最近は「マイボトル」や「マグボトル」といった、ステンレス製の小ぶりな「水筒」がとても人気で、職場や外出先でも使っている人を多く見掛けます。
行く先々で缶やペットボトルの飲み物を買うより断然コスパがいいですし、保冷も保温も効くのが何より便利ですものね。
ところで、本家「知恵袋」でこんな質問を見つけました。
「水筒に炭酸飲料を入れたら、蓋が開かなくなってしまいました」
あらら…(苦笑)。
たしかに暑い夏など、キンキンに冷えた炭酸飲料を水筒に入れれば「いつでも冷たく美味しく飲めるのでは?」という気持ちには、わたしも激しく同意します。
しかし、一般的な水筒の取扱い説明書をよく読むと「入れてはいけないもの」の1つに、残念ながら「炭酸飲料」が含まれています。
なぜなら、炭酸飲料を水筒にいれると蓋が開かなくなるだけでなく、大きな事故にも繋がるから。
・炭酸飲料を水筒に入れるのがダメな理由
・炭酸飲料を入れて開かなくなった水筒の蓋を開ける対処方法・裏技
・炭酸飲料も入れられる水筒5選
今回は、このあたりをテーマにお届けしたいと思います。
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炭酸飲料を水筒に入れるとダメな理由
冒頭でも紹介したように、冷えた炭酸飲料を水筒に入れて持ち歩きたい気持ちには同意しますが、結論からいえば基本的に「炭酸飲料を水筒に入れるのはダメ」と覚えておいてください。
最たる理由は、持ち歩いた先で飲もうと思ったときに「あれっ?蓋が開かない!」と困ってしまうことにあります。
水筒の蓋が本当に開かなくなりますし、最悪は大惨事になってしまいかねません。
基本的には「炭酸を水筒に入れることはNG」ではありますが、この記事では後半に「炭酸飲料を入れてもOKな水筒」についても紹介していきたいと思います。
炭酸飲料を水筒に入れると蓋が開かなくなる理由
コンビニや自販機で買った、炭酸飲料の蓋を開けて飲むときを想像してみてください。
缶やペットボトル内に溜まっていた「炭酸ガス」による内圧が、プシュっ!の音とともに抜けることが実感できると思います。
炭酸飲料に含まれる「炭酸ガス」には、冷えれば冷えるほど液体へ溶け込む性質があります。
保冷効果が高いとされる、ステンレス製の「マイボトル」や「マグボトル」などの水筒であっても、時間が経てば水筒内の液体の温度は徐々に上がっていきます。
すると、液体に溶けていた炭酸ガスも水筒内で再び気化しはじめるので、水筒内は炭酸ガスによる内圧でパンパンな状態になっていくのです。
まして、バッグの中で揺さぶられたりすれば尚のこと。
炭酸ガスによる内圧の高まりは、水筒の蓋を上へ上へと強く押し上げる力となり、まるで水筒の蓋のネジを強く締めつけたときと同じような状態へとなるのです。
水筒のボタンも押せなくなる
炭酸飲料を入れた、ボタン式の水筒の栓が押せなくなるのも同じ理由です。
水筒の中は炭酸ガスによる内圧でパンパンに膨らんでいるのですから、ボタンで栓を押し下げるにも相当に強い力を要するようになります。
無理にボタンを押し込むと、指を痛めてしまうかもしれません。
炭酸飲料を水筒に入れると爆発するなど大事故にも!?
炭酸飲料を水筒に入れるのがダメな理由は「蓋が開かなくなる」だけではありません。
最悪は、炭酸ガスによる内圧で水筒が爆発するなど、大事故にも繋がります。
もしも、コーラなど炭酸飲料を入れた水筒がバッグやリュックの中で爆発したら…
バッグの中がびしょびしょに濡れてしまうだけでなく、強い臭いで使い物にならなくなってしまうかもしれませんし、大事な書類が文字通り「水の泡」になるような大事故にもなりかねません。
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炭酸飲料を入れて開かなくなった水筒の蓋の対処方法
炭酸飲料は、いくら保冷効果の高い水筒に入れても徐々に温度が上がることで、液体に溶け込んでいた炭酸ガスが気化し、水筒の内圧はパンパンになっていきます。
対処方法としては「水筒の内圧を下げる」ことに尽きるのですが、その裏技といえる方法が「水筒を冷やす」ことになります。
水筒を冷やす
炭酸を入れた水筒の蓋が開かない理由は、時間が経過するにつれ温度が上がり、気化した炭酸ガスで蓋が押し上げられていることにあります。
その対処方法として一番簡単なのは、水筒を冷蔵庫に入れて1~2時間を目安に冷やすこと。
水筒内の温度が下がれば、炭酸ガスが再び液体へ溶け出すことで「内圧」が下がり蓋が緩みます。
間違っても、長時間「冷凍庫」へ入れてはダメですよ!。
なぜなら、理科の授業で教わったかと思いますが、液体は凍らせると膨張して体積が大きくなるので、水筒が破裂してしまうかもしれません。
水筒を急いで冷やす裏技
缶ビールを急いで冷やす裏技として、氷水に漬けた缶をくるくる回すといいと見聞きしたことはありませんか?。
これは、「炭酸飲料を入れて開かなくなった水筒の蓋の対処方法」にも同じように使える裏技です。
円柱状の水筒を氷水に浸けて、くるくる回すことで水筒内の温度を効果的に冷やすことができます。
この方法は、ビールを素早く冷やしたり、赤ちゃんがいらっしゃるご家庭では「哺乳瓶のミルクを冷ます」裏技としても有名ですよね。
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炭酸飲料を入れてもOKな水筒おすすめ7選
ここまで、「炭酸飲料を水筒に入れるとダメな理由」や、その最たる理由となる「水筒の蓋が開かなくなる」ことを紹介してきました。
それでも、「冷えた炭酸飲料を水筒に入れて持ち歩きたい」と思う人も少なくないでしょう。
そこで今回は、お洒落なデザインで持ち歩くのも楽しくなること間違いなしの「炭酸飲料を入れても大丈夫な水筒」から、5種類+2種類を厳選して紹介していきたいと思います。
FLSK(フラスク)
FLSK(フラスク)の一番の魅力は、海外のファッション雑誌にも掲載されるほどの洗練された「お洒落なデザイン」でしょう。
24時間の保冷と18時間の保温を誇るようにデザインも機能も申し分のない水筒で、炭酸飲料だけなく、アルコール飲料も入れて持ち運べる高性能な水筒です。
その秘密は蓋を開ける際に炭酸ガスを逃がす設計にあり、思わぬ爆発も防ぐ安心の水筒です。
容量も、350ml~1000mlまで4種類が用意されています。
REVOMAX(レボマックス)
REVOMAX(レボマックス)は、炭酸飲料を入れて持ち歩いても炭酸ガスによる「内圧」を逃がす革新的な設計になっているので、「蓋が開かない」ことや「爆発」はありません。
片手で開け閉めできる蓋は、3つのボタンを同時に押すことで開き、見た目の特徴であるトリガーを引くことで瞬時に締められます。
水筒内側には、高価な鍋やフライパンんにも使用される18-8ステンレスという素材が採用されているので、耐食性・耐熱性に優れています。
サイズは、355ml・592ml・946mlの3種類。
口径が広いので、氷を入れやすい点も嬉しいですね。
HYDRO FLASK(ハイドロフラスク)
ビール好きな方が、アウトドアで冷えたビールを手軽に楽しむなら「ハイドロフラスク」。
クラフトビールが有名なアメリカ・オレゴン州で2009年に設立されたハイドロフラスク社は、世界で初めて「全断熱ボトル」を開発しました。
なかでも、こちらの「グラウラーシリーズ」はビール好きの方々のあいだで瞬く間に広がり、人気商品となりました。
ちなみにハイドロフラスクの水筒の中でも、炭酸飲料が入れられるのはグラウラーシリーズだけなので、ご注意ください。
容量も1.9Lと大きく、バーベキューやドライブなどのレジャーのシーンで大活躍してくれそうです。
DRINK TANKS(ドリンクタンクス)
「ドリンクタンクス」も、ハイドロフラスクと同じアメリカ・オレゴン州で生まれた炭酸飲料が入れられる水筒。
オレゴン州ってどれだけビール好きが多いの?って思ってしまいますが…
それに地元の水筒メーカー各社が答えた形なんでしょうね。
ドリンクタンクスは、なんと保冷は7℃以下を24時間・保温は80℃以上を12時間というパワフルなステンレス製の真空ダブルウォール構造。
0.94Lと大容量ながら、お洒落なデザインと持ち運びに便利な大きなハンドルが特徴的。
炭酸が抜けることなく、冷たく保ってくれる水筒です。
STANLEY(スタンレー)
「STANLEY(スタンレー)」は創業100年を超える老舗魔法瓶メーカーで、その信頼性の高さはアメリカ海軍の潜水艦乗組員や、宇宙飛行士の間で使われていることからも伺えます。
STANLEY(スタンレー)のグラウラー、大きなハンドルなどお洒落なデザインが先に紹介した「ドリンクタンクス」と似ていると思いませんか?。
アメリカでは元々クラフトビールの「量り売り」が人気で、元々は購入したビールを持ち運ぶために水筒メーカー各社が開発し「グラウラーシリーズ」として販売されるようになったもの。
なので、大きな容量やハンドル付きなど、似ているタイプが多いのです。
こちらのスタンレーは、保冷は10℃以下を24時間・保温は18時間(温度の記載なし)と、ドリンクタンクスとスペック上は遜色ありません。
1番の違いはお値段にあります。
同じ1.9Lサイズを比較すると、およそ半額で購入できます。
個人的には、デザインの格好よさや保冷力なら「ドリンクタンクス」、コスパでは「スタンレー」といった感じでしょうか。
タイガー 真空断熱炭酸ボトル
炭酸解禁!、いよいよ日本製のいつでもどこでも冷たい炭酸飲料を持ち運べる真空断熱炭酸ボトルが、2022年1月にタイガー魔法瓶社から発売されました。
吹き出しを防ぐ「炭酸ガス抜き構造」や、ボトル内の圧力が異常に高まったときに作動する「安全弁」など、やっぱり日本製は至れり尽くせりの仕様で安心します。
> 炭酸解禁!いつでもどこでも冷たい炭酸飲料を持ち運べる真空断熱炭酸ボトル <
サーモス 保冷炭酸飲料ボトル
いやはや、炭酸OKの保冷ボトル(水筒)もお安くなりましたね。
フタを少し回すと、”シュッ”と圧力が抜けてフタが開けやすくなります。
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まとめ
キンキンに冷えた、炭酸飲料が恋しい夏
冷たい炭酸飲料を水筒に入れて「いつでも」飲めたらいいなと思う気持ちはわかりますが、「蓋が開かない」だけでなく、最悪は爆発して大惨事になりかねません。
自販機で冷たく冷やされ、静かに出番を待っていた缶やペットボトルの炭酸飲料でさえも、蓋を開けるときに「プシュっ!」と炭酸ガスが強く抜けることを実感すると思います。
炭酸飲料を水筒にいれると
最近の水筒は保冷効果も高いとはいえ、徐々に温度は上がり、バッグの中で揺さぶられれば溶け出した炭酸ガスによる「内圧」で水筒内はパンパンな状態になり、押し上げられた蓋は開かなくなるのです。
普通の水筒と比べると少々お値段がはりますが、炭酸飲料を入れられる「炭酸OK」な水筒もあります。
小振りな350mlから紹介されている「FLSK(フラスク)」などは、暑い季節の職場で嬉しい水筒だと思います。
容量も1.9Lと大きめの「HYDRO FLASK(ハイドロフラスク)」や「STANLEY(スタンレー)」なら、バーベキューなどアウトドアなレジャーで、キンキンに冷えたビールを仲間と一緒に楽しめそうです。
ご家族で出かけるレジャー用に「炭酸OK」な水筒も、1本用意しておくといいかもしれませんね。
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