「そろそろ雛人形を出さなきゃ…」と思いながらも、具体的な時期に悩んでいませんか?
「早く出してもいいの?」「片付けが遅れると婚期が遅れるって本当?」など、ひな祭りにまつわる疑問は尽きないものです。
実は、雛人形を出し入れするタイミングには、古くからの「季節の節目」を大切にする知恵が詰まっています。
この記事では、雛人形を飾るのにふさわしい「立春」や「雨水」などの時期から、お人形を傷めないための片付けのコツまで、毎年役立つ情報を分かりやすくまとめました。
お子様の成長と幸せを願う大切な行事を、一番良いタイミングで迎えられるようにお手伝いします。
スポンサーリンク
雛人形を飾る時期はいつから?おすすめは「立春」
雛人形を出す時期に「この日からでなければならない」という厳格なルールはありません。
でも、せっかく飾るなら、気持ちのいいタイミングを選びたいですよね。
古くから、雛人形は「節分で豆まきをして厄を払った後」に飾るのが一般的とされています。
節分で「厄」を払った後に飾るのが基本
ひな祭りは、お子様に降りかかる厄を引き受けてもらう行事でもあります。
そのため、まずは節分(2月3日頃)に豆まきをして、家の中の邪気をしっかり払ってから、清々しい気持ちでお人形を迎えるのがベストです。
「早く飾りたい!」という気持ちもありますが、1月のうちはまだお正月ムードや冬の寒さが残る時期。
少し落ち着いた節分明けを待つのが、一つの目安になります。
春の訪れを感じる「立春(2月4日頃)」が理想的

暦の上で春が始まる日とされる「立春(りっしゅん)」は、雛人形を出すのに最もふさわしい日の一つです。
「春の訪れとともに、お子様の幸せを願うお人形を出す」。
そう考えるだけで、準備の時間が少し特別でワクワクするものに変わりませんか?
窓を開けて、春の気配を感じながらお人形を並べる時間は、家族の素敵な思い出になります。
良縁を願うなら「雨水(2月19日頃)」の日も人気
最近、特に関心が高まっているのが、立春の次に来る節気「雨水(うすい)」です。
空から降る雪が雨に変わり、氷が溶けて水になる時期を指します。
水は命の源であり、古来より「雨水の日に雛人形を飾ると良縁に恵まれる」という言い伝えがあります。
「素敵な出会いがありますように」と願いを込めて、この日を選ぶのも素敵ですね。
スポンサーリンク
片付ける時期はいつまで?「3月3日を過ぎたらすぐ」の本当の理由
ひな祭りが終わると、途端に気になり始めるのが「いつ片付けるか」ですよね。
「早く片付けないと婚期が遅れる」なんて言葉を耳にして、焦ってしまう方も多いのではないでしょうか。
でも大丈夫。
その言葉の裏には、実はとても合理的で温かい理由が隠されています。
「婚期が遅れる」と言われるのは、しつけと教育の知恵

「雛人形を出しっぱなしにするとお嫁に行き遅れる」という言い伝えは、実は「片付けも満足にできないようでは、素敵な大人になれませんよ」という、昔の親から子へのしつけの意味が込められています。
また、ひな祭りは「お子様の厄を身代わりとして引き受けてもらう」行事でもあります。
お役目を終えたお人形(厄)をいつまでも出しておくのは良くない、という考え方から「早く片付けようね」と言われるようになりました。
決して「1日遅れたから即アウト!」という呪いのようなものではないので、安心してくださいね。
目安は「啓蟄(けいちつ・3月6日頃)」までに
お片付けの理想的な時期は、3月3日の翌日から、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」(3月6日頃)くらいまでが目安とされています。
啓蟄は「冬ごもりをしていた虫たちが顔を出す」と言われる時期で、季節の変わり目を感じるタイミング。
ひな祭りの余韻を楽しみつつ、1週間以内を目処に「ありがとう」の気持ちを込めてお片付けを済ませられると、心もスッキリしますよ。
どうしてもすぐに片付けられない時の「裏ワザ」

とはいえ、3月上旬は年度末で忙しかったり、お天気が悪くてなかなか片付けられなかったりすることもありますよね。
そんな時に、昔から伝わる「ちょっとした裏ワザ」があります。
それは、「お雛様を後ろ向きにする(お顔を背ける)」という方法です。
「お人形はもうお休み中ですよ、お帰りの準備をしていますよ」という意思表示になるため、出しっぱなしにしていることにはならない、とされているんです。
これなら、仕事や家事で忙しい平日でも、数秒で「心の余裕」を作ることができますね。
スポンサーリンク
【重要】時期よりも大切!片付ける日の「お天気」チェック
雛人形のお片付けで、日付(3月3日を過ぎてすぐ、など)よりも実ははるかに大切なことがあります。
それは、その日の「お天気」です。
極端な話をすれば、「3月4日の雨の日」に慌てて片付けるよりも、「3月10日のカラッと晴れた日」に片付ける方が、お人形にとっては間違いなく幸せなことなのです。
雛人形の最大の敵は「湿気」によるカビとシミ
雛人形は、顔(頭)や手足、繊細な衣装、木製の土台など、湿気に非常に弱い素材の塊です。
目に見えないほどのわずかな湿気でも、箱の中に閉じ込めてしまうと、1年後に箱を開けたときに「顔に茶色のシミができている」「衣装にカビが生えている」といった悲しい事態を招きかねません。
一度できてしまったシミやカビをきれいに修復するのは非常に難しく、費用もかかってしまいます。
湿気を箱に入れないことこそが、最大のお手入れと言えるでしょう。
カラッと晴れた「乾燥した日」を選ぶべき理由
理想的なのは、「晴天が2〜3日続いていて、空気が乾燥している日」です。
湿度が低い日にお片付けをすることで、お人形の衣装や髪に含まれている水分を飛ばし、カラッとした状態で箱に収めることができます。
お昼前後の、一番太陽が高くて空気が乾いている時間帯を狙ってお片付けをスタートするのがおすすめです。
雨の日の片付けがNGな理由と注意点
雨の日や、雨上がりで地面が湿っている日は、空気中の湿度が非常に高くなっています。
このタイミングでお人形を箱に詰めると、一緒に「湿気」も梱包してしまうことになります。
もし、3月上旬がずっと雨続きで「どうしてもこの日しか休みがない!」という場合は、無理に片付けるのはグッとこらえましょう。
先ほどお伝えした「お雛様を後ろ向きにする」という裏ワザを使って、次のお天気が良い休日まで待つのが、大切なお人形を一生守るための賢い選択です。
スポンサーリンク
お人形を長持ちさせる!正しいお手入れと保管方法
いよいよ箱にしまう前の「ひと手間」です。この丁寧な準備が、何年経っても色あせないお人形の美しさを守ってくれます。
難しいことではありませんので、ぜひこの3つのポイントを意識してみてくださいね。
直接触るのは厳禁!手袋を着用して脂汚れを防ぐ
雛人形、特にお顔や手足の部分を素手で触るのは絶対に避けましょう。人間の手には目に見えない「脂」や「水分」が付着しています。
お片付けのときは綺麗に見えても、その脂が1年かけて酸化し、落とせない黒ずみやシミの原因になってしまいます。
作業をするときは、薄手の綿の手袋(なければ綺麗な軍手でもOK)を着用するのが鉄則。
お人形への「最後のご挨拶」として、優しく扱ってあげてくださいね。
羽根はたきで優しくホコリを払うステップ
飾っている間に、お人形の衣装や道具にはどうしても細かなホコリが積もっています。
これをそのままにしておくと、湿気を吸って汚れが定着してしまいます。
しまう前には「羽根はたき」を使い、上から下へと軽く撫でるようにしてホコリを払ってあげましょう。
ここで一つ、「カメラ用のブロアー」を活用するのもおすすめです。
お顔の目元や、冠(かんむり)の細工といった「はたき」では届かない細かい部分は、ブロアーの風でホコリを吹き飛ばすのが正解。
お人形に直接触れることなく、隅々まで綺麗にできるので、大切な表情を傷つける心配がありません。
※シュシュッと空気を送るだけで、お顔の隙間のホコリが驚くほど取れます。一つ持っておくと、雛人形だけでなく五月人形や精密な置物のお手入れにも重宝しますよ。
防虫剤の正しい入れ方(お人形に直接触れさせない!)
最後は箱への詰め方です。防虫剤は必ず衣類用ではなく「人形専用」のものを選びましょう。
衣類用は成分が強く、お人形の顔の塗装を傷めてしまうことがあるからです。
ここで最も重要なのは、「防虫剤を直接お人形や衣装に触れさせない」こと。
防虫剤の成分がお人形の素材(樹脂や糊)と反応して、溶けたり変色したりすることがあるからです。
箱の四隅に置くか、お人形を包んでいる紙のさらに外側に添えるようにしましょう。
まとめ|季節の節目を大切に、最高のひな祭りを
雛人形を出す時期や片付けるタイミングには、それぞれに「春を待つ心」や「お子様の健やかな成長を願う親心」が込められています。
最後に、今回ご紹介した大切なポイントを振り返ってみましょう。
-
飾る時期: 立春(2月4日頃)から雨水(2月19日頃)にかけてがベスト。節分で厄を払った後、清々しい気持ちで迎えましょう。
-
片付ける時期: 3月3日を過ぎたら、啓蟄(3月6日頃)までを目安に。忙しい時は「お雛様を後ろ向きにする」裏ワザも活用してください。
-
一番のポイント: 何よりも「お天気の良い、乾燥した日」に片付けること!これが、お人形をカビやシミから守る最大の秘訣です。
-
お手入れのコツ: 素手で触らず、手袋や羽根はたき、カメラ用のブロアーを使って優しくホコリを払い、人形専用の防虫剤と一緒に保管しましょう。
「早く片付けなきゃ!」とプレッシャーに感じる必要はありません。
大切なのは、お人形を丁寧に扱うその姿を通じて、お子様に「大切にされているんだな」という想いが伝わることです。
季節の節目を楽しみながら、ぜひ今年も、そして来年も、家族で素敵なひな祭りをお過ごしください。
スポンサーリンク

