昔から、足のサイズが大きいと「身長が高くなる」といわれます。
たしかに身長が高い人ほど、比例するように足のサイズも大きいイメージがあるかもしれません。
食生活の欧米化が進んだこともあり、昔と比べて「平均身長」は男性・女性ともに大きくなっているように思いますが、実際に「足のサイズの平均」はどれくらいなのでしょうか。
とくにお子様の背がまわりの子と比べて低いと、足のサイズも気になってしまいますよね。
今回の記事では、私たち日本人の「足の平均サイズ」は男性と女性ではどれくらいなのか、昔から言われるような、身長と足の大きさの関係などについて探ってみました。
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男性・女性別 足のサイズ平均は?
まず、下のグラフは男性・女性別の足の平均サイズについて、2013年にniftyニュースさんが出された統計データです。
出典:niftyニュース
グラフを見ると、男性は25.5㎝、女性は23.5㎝が一番多いことがわかります。
男性・女性別 足のサイズの平均
男性:25.5㎝
女性:23.5㎝
ボリュームゾーンとして捉えると、男性の約70%が「25㎝~26.5㎝」で女性の約65%が「23㎝~24%」になります。
時代とともに、男性・女性ともに足の大きさ・サイズの平均は少しずつ大きくなっているのですが、足の幅や厚みの変化量は小さいことから、昔に比べ厚みのない足の形になっているといわれます。
身長と足の大きさの関係は?
足のサイズが大きいと身長が高くなるとか、身長が高い人は足のサイズも大きいとよく言われますが、実際に身長と足の大きさ・サイズのバランスはどうなっているのでしょう。
身長は、それぞれの骨の端にある「骨端線(こったんせん)」という軟骨の部分が成長を続けることで骨が伸びていき大きくなっていきます。
体の一部の骨が伸びるのではなく、全身がバランスよく同様に伸びていきますから、身長が高くなれば比例するように手足のサイズも大きくなると考えるのが自然かもしれません。
但し、医学的には未だ、身長と足のサイズが比例するとの証明はされていないのです。
子供の足が小さい!大きくなれない?
お子さんの背がまわりの子と比べて低いと、足のサイズも気になり「この子は大きくなれないかも?」と心配してしまうかもしれません。
しかし、身長が180㎝以上あるようなスポーツ選手がみな足が大きいわけではなく、25.5㎝~26㎝など平均的なサイズという人も少なくありません。
たしかに、子供の頃に足が大きいと身長が高くなる傾向にあるのかもしれませんが、大人になったとき足のサイズはとても大きいのに身長は平均的な高さだったり、逆に身長はとても高いのに足の大きさは案外平均サイズの人も多いものです。
男性・女性の平均身長は?
厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査」のデータによると、日本人の男性・女性の20代の平均身長は、
男性 : 約172㎝
女性 : 約159㎝
となるのですが、じつはこの平均身長は男性・女性ともに、10年以上ほぼ横ばいで推移しているとされます。
ところが、足の大きさの平均サイズは少しずつ大きくなっているわけですから、身長の高さと足の大きさの平均サイズに強い関係がないことが分かります。
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男性・女性の靴の大きさ・平均サイズは?
男性・女性別 靴のサイズの平均
男性:25.5㎝
女性:23.5㎝
靴のサイズは、男性用が26㎝~27㎝、女性用が23㎝~24㎝が一番多く作られているそうです。
先の「男性・女性別 足のサイズ平均は?」で紹介した実際の足のサイズに対して、「捨て寸」となる+1.0㎝程度の大きさが丁度いいサイズになるそうですが、そこは靴メーカーによって違いがあります。
捨て寸については、後ほど詳しく見ていきます。
日本人の足の大きさ・サイズの平均は少しずつ大きくなってますが、足の幅や厚みの変化量は小さいなど、厚みのない足形になっているといいます。
きっちりサイズに拘るのではなく、前後のサイズから試着(実際に歩くなど)して「履き心地」を重視して選ぶのがベストでしょう。
しかし、男性の靴とは違い女性のサイズは、実際の足の大きさとほぼ同じになっていますね。
成人女性はハイヒールなど、きっちりしたものを履く機会が多いので、実際の足のサイズに合わせた選び方をされているのではないでしょうか。
靴のサイズが合っていないとどうなる?
男性の場合、足のサイズが小さいことにコンプレックスを感じ、わざと大きめのサイズの靴を履いている人がいます。
女性の場合はその逆で、足が大きいことがコンプレックスで小さめの靴を選んでしまう人もいるとか。
しかし、自分の足のサイズに合った靴を履くことが大切な理由は多岐にわたります。
サイズが合っていない靴を履くとどうなる?
・靴擦れ
・タコができる
・足が変形する
・足が浮腫む
・歩き方がヘンになる
とくに注意したいのが「足の変形」です。
足の変形と聞けば怖くなりますが、サイズの合わない靴を履くことで起こり得る足の変形とは具体的にどんなことなのでしょう。
偏平足になる
足の裏は「土踏まず」と呼ばれるアーチ状に真ん中がくぼんでいる形が一般的ですが、偏平足とは足の裏が平らに近い感じになっています。
子供の足は、脂肪が多くついているのでみんな偏平足です。「我が子の足が偏平足」と心配しなくても大丈夫ですよ。
8歳を過ぎた頃から、徐々に土踏まずのアーチができてくるのです。
これが、大人になっても土踏まずがないと偏平足ということになります。
偏平足の原因の1つに「靴のサイズが合っていない」ことがあげられます。
外反母趾(がいはんぼし)になる
親指が内側へ曲がる症状の外反母趾。悪化すると、靴を履いていなくても痛みが伴います。
外反母趾も、靴のサイズがあっていないことが原因の1つです。
先の「偏平足」も、外反母趾の原因になり得ます。
女性だけでなく、男性も足元のおしゃれってとても大切ですよね。でも、正しくデザイン・格好重視で選んでばかりいると、知らず知らずに健康を害してしまいかねません。
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靴のサイズ選びの基本
男性も女性も、健康的に足元のおしゃれを楽しむため、足のサイズと靴の大きさの選び方となる正しい知識を身につけましょう。
靴のサイズ選びの基本として、ここでは2つの要素を取り上げたいと思います。
・靴の長さのサイズの選び方
・靴の足幅の(ワイズ)の意味
ご存じのことも多いかもしれませんが、靴のサイズ選びの参考までにどうぞ。
靴の長さのサイズの選び方
靴のサイズ選びの基本として、まずは「足長に合わせて選ぶ」ことと「つま先に余裕がある」こと。
➀足長に合わせて選ぶ
足の形は1人1人違うので、足に靴が合うか合わないかは、さまざまな部分に起因しますが、まずは「足の長さ」に合わせて選ぶのが基本です。
その上で、幅や甲の高さが合うものを選んでいく形になります。
足長は、たとえ同じ人でも必ず左右差があります。体のバランスや利き足などが影響し、一般的には3㎜前後の違いがあるのが普通のようです。
従って、靴のサイズ選びは「大きい足長の方の足に合わせる」のが基本になります。
➁つま先に余裕があること
実際に靴を試着したときに「丁度いい」と感じるサイズは、つま先に多少の余裕があるサイズとなるのが普通です。
この余りの部分を「捨て寸」といいます。
例えば女性の場合だと、実際の足長に対し1㎝~1.5㎝位が捨て寸となるのが一般的です。
これくらいの余裕を持たせないと、歩いたときに指先が前側へ移動するので、1歩ごとに足と靴の先端が当たり足の障害の原因になりかねません。
靴のデザインとなるつま先の形次第でも、捨て寸の考え方は違ってきます。
先の尖った「ポインティッドトゥ」のパンプスでは捨て寸は大きく、丸みのある「ラウンドトゥ」では小さくなる傾向にあるでしょう。
とはいえ、どんなデザインでも1㎝の捨て寸は欲しいですね。
靴の足幅「ワイズ」の意味
足長のサイズ合わせの次は、当然の如く「足幅」について。
長さのサイズが適切でも、幅が合ってなければ適度なフィット感が得られません。
この場合の「幅」とは足のどこを指すのでしょう。
➀靴の幅とはどこを指す?
靴の幅を表す「ワイズ」とは、足の一番横に広いところの幅が「足幅」であり、そこを通る一周の長さが「足囲」であり「ワイズ」です。
具体的なワイズ(W)の測定箇所とは
親指の付け根のでっぱりと、小指の付け根のでっぱりを結んだ線通る一周の長さ
つまり、ワイズは単に足の幅を表すものではなく、足の厚みをも含んだものとなります。
靴の幅を表すサイズ(ワイズ)は、もっとも「細い」Aから、B・C・Dと続き、「普通」とされるE、そこからEE・EEE・EEEEと広くなり、Fがもっとも幅広のサイズになります。
➁ワイズが合えば靴が合う?
ワイズとは足幅ではなく、もっとも足幅が広い部分を結んだ線の一周の長さとなる足囲を表したものです。
よく「幅広なので靴がきつい」と表現される人が多いですが、厳密にいうと垂直方向の厚みがあってきついケースと、水平方向に幅が広くてきついケースにわかれます。
靴(メーカー・デザイン)によって、同じワイズでも垂直方向・水平方向どちらに幅を持たせているか異なりますので、一概にワイズの寸法が合っていれば足に合うとは言えないのです。
ワイズ表記が同じEEEであっても、足幅広めもあれば甲高のものもあります。1足1足しっかりと試着して確かめる他ありません。
まとめ
男性・女性別 足のサイズ平均は
男性:25.5㎝
女性:23.5㎝
ボリュームゾーンとして捉えると、男性の約70%が25㎝~26.5㎝で、女性の約65%が23㎝~24%になります。
足のサイズが大きいと身長が高くなるとか、身長が高い人は足のサイズも大きいとよく言われますが、医学的には未だ、身長と足のサイズが比例して大きなるとの証明はされていません。
しかし、それぞれの骨の端にある「骨端線」と呼ばれる軟骨部分が成長することで身長が伸びるわけですから、全身の骨がバランスよく伸びれば、手足のサイズも比例して大きくなると考えるのは自然なことだと思います。
また、サイズの合っていない靴を履くと、靴擦れやタコができるだけでなく、偏平足や外反母趾など足の変形で健康を害してしまうことにも繋がります。
足のサイズを知ることから、長さ・幅など自分の足に合った靴を選び、健康的に足元のおしゃれを楽しみましょう。
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