スーパーや百貨店の魚売り場で、粕漬けなどに加工されて販売されていることが多い「赤魚」。
赤魚の正しい読み方は「あかうお」ですが、正直、私はずっと「あかざかな」と読んでいました(苦笑)。
粕漬け以外にも、煮付けや干物・塩焼きなど和食メニューで重宝する赤魚は、お店のお買い得商品(目玉商品)になることも多いですよね。
赤魚と呼びつつも、その身はあっさりとした白身が特徴の白身魚。赤魚とはいったいどんな種類の魚なのか、何の魚なのかよく知らない人も多いのではないでしょうか?。
今回は、コスパの高い赤魚の謎に迫りつつ、赤魚の名前の由来、旬の時期、赤魚を使ったおすすめ絶品レシピなど幅広く紹介していきます。
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赤魚(あかうお)とは何の魚?どんな種類の魚?
赤魚はよく粕漬けなどに加工されて店頭に並んでいますが、何の魚なのですか?、鯛の仲間でしょうか?
これは、実際に本家「知恵袋サイト」にある質問です。
実は、赤魚という固有の魚はいません。この赤魚(あかうお)という名前は流通上の総称で、その名前の如く体が鮮やかな真っ赤な体色を持つ深海魚を差しまとめて赤魚と呼ばれています。
赤魚として販売されている魚の種類は3種類!?
今現在、赤魚(あかうお)として表示して販売することができるのは、標準和名でいうアラスカメヌケ・モトアカウオ・チヒロアカウオの3種類。
なかでも、アラスカメヌケは3種類の中では1960年頃から赤魚(あかうお)として、国内市場に大量に流通するようになりました。
モトアカウオは別名タイセイヨウアカウオとも呼ばれる魚で、近年市場に出回っている赤魚の多くはモトアカウオで占められています。
モトアカウオは北部北大西洋の水深100~1000m、特に水深400mより浅い水域に多く生息し、冷凍保存状態で輸入され、粕漬けなどに加工されることが多い魚です。
チヒロアカウオもモトアカウオと同様に北部北大西洋で漁獲される魚ですが、モトアカウオよりさらに深い水深400~600mに生息することが多く、体長はモトアカウオと比べてやや小ぶりです。
高級魚アコウダイも昔は赤魚と呼ばれていた
ちなみに漢字で「赤魚鯛」と書くアコウダイ。
鯛の字が付くものの、真鯛(スズキ目タイ科)とはまったく違う種類の魚です。
現在は高級魚で知られるアコウダイは日本の深海で漁獲されますが、近年は漁獲量が激減し一般に流通することが少なくなりました。
表示の規制が厳しくなる以前は、このアコウダイも赤魚と称し店頭に並んでいた時代がありました。
アコウダイは先の3種類の赤魚と同じく深海魚で、釣り上げられた際に強烈な水圧の変化によって目玉が飛び出すことから「メヌケ(目抜け)」とも呼ばれています。
先のアラスカメヌケの「メヌケ」も、同じ理由が由来の名前ですね。
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赤魚の粕漬けに使われる魚の種類は?
スーパーや百貨店の鮮魚コーナーで見かける赤魚の粕漬けによく使われているのは、3種類の赤魚の中ではアラスカメヌケと、タイセイヨウアカウオとも呼ばれるモトアカウオ。
近年は漁獲量の多いモトアカウオが多く使わています。
どちらも「カサゴ目フサカサゴ科メバル属」の魚ですが、近年は漁獲量の多いモトアカウオの方が多く使われています。
やや高価になりますが、味はアラスカメヌケの方がいいとされます。
赤魚の旬の時期はいつ頃?
スーパーや百貨店の鮮魚コーナーで赤魚として並んでいる、冷凍輸入されたアラスカメヌケ・モトアカウオ・チヒロアカウオの旬の時期は春。
およそ4月~6月頃、いわゆる初夏に旬を迎えます。
ちなみに、以前は赤魚と呼ばれていた魚アコウダイの旬は、秋~冬の時期。
アコウダイは現在も稀に東京湾でも釣れることがあるなど、昔は日本近郊の海で漁獲され大衆魚だったのですが、年々漁獲量・流通量が減少し、近年は滅多にお目にかかれない、高級料亭などでしか味わわえない高級魚となりました。
アコウダイの旬の時期には、料亭など高級和食店でお寿司や刺身など新鮮な状態で提供されています。
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赤魚を使ったおすすめ定番絶品レシピ!
お買い得商品(目玉商品)になることも多い赤魚の身は白身で、あっさりとクセがなくふっくらした食感が特徴で、赤ちゃんの離乳食にも使える食材とされるほどです。
たんぱく質が豊富で脂がよくのった赤魚は、赤ちゃんの離乳食からご高齢の方まで、幅広く老若男女に親しまれる素朴な味わい。
ここからは、赤魚を使ったおすすめ絶品レシピ!を紹介していきます。白いご飯に合うのは、断然「赤魚の煮付け」でしょうか。
赤魚の煮付け
赤魚といえば煮付けが定番ですが、調理酒を多めに入れて煮付けることで魚臭さが抑えられます。
赤魚の身は加熱しても煮崩れしにくので、煮付けとして調理しやすいのも赤魚の特徴です。
煮付けの魅力の1つ、煮汁には赤魚の骨や皮からの出汁にはエキスがたっぷり抽出されます。
赤魚のほろほろの身とご飯、煮汁のベストマッチングをぜひ堪能してみてください。
冷凍品でも、醤油や砂糖で甘辛く味付けすれば一品簡単に出来上がりです。
赤魚の味噌漬け
出典:クックパッド|冷凍赤魚の味噌漬け焼きと味噌漬けの作り方
赤魚はあっさりとした淡白な味わいの白身魚なので、味噌漬けにして食べるのもおすすめです。
味噌漬けにして旨味が増した赤魚をこんがり焼きあげれば、香ばしい香りと味噌の風味でご飯が進みます。
赤魚の天ぷら
粕漬けや西京漬け、煮付けなどに調理するイメージが強い赤魚ですが、天ぷらにしてもふっくらとした食感で味わうことができます。
天ぷら粉を使ってサクッとした衣にするもよし、フリッターのようにモチモチっとした食感に仕上げてもいい感じです。
赤魚の塩焼き
赤魚の身は比較的肉厚なので、シンプルな塩焼きにしても食べ応えを楽しめます。
赤魚の干物
さまざまな魚の定番の食べ方の1つ干物も、赤魚の食べ方に適しています。
余分な水分を蒸発させることで旨味はぎゅっと凝縮されますが、その身は固くなりにくく、ふっくらとした食感を楽しむことができます。
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赤魚を使ったおすすめ絶品アレンジレシピ!
先の「赤魚を使ったおすすめ定番絶品レシピ!」で紹介したように、私たちに馴染み深いレシピで美味しく食べられる赤魚ですが、さらにアレンジをも加えた絶品レシピを見ていきましょう。
赤魚とパルメザンチーズのパン粉焼き
あっさりとクセのない白身魚の赤魚は、チーズとの相性れも抜群です。
赤魚の切り身に塩胡椒で下味をつけ、濃厚なパルメザンチーズとパン粉、香り付けにガーリックパウダーやみじん切りにしたパセリを入れ混ぜたものをバットで満遍なく赤魚に絡め、オリーブオイルを入れたフライパンで焼きめがつく程に焼き上げれば完成です。
赤魚と野菜のクリーム煮
出典:楽天レシピ|赤魚とかぶのスパイスクリーム煮 レシピ作り方
赤魚の皮に含まれるゼラチン質とクリームの相性がよく、他では真似できないような味わいに仕上がります。
味の決め手となるのは、カレー作りでは香りつけを担うスパイシーな香辛料「クミン」。
小さじ1/2杯ほどの量を加えることで、濃厚なクリーム煮の味がきりッと引き締まります。
赤魚の唐揚げにネギ甘酢だれ
赤魚の唐揚げに、ネギ甘酢ダレをかけて食べるのも絶品です。
ネギ甘酢だれの作り方は、みじん切りにしたネギをボウルに入れて、酢・醤油・砂糖・おろし生姜・ごま油を加えて混ぜ合わせます。
赤魚は塩胡椒を振ったものに片栗粉をまぶし、熱した油で唐揚げにてお皿に盛りつけ、先のネギ甘酢だれをかければ、ご飯のおかずやお酒のお供にも最高な一品の完成です。
お好みでラー油をたしてピリ辛風にするのもいいですね。
赤魚の塩麹焼き
「赤魚を使ったおすすめ定番絶品レシピ」で紹介したシンプルな塩焼きも美味しいですが、さらに赤魚の旨味を引き立たせるなら塩麹焼きにするのもおすすめレシピです。
塩麹に漬け焼いた赤魚は、上品な甘味とほろっとした肉厚の身の旨味が口の中に広がります。
塩麹に漬けて焼くだけなので、食生活が不規則になりがとな一人暮らしの方でも簡単に作れますよ。
まとめ
今回は、コスパの高い赤魚のどんな種類、何の魚なのかなどその謎に迫りつつ、名前の由来、旬の時期、赤魚を使ったおすすめ絶品レシピなど幅広く紹介しました。
近年は漁獲量の激減から高級魚となった日本の深海で漁獲されるアコウダイも、表示規制が厳しくなる以前は赤魚(あかうお)と呼ばれていましたし、釣り上げられた際の強烈な水圧変化によって目玉が飛び出すことから「メヌケ」とも呼ばれていました。
現在、赤魚(あかうお)として表示して販売することができるのは、標準和名でいうアラスカメヌケ・モトアカウオ・チヒロアカウオの3種類です。
赤魚とはいえ、その身はあっさりとした白身魚の赤魚。スーパーや百貨店でもお手軽な価格で購入できる、家庭の使いやすくコスパの高く調理しやすいことも魅力な食材です。
定番の煮付けや味噌漬け、塩焼や天ぷら、干物の以外にも、洋風なレシピや中華っぽいレシピなどさまざまな味わいを楽しむことができそうですね。
是非、家計に優しい赤魚を使った料理に赤魚を取り入れてみては如何でしょうか。
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