ご近所の農家さんから土地を借り、家庭菜園デビューしてから10年。趣味と実用を兼ね、週末を中心に楽しんでいます。
毎年じゃがいもを育てていますが、じゃがいもは種いもを植えたら基本放置でいいので、週末作業でも育てやすいのも嬉しいところ。
じゃがいもは収穫後の保存を上手にすれば、「春植えじゃがいも」も長く冬まで持たせることもできますよ。
本家「知恵袋サイト」でも、
家庭菜園で掘ったじゃがいもの保存はどうすればいいのでしょう?、何か注意点はありますか?
という質問に対し1万以上の人が閲覧されていることからも、家庭菜園で育てやすいじゃがいもだからこそ、多くの方が収穫後の保存方法が大切だと思っている証です。
今回は家庭菜園でも人気の、じゃがいもの収穫時期や収穫後の保存方法、さらに、芽が出たり緑化したじゃがいは食べられるのかについて紹介していきます。
サツマイモとじゃがいもとでは、収穫後の干し方が若干違うのでご注意を!。
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家庭菜園のじゃがいもの収獲時期は?
じゃがいもは本来、春と秋の2回の植え付け時期がありますが、簡単なのは春植えじゃがいも。
春植えじゃがいもは、育てやすく沢山のじゃがいもの収穫が期待できます。
ちなみに、秋植えじゃがいもの難しい点は、
・種いもの販売時期や植え付け期間が短い
・残暑が残る秋に種いもが腐りやすい
・冬の寒さが早く訪れると大きく育ちにくい
などが挙げられますが、秋植えじゃがいもにチャレンジするのも1つ。トライ&エラーを繰り返して、自分なりのノウハウを得るのも楽しいかもしれません。
じゃがいもの収穫時期は?
じゃがいもの収獲時期は、植え付けから約3ヶ月後(約100日後)ほどが目安になります。
じゃがいもの葉っぱが黄色くなり枯れてきて葉っぱの表面がしっかりと厚くなった頃が収穫時期となりますが、実際には「仮掘り」をしてみて時期・タイミングを見極めます。
例えば、3月頃に春植えしたじゃがいもの場合は6月頃~8月頃に、秋植えしたじゃがいもの場合は11月頃に収穫時期を迎えます。
関東地方では春植えじゃがいもの収穫時期と梅雨入り時期が重なることが多いので、焦って未熟な状態な早採りになってしまったり、収穫するタイミングを見計らっても雨で収穫作業ができなかったりします。
じゃがいもの収獲日は?
じゃがいもを収穫する日は、よく晴れた日が2日以上続いた日がベストです。
なぜなら、雨が降る日や雨降り翌日にじゃがいもを掘ると、じゃがいも表面が水分を含むことで表面が柔らかくなり、収穫の際に傷が入りやすくなってしまうことがあげられます。
その傷が、のちの腐敗の原因になり得るのです。
春植えしたじゃがいもの場合、6月中旬を過ぎると梅雨時期に入ってしまいます。
なかなか晴れた日が続かないことが多くなるので、できれば梅雨入り前までに収穫しておきたいもの。
とはいえ、我が家のように家庭菜園の作業が週末中心の場合、2日以上晴れた日が週末とならないことも多いでしょう。
あくまで、家庭菜園でじゃがいも栽培歴10年の経験上ではありますが、前日に雨が降っていても夕方~夜には止んで、当日は朝からよく晴れて畑の土が乾いた感じであれば、じゃがいもを収穫しても大丈夫だと思いますよ。
よく晴れた日が2日以上続いた日を待っていると、梅雨時期に入ってしまい収穫する日程に迷いが出てしまうかもしれません。
じゃがいもを植え付けるタイミング
先に紹介したように、じゃがいもの収獲時期は植え付けから約3ヶ月後(約100日後)ほどが目安になりますので、逆算して考えると、春植えじゃがいもなら3月初旬~遅くとも3月中旬までに植え付けておくといいですね。
秋植えじゃがいもの場合も、収穫時期が遅れると寒さが厳しくなり霜がおりてしまうので、8月下旬~9月上旬を目安に早めに植え付けることで、11月下旬~12月上旬に収穫時期を迎えます。
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収穫後のじゃがいもの保存方法は!
じゃがいもを収穫する日・タイミングとしては、前日を含めてよく晴れた日がベストであることは先に紹介したとおりですが、収穫したじゃがいもは「土がついたまま」風通しのいい日陰で、じゃがいもの表面がよく乾くまで干して乾燥させます。
掘ったじゃがいもの表面には当然土がついていますが、水で洗うのは厳禁。軽く払うくらいで、土がついたまま保存した方が美味しく保存できます。
収穫後のじゃがいもの干し方!干す時間・期間は?
収穫後のじゃがいもを干す時間・期間は人によってまちまちで、ネット検索結果では数時間~半日、なかには1週間ほど干すという人もいらっしゃいますが、大切なのは、じゃがいもの表面をしっかり乾かすことです。
じゃがいもの表面が乾いていないと、早めに腐ってしまう原因になってしまいますからね。
とはいえ、注意すべきは光(太陽光)です。ベランダなどで陽に当て一気に干すなら1日ほど、数時間に限定しましょう。
じゃがいもは光に当たると緑色に変色し、有毒のソラニンやチャコニンなどが発生し芽が出やすい「緑化」が進んでしまいます。
ベストは、広げたじゃがいもの上に新聞紙を被せ直接光が当たらないように干すスタイルでしょう。
家庭菜園10年の我が家では、じゃがいもは畑で収穫後そのまま地面に転がして乾かし、作業が終わったころを見計らってコンテナに入れて持ち帰り、冷暗所(南向きの車庫の奥)で保存しています。
そのためにも、じゃがいもを収獲する日は天気予報とにらめっこです。
ちなみに、じゃがいもを干すときは畑の土がついたままでも大丈夫ですよ。
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家庭菜園で収穫したじゃがいもの保存方法・保存期間
じゃがいもは、収穫後に「休眠期間」という芽が出にくい期間が約3ヶ月ほどあります。
湿気が多い環境だとじゃがいもが腐ってしまうので、可能な限り風通しのいい場所で保存し、ときどき様子を見ながら、もしも腐っているじゃがいもを見つけたらすぐに取り除くようにします。
箱買いみかんの「カビ」同様、他のじゃがいもをも腐らせ全滅してしまいかねません。
我が家で収穫したじゃがいもは、少なくとも3ヶ月間は美味しく保存できてきます。最後の方は、だいぶ芽が出てきますが、取り除けば大丈夫ですよ。
家庭菜園で収穫したじゃがいもの保存方法!
じゃがいもは日光だけでなく、蛍光灯の光でも緑化が進むといわれます。
我が家は田舎暮らしなので、車庫の奥でコンテナに入れていますが、都会の戸建て住宅だと玄関や廊下、ちょっとした縁側の下などが保存場所としてはいいかもしれませんね。
また、じゃがいもは冷蔵保存には適さない野菜の1つで、常温保存が最適ではあるのですが、じゃがいもを長持ちさせる保存方法、美味しく成熟させる保存方法などを見ていきましょう。
りんごと一緒に保存するとじゃがいもの発芽を遅らせる!?
じゃがいもを少しでも長く保存するためには、じゃがいもが芽を出すこと防ぐことが大切にな要素です。
我が家ではまだやったことがありませんが、じゃがいもを保存する箱(容器)にりんごを一緒に入れておくと、りんごが発するエチレンガスの効果でじゃがいもの発芽を遅らせることが期待されるといわれています。
収穫後のじゃがいもも保存期間で熟成が進む?!
先に紹介したように、じゃがいもは冷蔵保存に適さない野菜であり、冷蔵庫にそのまま入れてしまうと食感も風味も変わってしまうので、常温保存がベターではあります。
ただし、サツマイモほどではありませんが、じゃがいもも温度管理がされる冷蔵庫の環境下ではデンプンが糖分へと変わり、甘味を増す「成熟」が進む特徴もあるという情報もあります。
煮物などでは甘さが引き立つものの、逆にホクホク感は薄れるというので料理のレシピによって保存方法を使い分けるといいかもしれませんね。
じゃがいもを熟成させるにはチルド室がおすすめ!
冷蔵庫でじゃがいもを熟成させる場合、冷蔵室より温度を低く設定された「チルド室」で保存するのがおすすめです。
とはいえ、ただチルド室に入れておくだけではダメで、じゃがいもが乾燥しないように新聞紙で包み、濡らしたタオルで巻いて保存するスタイルがベター。
タオルの乾燥に注意しながら、1ヶ月ほど保存すると熟成が進み甘味が増していることを実感できるはずです。
かなりお手間でスペシャルな感じではありますが、甘くねっとりした感じの熟成じゃがいもも是非お試しください。
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芽が出たじゃがいも・緑化したじゃがいもは食べられる?
じゃがいもは「ナス科」の植物で、少なからず食べると命を落とすこともあるといわれるソラニンやチャコニンという毒が含まれています。
ソラニンやチャコニンは「ナス科」の植物の多くに含まれている成分で、ちなみに「ナス」もジャガイモの芽と同じように、実の部分以外の「ヘタ」などは食べてはいけないとされています。
ソラニンやチャコニンはじゃがいもの芽や緑化した部分に多く含まれ、食べると吐き気や嘔吐、下痢や腹痛、めまいなどの症状が出ることがあります。
以前、会社の同僚が芽が出たじゃがいもを食べた後、3日間も欠勤するほど酷い腹痛に見舞われたことを思い出しますが、万一このような食中毒症状が出たときは迷うわず病院で診察を受けましょう。
芽が出ても取り除けば食べられる!
じゃがいもの実にもソラニンやチャコニンは少なからず含まれていますが、芽や緑色(緑化)になった皮などに特に多く含まれます。
しかし、芽が出たり緑化したじゃがいもであっても、芽に対し斜めに刃元を入れ、ぐるりと回してくり抜くように芽の根元から完全に取り除き、皮を1㎜ほど深めに剥ぐようにすれば十分食べられます。
小さいじゃがいもに注意!
小さいじゃがいもは、芽が出たり緑化していなくても未熟でじゃがいもの実全体にソラニンやチャコニンなどが含まれている場合があるので、皮がついたまま使うようなレシピでは沢山食べないようした方がいいです。
特に小さい子供の場合、毎年小学校の調理実習などでじゃがいもによる食中毒が起きているように、大人なら大丈夫な量のソラニンやチャコニンの10分の1の量でも食中毒となる場合もあるといいます。
小さいじゃがいもは使わないようにしたり、食べ過ぎないように少なめのレシピとするなど工夫したいところです。
まとめ
今回は家庭菜園でも育てやすく人気の、じゃがいもの収穫時期や収穫後の保存方法、さらに、芽が出たり緑化したじゃがいは食べられるのかについて、それぞれ注意点を含め紹介しました。
家庭菜園でたくさん収穫できたじゃがいもの保存方法で大切なのは、陽の光に当たらない涼しい場所でしっかりと乾燥させること。
都会の戸建て住宅では玄関や廊下、ちょっとした縁側の下で保存するのがいいかもしれませんね。
じゃがいもも保存方法1つでサツマイモと同じように甘く美味しくなります。じゃがいもの味が変わっていく熟成も、ぜひ楽しんでください。
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