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ご飯を冷まして食べるだけ!?冷やご飯で便秘解消&ダイエット効果とは?

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ご飯

昨今、巷で流行りの「糖質制限ダイエット」を意識されてか、ご飯やパスタなど糖質の元となる炭水化物の食べる量を控えている方が増えているようです。

しかし、炭水化物には便通にも大切な食物繊維が豊富に含まれており、さらに冷まして食べることで病気をも遠ざけ、逆に最強のダイエット食にもなり得るともいわれているのです。

私たち日本人は、古くから食物繊維の多くをお米などの穀物から摂ってきた民族で、野菜だけではカラダに必要とされる食物繊維が不十分です。

やはり、ご飯を中心とした炭水化物系の主食をしっかり食べることが必要なのです。

みなさんは、レジスタントスターチという成分をご存じでしょうか?。

便通を整える腸活に欠かせない、ダイエット効果も大いに期待され注目を集めている「難消化性でんぷん」です。

今回は、栄養学・食品化学の専門家、文教大学教授・笠岡誠一先生の著書「腸活先生が教える病気を遠ざける食事術 炭水化物は冷まして食べなさい」を参考に、炭水化物のイメージを一新していきましょう。

きっと、冷蔵庫の「冷やご飯」がありがたく思えるに違いありません。

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ご飯には不足しがちな食物繊維がたっぷり!

ダイエットを意識される方にとって、ご飯やパスタは「炭水化物=糖質」のイメージが強く根付いています。

しかし、主食となる炭水化物のご飯やパスタに含まれるのは糖質だけではありません。食物繊維もたっぷり含まれています。

そう、食物繊維が得られるのは野菜からだけではありません。

お米や小麦など穀物類や芋類、豆類などにも食物繊維は豊富に含まれているのです。

現代人は、とかく食物繊維が不足しているといわれます。健康のため、ダイエットのためとサラダなど頑張って野菜をたくさん食べる方は多くいらっしゃいますが、主食となるご飯やパスタなど炭水化物系と呼ばれる食品から得ることも大切なのです。

糖質制限ダイエットを意識し過ぎるあまり、炭水化物を食べずに食物繊維が不足することは便秘を助長することになり、ダイエットには逆効果となることもあり得るのです。

ここでは炭水化物を代表し主にご飯(白米)を例にあげますが、ご飯には糖質(でんぷん)や食物繊維のほか、たんぱく質やビタミン・ミネラルなどの栄養素も豊富に含まれてます。

しかも、ご飯に含まれるたんぱく質には、私たちのカラダを維持するために必要な必須アミノ酸がすべて入っています。

必須アミノ酸は体内では合成されないアミノ酸であり、毎日の食事から必ず摂ることが必要とされるもの。

その点だけでも、ご飯は優れた栄養食品といえるのですが、特筆すべきは炭水化物にはハイパー食物繊維とも呼ばれる「レジスタントスターチ」が含まれている点。

 

ご飯に含まれるレジスタントスターチとは?

ご飯やパスタなど炭水化物の糖質(でんぷん)には、ハイパー食物繊維も称されるレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)と呼ばれる成分が含まれます。

レジスタントスターチ(resistant starch)とは、ヒトの小腸まででは消化されず、大腸に届くでんぷん、および、でんぷん分解物の総称である。
「レジスタント」=「消化されない」、「スターチ」=「でんぷん」という意味であり、難消化性でんぷんまたは耐性でんぷんとも呼ばれる。

腸内細菌を活性化させ、便秘改善、血中コレステロールや中性脂肪の減少、血糖値の急上昇を抑制する効果も期待されている。

引用:Wikipedia|レジスタントスターチ

レジスタントスターチは糖質(でんぷん)ではありますが、食物繊維の一種でもあり、普通の食物繊維と同様以上の働きが期待されます。

食物繊維には、「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の2種類があります。

野菜や果物・昆布やわかめなど海藻類に豊富に含まれる「水溶性食物繊維」は腸内善玉菌の栄養(エサ)となり、お米や小麦など穀物類や豆類・ごぼうなどの根菜類に多く含まれる「不溶性食物繊維」には腸に溜まった有害物質を回収・排出する働きがあるなど、どちらも腸内環境を整える上で欠かせない成分です。

 

レジスタントスターチがハイパー食物繊維な理由とは?

ご飯など炭水化物に含まれるレジスタントスターチには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の一人二役、双方の働きが兼ね備えられています。

レジスタントスターチが、腸内をキレイにしていきながら腸内細菌(善玉菌)に栄養を与えていくことで、効率的に腸内環境を整えていきます。

さらに、普通の食物繊維は大腸と肛門をつなぐ直腸は素通りしてしまいまいますが、レジスタント(消化されにくい)スターチ(でんぷん)の名の通り、レジスタントスターチなら直腸まで善玉菌を届けることができます。

その結果、便秘や下痢の改善はもちろん、潰瘍性大腸炎やクローン病など腸の疾患を遠ざける働きも期待される。これこそが、レジタントスターチがハイパー食物繊維と呼ばれる所以でもあります。

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レジタントスターチは冷ますと増える!

冷やご飯

レジスタントスターチは、ご飯やパスタ、イモ類や豆類などの炭水化物に含まれていますが、「冷ますと増える」という不思議な特徴があります。

イメージ的には、加熱され伸びたでんぷんのブドウ糖が、冷ますことで再び絡み合って硬い結び目となり、消化酵素でもその結び目は解けず消化されにくくなる感じでしょうか。

たとえば、炊き立てのご飯に比べて、冷ましたご飯の方が約1.6倍もレジスタントスターチの量が増えるとのこと。

レジスタントスターチが注目されはじめたのは近年になってなので、昔の人たちが食事からどれくらいレジスタントスターチを摂れていたのかはわかり得ません。

とはいえ、昔は食品を保温する技術も低く、冷たいご飯を食べる機会が現在の私たちより多かったのは間違いないでしょう。

昔の人たちはとくに意識せずとも、自然と多くのレジスタントスターチを摂取できていたのだと考えられます。

 

レジスタントスターチの理想的な摂取量とは?

では、実際の毎日の食事から、どのようにレジスタントスターチの摂取量を増やしていけるでしょう。

私たち日本人に目標とされる食物繊維は1日あたり成人男性21g、女性18gとされています。(参考:日本人の食事摂取基準(2020年版)P.165)

しかし、実際の摂取量がおよそ平均14gほどとされる状況から、男性で約7g、女性は約4gの食物繊維を意識的に摂取する必要があるということ。

 

ご飯は冷まして食べるといい!?

色々な炭水化物系の食品を調理して食べた際のレジスタントスターチ量は、調理した直後は平均約3%に対し、冷ますことで約12%にまで増えるという報告があります。

つまり今後は、効率的に腸内環境を整えていくレジスタントスターチを多く摂り入れるために、ランチはお弁当にすることで自然とご飯は冷やご飯に、ラーメンなら冷やしつけ麺、うどんや蕎麦は冷たい「ざる」で、パスタなら冷製パスタ、じゃがいも料理は冷ましたポテトサラダにするといい。

勉強に頑張る学生なら夜食をおにぎりにして、あらかじめ握っておくのも一案。

ご飯やパスタなど炭水化物系の食品を冷まして食べるだけで、腸内環境を整える働きをもつレジスタントスターチを多く摂ることができるわけです。

 

冷やしたご飯やパスタを温め直して食べるのもいい!

ご飯やパスタなど麺類は「熱々で食べるのが一番!」という方にとって「カラダにいい」といわれても、冷まして食べるのは辛い選択ですよね。

そこで提案したいのが、お茶漬けにしたり、ご飯にカレーやスープ、出汁を掛けて食べること。一度冷ましたご飯に温かい汁物を掛けて食べても、レジスタントスターチの量が減ることがないからです。

また、一度冷ましたご飯をレンジで温め直すという方法もあります。

冷めたままのご飯よりは減ってしまうとはいえ、炊き立てのご飯と比べたら、より多くのレジスタントスターチを摂取することができます。

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冷やご飯ダイエット!

昨今「冷やご飯ダイエット」と呼ばれる、炊き立ての温かいご飯を食べず、あえて冷ました「冷やご飯」を食べるだけの簡単ダイエットが紹介されています。

いわゆる「糖質制限ダイエット」のように、ご飯やパスタなど糖質を気にするあまり、主食である炭水化物系の食品を食べることを我慢する必要がないのですから、炭水化物好きな方にとって嬉しいダイエット方ではないでしょうか。

要は、腸内をキレイにしていきながら腸内細菌(善玉菌)に栄養を与え、効率的に腸内環境を整えていく働きを持つハイパー食物繊維「レジスタントスターチ」を如何に増やすかということ。

炊き立てのご飯に比べて、冷ましたご飯(冷やご飯)の方が約1.6倍もレジスタントスターチの量が増えるという点に尽きます。

 

冷やご飯は糖質や脂肪の吸収を抑える!

ご飯やパスタが「炭水化物=糖質」で太る原因とされるのは、小腸ですぐに吸収されることで急激な血糖値の上昇へとつながり、エネルギーとして使われない糖質が脂肪となってカラダに蓄積されることにあります。

一方、ご飯を冷やすことで増えるレジスタントスターチは、小腸で吸収されにくく、食後の急激な血糖値の上昇をも抑える働きがあります。

冷やご飯は、炊き立て温かいご飯とまったく違うダイエット食へと変化するのです。

 

冷やご飯は大食いを防ぐ!

ダイエットでよくいわれるのが、よく噛んで食べること「満腹中枢」が刺激され、満足感から自然と食事量が抑えられるということ。

どうしても硬くなりがちな冷やご飯は、温かいご飯より当然よく噛んで食べることになり、少量でも満腹感が得られることから大食いを防ぐことにつながります。

さらに消化されにくいレジスタントスターチが増えることで腹持ちもよくなるので、空腹感を抑えることにもなります。

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冷やご飯ダイエットのポイント&コツ!

たとえば、日本人好みの「もちもち食感」が冷めても保たれるように品種改良されたコシヒカリ系のお米は、レジスタントスターチが増えにくく、ササニシキ系のような軽くサッパリした味わいの品種を選ぶのもコツ。

 

ご飯を急激に冷まさない!

ご飯を冷ますことで増えるレジスタントスターチも、急激に冷やすのはNG

やや時間をかけ、ゆっくり常温で冷ますのが理想です。

お茶碗1杯くらいの量に小分けしてラップで包み、十分に冷ましたあと冷蔵庫に保存しておくと美味しさも長持ちします。

また、人気の「セラミックおひつ」なら保存も簡単!。ご飯のパサつきやべとつき、黄色く変色するなど抑え美味しく保存できます。

元々は、少し多めに炊いたご飯を黄色くならずに美味しく保存できると人気となった、多孔質耐熱陶土を使用した「セラミックおひつ」。

余分な水分をおひつが吸収するので、ご飯がべとつきません。

この「セラミックおひつ」のいい点は、そのまま電子レンジでチン!と温められること。

レジタントスターチの量は減ってしまうとはいえ、一度冷ましたご飯を再度温めて食べるのも有効です。

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冷やご飯の食べ過ぎ注意!

炊き立ての温かいご飯と比べて、レジタントスターチが増える冷やご飯の方がたしかにヘルシーではありますが、とはいえ食べ過ぎには要注意!。

成人女性の摂取カロリーの目安は、主にデスクワークで職場内の移動や立ち作業、接客といった職種の場合、年齢によって多少違いはあるものの、約1800kcal~2200kcalです。

ご飯とおかずは1:1を理想とするなら、1日に食べていいご飯の量は約540g。お茶碗で3~4杯が目安になります。

毎食を冷やご飯にした場合も、食べ過ぎてしまえば太る原因になってしまいます。1日お茶碗3~4杯、これを目安に食べ過ぎないように注意しましょう。

 

昼食をお弁当に!

お弁当

ダイエットを目標に、3食毎回冷やご飯に置き換えたいところですが、温かいご飯が食べられないのは心理的ストレスにもつながります。

まずは、1日1食を冷やご飯に置き換えることから始めてみましょう。

おすすめは、毎日の昼食を「お弁当」に変えてみることです。

通勤・通学前の朝に作ったお弁当のご飯は、昼食時には冷めてレジスタントスターチの量が増えています。

おにぎりなら、冷めていても何ら苦に思わないでしょう。

容器を工夫して、うどんや蕎麦、パスタなどの冷製メニューも毎日のお弁当メニューに加えるのも楽しいですね。

昼食に獲ったレジタントスターチの効果は夕食時まで続くので、夕食に温かいご飯を食べても、食後の急激な血糖値の上昇を抑えてくれると考えられています。

昼食をお弁当にし、冷やご飯からレジスタントスターチを摂り入れることで実感される効果は個人で違います。

血糖値の上昇を抑える効果から午後のだるさや眠気が軽くなる方も、2~3日続けることで便秘解消を実感される方もいらっしゃるでしょう。

何かしら嬉しい効果を得られたら、冷やご飯ダイエットのモチベーションに繋がります。冷やご飯への置き換えを1日1食から2食へ増やすなど、徐々に増やしていくのも続けるコツですね。

 

まとめ

ご飯やパスタなど炭水化物=糖質であり「太る原因」のイメージが根付いていますが、糖質はけっしてカラダに悪い栄養素ではありません。

ご飯やパスタなど炭水化物の糖質(でんぷん)には、ハイパー食物繊維とも称されるレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)が含まれています。

レジスタントスターチには、腸内環境を整え便秘を改善し、血中コレステロールや中性脂肪の減少、血糖値の急激な上昇を抑えるなどダイエット効果も大きく期待されます。

ということで、ご飯やパスタ、芋類や豆類など炭水化物食品は、冷やして食べることでレジタントスターチが増えるという不思議な特徴を活かした「冷やご飯ダイエット」なる方法も紹介しました。

まずは、1日1食を冷やご飯に置き換えることからチャレンジしてみては如何でしょうか。

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