ある日、隣の家の小学生の女の子が、栗拾いをして袋一杯に栗をもって帰ったのが事件のはじまり!。
それをお母さんに渡したら、「キャーッ」という悲鳴が!…。
その原因は、栗の中から、ムクムクと出てきた「栗虫(クリムシ)」の幼虫でした。
たしかに、栗虫は「存在感抜群!」。虫嫌いな方には、招かれざる客のようです。
女の子は笑って話をしてくれましたが、意外と私たちはそれを気づかずに食べてるんです…(苦笑)。
しかし彼女とこの話をした後、「栗虫の幼虫って、ホントに食べても大丈夫なの?」と、私も急に不安になってきちゃったんです…。
家族は栗虫の幼虫は「食べられる」というのですが、イマイチ信ぴょう性に欠ける?ので、今回は「栗の中から出てくるヘンな幼虫は何!食べても大丈夫?気になる味は?」ということでまとめてみました。
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栗の中から出てくる幼虫って何?
栗の中から出てくる幼虫は、よく「栗虫」と言われていますが、この名前は栗の実につく昆虫の幼虫の俗称なんです。
特に、栗のイガの上から栗の中に食い入る「クリオオシンクイガ」の幼虫と,成虫が栗の中に産卵し,孵化(ふか)した幼虫が栗の中を食べて大きくなる「クリシギゾウムシ」の幼虫が代表的なものです。
なかでも、私たちがよく目にすることが多いのが「クリシギゾウムシ」という虫の幼虫です。
この「クリシギゾウムシ」の幼虫は、よく栗を干していると、ムクムクと出てきます。
見た目も「コロコロ」としていて、可愛い感じ!。(虫の嫌いな方…ごめんなさい)
普段、私たちがお店で買ってくる栽培された栗にも、実際は栗の中に産卵しているのですが、農薬の燻蒸処理をされているために孵化しません。そのため、幼虫は表に出てこないので、まったく気にせずに食べられます。いや、食べちゃってます!(苦笑)。
しかし、山栗など自然の中で取った栗や、農薬の燻蒸処理をされずに売り出されている栗には、栗虫が入っている可能性大ですので、購入する時は注意してください。
でも、ご安心あれ!。たとえ栗の中から出てくる幼虫「栗虫」をうっかり食べちゃっても大丈夫ですから。
栗の中の幼虫「栗虫」は食べても大丈夫!美味しい!
日本でも、虫を食べる習慣は各地方にあります。
私の住んでいる地方(栃木県)でも、「イナゴ」「ハチの子」を食べられていますし、私もお祖母ちゃんが作ってくれた「イナゴの佃煮」が大好きでした。
また長野県伊那市(伊那谷地域)では、ハチの子、ざざ虫、蚕のさなぎ、イナゴなどを食べる習慣があります。
さらにある調査によると、私たちが食べられる昆虫の中には、もっと美味しいモノもあるといわれていて、栗の中のから出てくる幼虫「栗虫」もその1つと紹介されているです。
『食べられる虫ハンドブック』(内山昭一/著・21世紀の食調査班/編集・自由国民社/刊)でも、クリシギゾウムシ(幼虫)がなんと、日本で食べられる「うまい昆虫ベスト10」の9位に入っていて、その味もとても美味しいと紹介されています。
栗の中の幼虫「栗虫」の調理方法は?
というわけで、栗虫が食べられることがわかりましたので、(食べることが前提みたい…(苦笑))さっそく調理といきましょう。
では、栗の中から出てくる栗虫の幼虫を美味しく食べるためには、どのように調理したらよいでしょうか。
栗虫の調理方法1:栗の中の幼虫「栗虫」を出す!
まず、拾った栗は天日の当たらないところで2週間ほど陰干しします。
栗の皮の表面が少し凹むまで干しましょう。
これをすることで、栗の中の幼虫「栗虫」が出てきます。
栗虫たちを集めましょう。
栗虫の調理方法2:炒める・茹でる、お好みで!
栗虫を調理する方法には、代表的な方法として、「炒める」「茹でる」の2種類があります。
まず、栗虫を炒める方法ですが、
・薄く油をひいたフライパンに、栗虫を乗せます。
・塩はかけません。
それは、味がしっかりしているからです。
・よく火が通るように炒めます。
炒めると、ほんのりと栗の香りがします。
次は、栗虫を茹でる方法ですが、
・鍋の中に水を入れて、まるごと栗虫を入れて茹でます。
丸ごと茹でるため、頭は固いのですが、ジューシーさが出てきます。
さて、みなさんはどちらがお好み?…。
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栗の中に幼虫(栗虫)がいるか?の見分け方!
栗の中に、栗虫がいるかを見分ける方法が2つあります。
1つは、栗を数時間水の中に入れて浮くか沈むかを見る方法。
栗虫に食われた栗は、軽くなってしまうため水に浮くようです。
2つ目は、栗に穴が開いているかどうかを見る方法。
栗虫が中から出た後、小さくて丸い穴が開きます。
しかし、穴が開いていないからといって、油断すると中にいるかも…。
とにかく栗虫は、栗と一体化していると思うしかないかもしれません。
栗虫のお味は?
栗の実を食べて育つ栗虫の幼虫は、フライパンで少量の油を熱してサッと炒めると「香ばしさ」が出ます。
さすが、栗を食べているだけあって、栗の風味が漂う、ポップコーンのような味という方もいます。
また、炒め方によっては、サクッと軽い風味や歯ごたえが味わえます。
茹でた場合は、幼虫特有の食感が味わえます。
それは、噛んだ瞬間の「プチュッ、とろ~り」とした食感で、甘くてクリーミーな味わいが楽しめます。
なんとなく「ナッツ」のような味わいです。
栗虫を食べるときの注意点は?
栗虫の幼虫に限らず、昆虫を食べるときに注意しなければいけないことがあります。
それは「アレルギー」です。
特に、エビ・カニなどの甲殻類のアレルギーのある方や、ダニアレルギーのある方は注意が必要です。
なんでもそうですが、はじめての食材を摂取するときは、アレルギーのリスクがあります。
食べる場合は、それをしっかり理解して、自己責任で食べてくださいね。
まとめ
いかがですか。
栗の中から出てくる幼虫「栗虫」って、栗の実につく「クリシギゾウムシ」や「クリオオシンクイガ」などの幼虫の総称だったんですね。
そして、食べても大丈夫で、味も栗の風味がして意外に美味しいらしいこともわかりました。
これからの季節、栗がたくさん出回りますので、栗虫に遭遇するチャンスも多いでしょう。
もし、彼ら?に出会ったら、是非、このチャンスをお見逃しなく(笑)。
ところで真面目な話…。
地球の人口が爆発的に増加が続いている中、「食糧不足」が問題化してきています。国連食糧農業機関(FAO)からも「虫を食べること」を提示されているくらいです。
そのようになったら、皆さんどうされますか?。
私は、「今のうちに食べる練習をしたほうがよいのかな…」と考えてはいますが…、正直、まだ積極的には手がでません。
そうそう、隣りの子に「栗虫は美味しいんだよ。一度食べてみたらどう?」と言ったら、これまた「ドン引き」されました(苦笑)。
どうやら、彼女も「幼虫」はダメなようです。
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