリーブオイル:ひとまわし
・粉チーズ
・水:200ml
作り方
1.残ったお寿司をネタもシャリも一緒に小さな土鍋へ入れる
2.水と顆粒和風だしを入れて火にかける
3.お好みの野菜を入れ煮たたせる
4.ケチャップを入れ、お寿司のネタとシャリを細かく砕く
5.野菜に火が通ったら、火を止めてオリーブオイルをひとまわし
6.最後に粉チーズを散らせば出来上がり
ケチャップをトマトソースに変えるのもいいですし、生のトマトを刻んで加えることで、よりフレッシュな味わいになります。
まとめ
今回は「お寿司の消費期限」について、正しい保存方法を守れば「翌日でも食べられる」ことや、残ったお寿司を安心して美味しく食べられるアレンジ方法まで詳しく紹介してきました。
・お寿司の消費期限は、ネタによって当日~2日ほど
・傷んだ(腐った)お寿司の見分け方
→見た目・におい・味・食感
・お寿司を保存する3つのポイント
→乾燥・菌・温度
・残ったお寿司はアレンジで安心・美味しい
→海鮮チャーハンは激ウマ!
残ったお寿司をアレンジして食べ切ることも、無駄な「食品ロス」を減らすことにも繋がります。
どうぞ、今回ご紹介した情報を参考に、安全面に気をつけながら、みなさんお好みのアレンジで楽しんでみて頂ければと思います。
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