およそ1970年代以降、企業の採用ターゲットの最終学歴は中卒から高卒以上へとシフトされてきました。
さらに大学進学率が上昇した現代は、高卒で就職する人の割合も激減し、「Fラン」と呼ばれるレベルの大学の相対価値は、以前の高卒と同じ程度まで下がったいっても過言ではないでしょう。
平成から令和の現代、高校卒業は最低限の学歴となっています。
それでは、高校をも卒業できずに高校中退した人、中卒を選択した人には、その後どんな現実が待ち受けているのでしょうか?。
今回のテーマ「高校中退!現実は厳しく甘くない!その後の人生が悲惨すぎる!」は、実際に我が家の長男から「高校を辞めたい」と告げられた際に調べたことであり、次男が長男と同様に高校を辞めたいとなった際にアドバイスとして伝えた内容です。
最初にいっておきます。
普通科の高校に通っていた長男は高校中退ではなく、通信制高校へ「転入」し、その後「学校推薦型選抜(旧:指定校推薦)」で大学へ特待生として入学しました。
兄弟ですね…
次男もこの春、長男と同じ通信制高校へ2年生から転入しました。週3日の通学で自由時間も多く、アルバイトをして俳優を目指し養成所の入所金を頑張って稼ぐといっています。
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高校中退後の現実は甘くない!悲惨すぎるその後の人生とは?!
高校に通うすべての高校生が、高校を卒業したあとの自分について、明確にプラン・計画を持っている訳はありません。
一部の強い志しを持つ学生以外の多くは、とりあえず現代社会で最低限とされる「高卒」の学歴を得るため、ある種「理不尽」とも思える校則やルールに従い、日々頑張っていることでしょう。
高校では、大学・専門学校への進学や、就職などさまざまな進路のサポートを受けることができます。
高校中退するということは、その全てのサポートが打ち切られることになるのです。
高校中退はなぜ社会的に厳しい状況になるのか?!
高校中退その後の現実は厳しく甘くない理由は、高校卒業が当たり前になった社会状況が大きく影響します。
先の大戦後、昭和の時代は中卒で就職する人も多くいましたが、今や中学校を卒業する98%の人が高校へ進学し卒業しています。
つまり殆どの人が高卒の資格を持っている現在では、高校中退ということに対して、普通はできるはずの高校卒業ができないことに、何らかの大きな問題がある人だと思われてしまうことは否めないのは事実です。
人間的に「女神のように性格がいい人」であっても…。
高校中退は就職面で圧倒的に不利になる!
高校中退では、就職して収入を得て生活していこうと思っても応募時点、つまり履歴書などの書類選考で落とされたり、たとえ就職できても給与など待遇面で大きな差がつけられてしまうことも多い。
今や、求人誌・求人サイトで求められる資格として大学卒業とされることが多く、最低でも高校卒業が必要条件となっています。
実際「学歴不問」としている企業でも、高校中退・中卒では就職が不利になることは間違いありません。
求人している企業にとってみれば、その人の履歴書に書かれていることからしか判断するより仕方がないからです。
労働環境の良し悪しがリアルに出る場合も!
高校中退・中卒でなかなか正社員の仕事に就くことができない場合、アルバイトという選択もありますが、10代後半~20代前半まで年齢なら兎も角、20代半ばを過ぎてくると同世代との労働条件に違いの厳しさを痛感するようになります。
アルバイトでは社会保険や年金加入もなく、賃金の安さから収入を増やすために労働時間も長くなりがちです。
残業代が出ればまだいいですが、高校中退・中卒でも「雇ってあげてる」のだから我慢しろ的なブラック企業も多いのが現実です。
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16歳中卒でも正社員で就職できるか?
本家・知恵袋サイトに、「16歳の中卒でも正社員(正職員)として就職できるものなのでしょうか?」という質問がありました。
閲覧数は19,000件を超え、同様の悩みを抱えている人が多いことが分かります。
質問文は
いじめなどは全くなかったのですが、入学当初からどうも雰囲気が合わず、遅刻・サボりを繰り返し、この前とうとう辞めてしまいました。
母は最後まで反対していましたが最終的には「あなたが決めたことなら」と納得してくれました。しかし、その代りに「バイトではなく就職をすること」「どこかに家を見つけて、一人暮らしをすること」を条件とされました。
就職は難しいと分かっていながら、辞めたいあまりに承諾してしまい、数日間仕事が見つからないままです…。
当然ながら厳しい意見が多い中、質問者が選んだベストアンサーは?。
当然ながら厳しい意見が並ぶ!
その質問者が選んだベストアンサーは、
あなたが想像している通り、いま現在、高校を中退した人を正社員として採用してくれるまともな会社はありません。
高校を卒業できない人が、責任ある仕事を勤め上げられるとは思えません。
仕事は学校のように甘くはありません。無断欠勤を1.2回やれば辞めさせられるでしょう。
そんなリスキーな人を雇うまともな会社があるはずありませんよね。
貴方が不安になっている通り、今現在安定した職業への就職の未来は閉ざされたと思っていいです。
しかし、アルバイトから正社員への登用というの手も考えられます。例えば、飲食業やホテル業など、アルバイトから入ってその働きが認められれば、正社員登用の誘いがある場合もあります。
何はともあれ、2~3年間は辞めてはだめです。どんなにひどい仕事であっても、2~3年できれば5年続けることで、見えてくることがあります。それからの転職なら、いいところへいける可能性もあるでしょう。
今すぐに正社員として就職は厳しい。経験を積んで認めて貰えたらありえる。
人生はゲームじゃありません。「リセットボタン」で、普通に努力している人と同じ道へは戻れないのです。
またこんな回答も
ニュースを見れば分かりますが、一般の高卒・大卒でさえ「雇用」を打ち切られる時代。
企業としては、高校中退=こらえ性がない、なまけ者のレッテルを捉えられてしまい、人物評価で不利になります。
高卒なら人物重視で、面接などの印象から「頑張ってくれそうだ」と思われ採用されることがあっても、高校中退となると、ある意味「人物重視」でマイナスになってしまうのです。
それは、どんな理由であっても。
家庭の経済状況から、高校への進学が叶わなかったなどなら理由付けになりますが、恐らくそのようなケースの場合中学校が就職口の紹介をしてくれることもあるでしょう。
しかし、高校入学後の「中退」となると、さらに状況は一変します。マイナス点しかなくなってしまうのです。
たとえあなたが「女神」のように性格が良くても、企業としては短い面接時間でそれを分かってはもらえません。
わざわざ中卒者・高校中退者を採用せずとも、高卒以上の学歴を持つ求人者はたくさんいるのですから。
厳しい意見が並びますが、高校中退・中卒に対する厳しい現実をよくアドバイスされた意見だと思います。
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高校中退で失ってしまう求人など進路指導のサポート!
どんな高校であれ、入学した生徒に対し卒業後の進路の指導は行われます。
進学校なら大学への推薦・AO入試の進めなどもあるだろうし、工業系・商業系など高校によっては就職組も多く優良な「求人」が入る場合も多いです。
しかし、高校中退してしまうと、それらの情報を得ることも、サポートを得る手段もなくなってしまうのです。
近年は人手不足から、海外からの移民を採用する企業も多く、学歴に拘らず「学歴不問」として、高卒でも是非入社してもらいたいと考える企業も決して少なくありません。
ただし企業とすると、新入社員は実際に活躍して利益を得られるようになるまでの間、給料を支払いながら経験を積んでもらう必要があります。
その育成期間に辞められてしまっては、いわば投資が無駄になるというリスクを企業は当然考えます。
よって、途中で投げ出して辞めてしまいそうな高校中退者・中卒者を雇うことを避けるのも当然な流れなのです。
各高校には、就職希望者に対して各企業から「求人案内」が入ります。
それは、一般的に求人サイトや雑誌から得られる情報よりも、高待遇な条件の物が多く、有名な所謂「大手企業」からの求人も少なくありません。
スタートラインは、工場での単純作業が多いかもしれません。それでもその後の努力や評価によって、色々な職種へ変わっていくことは十分に可能なのです。
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高校中退ではなく通信制高校へ転入・編入とういう選択!
ここまで、とりあえず高校卒業の資格を得ることのメリット、高校中退・中卒者のデメリットを並べてきました。
とはいえ、イジメや先生と合わないなど、どうしても高校に通い続けるのが辛い状況が生じてしまうことは十分あり得ます。
今の高校に通い続けるのは辛い、けれど最低でも高校卒業の資格だけは得ておきたい。
また、高校を中退してしまったけれど、もう一度チャレンジしたいという方には是非、通信制高校への転入や編入を考えてみては如何でしょう?。
通信制高校への転入とは?
転入とは、現在高校に在籍している状況で、通信制高校へ入学する形となります。イメージ的にはなんらかの理由があって、転校する感じに近いです。
学業の空白期間がないので、同年齢の同級生と同じタイミングで高校卒業を目指すことができます。
大学受験に通信制はハンデにならない!大きなメリットも!?
全日制の普通科の高校に通っていた我が家の長男が、高校1年生の12月に通信制の高校へ「転入」したケースを例にしましょう。
転入は、現在通われている高校の単位の引き継ぎがしやすく単位を無駄にせず済むというメリットがありますが、ぶっちゃけ1年生の12月の転入では、タイミング的に何1つ単位を得られていない状況でした。
しかし、3学期の中間・期末テストの結果から、起死回生で1年生の必要単位を取得します。
その後の2年生では少し多めの単位を取得を目指し、週3回のスクーリングでと課題提出を遂行することで、3年生はアルバイトの時間も増え、大学の説明会への出席など大学進学へ向けた時間も確保することが叶いました。
部活のイジメ、担任の先生との確執を理由に全日制の普通科の高校から通信制の高校へ「転入」した長男でしたが、この春学校推薦型選抜(旧:指定校推薦)で特待生として大学入学することが叶いました。
所謂「Fラン大学」ですが、公務員・警察官を目指したいといっています。
まとめ
今回テーマとして取り上げた「高校中退!現実は厳しく甘くない!その後の人生が悲惨すぎる!」は、実際に我が家の長男から「高校を辞めたい」と告げられた際に調べた内容をまとめたものです。
さらに、次男が長男と同様に高校を辞めたいと言い出した際にもアドバイスとして伝えました。
一部の強い志しを持つ学生以外の多くは、とりあえず現代社会で最低限とされる「高卒」の学歴を得るため、ある種「理不尽」とも思える校則やルールに従い、日々頑張っていることでしょう。
高校では、大学・専門学校への進学や、就職などさまざまな進学・進路のサポートを受けることができます。
高校中退するということは、その全てのサポートが打ち切られることになるのです。
理不尽なルールが理由とはいえ、高校を卒業できない人に対し企業は責任ある仕事を勤め上げられるとは思うことができません。
高校中退・中卒で社会へ挑むなら、何はともわれ2~3年間は辞めてはだめです。
ブラックと思えるどんなにひどい仕事であっても、2~3年さらに5年と続けることで、見えてくることがあります。
それからの転職なら、人間性重視でより条件のいい企業へいける可能性もあるでしょう。
また、高校中退ではなく通信制高校へ転入・編入とういう選択も紹介しました。
どうしても高校に通い続けるのが辛い状況や、高校を中退してしまったけれど、もう一度チャレンジしたいという方には是非、通信制高校への転入や編入を考えてみては如何でしょう?。
転入・編入後の頑張り次第で得られる「評点」次第では、ワンチャン授業料無料の特待生として大学入学もあり得なくもありえません。
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