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車のフロントガラスが霜で凍る条件!お湯で溶かすとダメな理由は?

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フロントガラス・霜・凍る

寒さがグッと厳しくなるこの時期、マイカー通勤している多くの人たちを悩ますのが、寒い日の朝に車のフロントガラスが霜で凍ることでしょう。

霜で凍るフロントガラスを溶かさなければ、運転することすらできませんものね。

一方、同じように気温が低いのに、車のフロントガラスが霜で凍る日と、凍らない日があるのも事実です。

車のフロントガラスはどんな条件で凍るのでしょう?。

・気温
・湿度
・風

その条件を知れば、何か対処方法が見えてきそうですよね。

霜で凍ったフロントガラスを溶かすのに、お湯をかけてはダメとも聞きますが、そのホントの理由もしっかり確認しておきましょう。

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車のフロントガラスが霜で凍るメカニズム!

まずは、車のフロントガラスを凍らせる「霜」とは何?からはじめていきましょう。

「氷点下」という言葉があるように、水が0℃を下回ると氷になることは小学校の理科の授業でも教わります。

雪とは、空気中の水蒸気が大気中で冷やされ、氷の結晶となり地上に降りるもの。

これは、想像しやすい現象ですよね。

霜とは、空気中の水蒸気が水という媒体を介さずに、何か物体の表面上で一気に氷の結晶となる「昇華現象」によるものです。

この昇華現象を含めて、もう少し霜について詳しく紹介するなら

空気と接触している物体の表面の温度が霜点(温度が0℃以下のときの露点のこと)よりも低くなると、空気中の水蒸気が昇華し、物体の表面に微細な結晶構造を持つ氷が成長する。この結晶のこと、あるいはこの現象自体を霜と言う。着氷現象の一種である。

日本語では、霜が発生することを「霜が降りる(おりる)」「霜が降る(ふる)」と表現することがある。「霜」という言葉は冬の季語である。

引用:Wikipedia|霜

ここでは、Wikipediaの「霜」の概要がわかりやすかったので引用して紹介しました。

雪と霜の違いは、氷の結晶ができる場所が、大気中なのか冷えた物体の表面なのかの違いであって、そのメカニズムはほとんど同じということ。

つまり、車のフロントガラスが霜で凍るのは、寒さでフロントガラスが冷やされることで空気中の水蒸気が一気に氷の結晶となる「昇華現象」が生じることにあるのです。

 

車のフロントガラスが霜で凍る条件!

同じような気温の朝でも、車のフロントガラスが霜で凍る日と、凍らない日があるのはどうしてなのでしょうか。

基本的には「気温」が大きく影響するのは間違いありませんが、そのほか色々な条件が重なることで凍ったり凍らなかったりするのです。

 

車のフロントガラスが霜で凍る気温は4℃以下!?

霜とは、空気中の水蒸気が水という媒体を介さずに、何か物体の表面上で一気に氷の結晶となる「昇華現象」によるもの。

ならば、「氷点下」という言葉のあるように、その気温は0℃なのでは?と思われている方も少なくありません。

たしかに、小学校の理科の授業では「水が氷る温度=0℃」と教わりましたし、そもそも霜が降りる条件は「地面付近の気温が氷点下になる」ことにあります。

しかし、ご存知の方も多いかもしれませんが、気象庁などが気温を計測しているのは「芝生の上1.5mの位置」に設置される「通風筒(つうふうとう)」の中の温度計の数値。

目安としては、発表される気温が4℃以下になると、地面付近の気温は氷点下まで下がっていることが多いので、車のフロントガラスにも霜が降り凍る条件の1つとなります。

それでは、なぜ気温が4℃以下でも車のフロントガラスが凍る日と凍らない日があるのでしょう?。

 

前日の夜から朝にかけて快晴だと凍る!?

霜や雪が大気中の水蒸気が氷の結晶であることからすると、少し不思議に思われるかもしれませんが、実際に車のフロントガラスに霜が降りて凍る日は、前日の夜から朝にかけて「快晴」であることが条件の1つなんです。

例えばみなさんも、冬の季節のテレビやラジオのお天気情報で「今晩から明日の朝は良く晴れ、放射冷却で冷え込みが厳しくなりそうです」などの情報を聞く機会が増えると思います。

ここで疑問を抱くのが「放射冷却」という言葉と、なぜ良く晴れているのに冷え込むのか?という点ですよね。

放射冷却によって冷え込む(気温が下がる)メカニズムを簡単に説明すると、

・日中は太陽が放つ熱によって、地面はどんどん温められ、熱をため込みます。

・太陽が沈み夜になると、日中に温められた地面の熱がどんどん冷えた上空へと放出されていきます。

日中は、「良く晴れている=暖かい」のイメージ通りなんですけどね。

夜はというと、逆に曇ってる方が空を覆う雲が、地面からの熱が上空へ逃げることを防ぐ「カバー」の働きをするのです。

つまり、良く晴れた夜ほど「熱が逃げるカバー」が外れた状態となるので、日中にため込んだ地面の温度がどんどん遥か上空へと放出されていくことから、冷え込みが厳しくなり、車のフロントガラスにも霜が降り凍やすくなるのです。

 

風が弱い

「良く晴れた日ほど」と同じように意外なのが、「風が弱い日」ほど車のフロントガラスが霜で凍りやすくなる条件であること。

私たちは体感的に、風が強い日ほど「寒い」と感じるものですが、逆に風が強いことは空気をかき混ぜることになり、地面の温度は下がりにくく、霜が降りる「昇華現象」が起きづらくなることに繋がります。

良く晴れ・風が弱い日ほど、放射冷却効果が強くなり、車のフロントガラスは霜で凍りやすくなるのです。

 

湿度が高い

車のフロントガラスを凍らせる「霜」の正体は、空気中の水蒸気が「昇華現象」で氷の結晶となったもの。

湿度が高ければ大気中に含まれる水蒸気も多いので、霜が降り凍りやすくなります。

・気温が4℃以下
・前夜から良く晴れている
・風が弱い

先に紹介したこれら条件に「湿度が高い」ことが加わなければ、フロントガラスは霜が降りず凍りません。

冬といえば元々「乾燥注意報」が度々出されるほど、湿度は低い日が多い季節ではありませんか?。

そう、車のフロントガラスに霜が降りて凍る頻度って、イメージより意外に少ないというのも事実だったりします。

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凍った車のフロントガラスをお湯で溶かすとダメな理由!

お湯で溶かすとダメ

マイカー出勤の方にとって、駐車場の自分の車のフロントガラスが霜で凍っていたときに、「お湯を掛けて溶かす」のが手っ取り早い方法だと思われている方も少なくないでしょう。

かく言う私も、出勤時に車のフロントガラスが凍っていると、お湯ならぬ、水筒に入った「温かいお茶」をかけて溶かすことが多々あります。

しかし、凍った車のフロントガラスを「お湯で溶かすのはダメ」と聞いたことはありませんか。

私も含めてこれまでトラブルに合わなかった方々は、一言でいえば「運が良かった」だけ。

霜で凍ったフロントガラスにお湯を掛けるその行為は、一歩間違えれば大きなトラブルを引き起こしかないことだったのです。

 

「熱湯」はダメ!でも「ぬるま湯」なら大丈夫?

実際、凍った霜にお湯を掛ければ一発で溶けてくれます。

寒い冬の朝「早く出発したい」と思い、お湯を掛けたくなる気持ちには激しく同意しますが、やはり「熱湯」はダメ!

なぜ熱湯はダメなのでしょうか?。

そのポイントは、冷えたフロントガラスとの温度差にあります。

フロントガラスが霜で凍る条件を振り返れば、フロントガラス表面の温度は「氷点下」であり、沸騰したヤカンの熱湯との温度差はMAX「100℃」近くになりますよね。

ガラスでも鉄板でも、あらゆる物体は冷えると収縮し、温められると膨張する性質をもちます。

つまり、最も縮こまった状態である氷点下に冷えたフロントガラスに、沸騰したお湯を掛けたなら…

そう、フロントガラスは激しく一気に膨張する形となり、「割れ」や「ヒビ」が入るなど大きなトラブルを招くリスクが高くなるのです。

さらに言うと…

車のフロンガラスには、飛び石などで目に見えないヒビがすでに入っていることは珍しいことではありません。

そんな状態の冷えたフロントガラスに温度差の大きい熱湯を掛ければ、ご想像に違わず「パリパリッ」と音を立ててヒビ割れてしまうでしょう。

これが、霜で凍った車のフロントガラスを「お湯で溶かすのはダメ」と言われる本当の理由です。

もっとも最悪なトラブルを例に紹介しましたが、フロントガラスを交換するとなれば「10万円」は覚悟しなければなりません。

 

ぬるま湯とエアコンの「合わせ技」で優しく溶かす!

もしも、凍ったフロントガラスを溶かす為にお湯を掛けるなら、お風呂の残り湯など「人肌」ほどの「ぬるま湯」なら、熱膨張も緩やかなのでおよそ大丈夫です。

ぬるま湯でも、けっこう溶けてくれるものです。

但し、ぬるま湯の難点は溶けたフロントガラスが再び凍ってしまうこと。
ぬるま湯はフロントガラスに優しい反面、フロントガラスを温めるまでのエネルギーがないからです。

エンジンを掛け、エアコンの設定をフロントガラスを温める「デフロスター(扇形の枠に温泉のような3本の波線のマーク)」にし、ぬるま湯との「合わせ技」で優しく・効率よく霜を溶かしましょう!。

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車のフロントガラスが霜で凍ったときの溶かし方!

車のフロントガラスが霜で凍ってしまったときに慌てないよう、簡単な溶かし方を選び準備しておきましょう。

どれも簡単な方法なので、自分に合ったものを試してみてください。

 

エンジンを掛けエアコンの設定を「デフロスター」にする

エアコン・デフロスター

先の「お湯で溶かすとダメな理由」でも登場した、エアコン設定のデフロスターを活用する方法。

少し時間に余裕があるなら、必要な道具もないこの方法が1番。

ダッシュボードの前方にある吹き出し口から出る温風が、フロントガラスと同時に車内をも温め、10分~15分ほど待てばスッキリ溶けてくれます。

但し、すでにフロントガラスにキズやヒビが確認できる状態でデフロスターの温度をMAXに設定すると、「お湯」まで激しくないとはいえ、急な膨張によってキズやヒビが悪化してしまう恐れがあります。

 

離れた駐車場に車があるなら、エンジンスターターが便利。

自宅からリモコンでエンジンを始動でき、エアコンをONにしておけば車内も暖か、霜で凍ったフロントガラスも溶かしておいてくれる、一石二鳥の優れモノです。

 

凍った霜を「スクレーパー」で剥がす

スクレーパーを使うのも、凍った霜をすばやく剥がせる方法です。車内に1つ用意しておくと、いざという時に間違いなく役立ちます。

あまりガリガリ擦るとキズが心配という方も、いわゆる「車用・霜取りスクレーパー」なら大丈夫!。

素材がフロントガラスより柔らかいプラスチック製なので、キズつく心配は無用です。

さすがBMW、スクレーパーもカッコイイ!

 

解氷スプレーが素早く溶かしてくれる

水の氷点が0℃に対し、氷点が-100℃のアルコル(エタノール)の特性を活かした「解氷スプレー」を吹きかけると、フロントガラスに凍りついた霜と融合して、氷から水へと姿を変え素早く溶かしてくれます。

その効果は、気温の低い朝でも再び凍ってしまうこと防ぐことが期待できます。

車に1本常備しておけば忙しい朝も安心!

 

解氷スプレーはワイパーを立てて使う

凍ったフロントガラスを素早く溶かす効果がある「解氷スプレー」に、アルコール成分によるワイパーのゴムの劣化を危惧する意見もあります。

ならば…

解氷スプレーの液が垂れて掛からないように、ワイパーを立てて使うのはいかがでしょう。

そもそも凍結の繰り返しは、ワイパーのゴムを劣化させる原因にもなります。凍結が心配される冬場は「車を降りたらワイパーを立てる」を習慣にしてもいいと思います。

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車のフロントガラスが凍らない方法!

・車のフロントガラスが霜で凍る条件
・凍った車のフロントガラスをお湯で溶かすとダメな理由
・車のフロントガラスが霜で凍ったときの溶かし方

などを紹介してきましたが、なにより「凍らない」ことが最終的に1番な気がします…。

遅ればせながら、「車のフロントガラスが凍らない方法」について見ていきましょう。

 

車の駐車は東向きに!

駐車場での車の向きは、可能ならフロントガラスが「東の方角」になるように。

出勤までの時間に、太陽光の熱を受けフロントガラスの表面温度が上がりやすくなります。

とはいえ、月極駐車場などでは「前向き駐車」など方向が限定されて自由にならないことも事実です。

偶然にも、今現在「東向き」の駐車が叶う方は幸運ですが、これから駐車場を契約するなら「方角」も意識して選ぶといいですね。

それだけで、車のフロントガラスが凍らない方法の1つになります。

 

フロントガラスに「凍結防止シート」を被せる

凍結防止シートは、カー用品店や近くのホームセンターでも普通に扱われています。雪が多い地域では凍結防止だけでなく、フロントガラスに積もった雪を一気に下せることでも人気なのだとか。

どれだけ気温が下がっても、晴れた夜の放射冷却が厳しくても「水蒸気がフロントガラスに付くのを防ぐ」ので、車のフロントガラスが霜で凍ってしまうことはありません。

凍結防止シートは夏は「サンシェード」にもなるので、1枚用意しておけば年間を通して重宝するかもしれませんね。

 

フロントガラスを綺麗にして撥水コーティングを施す

霜はフロントガラス表面の埃や小さな汚れなどにつきやすいので、フロントガラスが霜で凍らないためには、いつも綺麗にしておくことも大切です。

フロントガラスを綺麗に洗い吹き上げたあと、撥水加工のガラスコーティングをしておければベスト。

撥水効果で水気が少ない状態を保つことで、昇華現象で水蒸気が一気に霜となることを防いでくれます。

撥水コーティングを施しておくと、万一凍ってしまった場合も、スクレーパーで擦ればスルッ!スルッ!と簡単に剥がれてくれます。

まとめ

今回は、「車のフロントガラスが霜で凍る条件!」をメインテーマにおいて紹介してきました。

車のフロントガラスが霜で凍る条件は、

・気温が4℃以下
・前夜から良く晴れている
・風が弱い

これらの3つの条件に、「湿度が高い」ことが加わなければ、フロントガラスに霜が降りず凍ることもありません。

冬といえば、元々「乾燥注意報」が度々出されるほど湿度が低い日が多い季節です。
車のフロントガラスが霜で凍る頻度とは、そのイメージよりずっと少ないことも事実だったりします。

その霜で凍ったフロントガラスの溶かし方では、「お湯で溶かすとダメ」なことを一番に紹介しました。

凍ったフロントガラスの表面温度は「氷点下」であり、沸騰したヤカンの熱湯との温度差はMAX100℃になります。

温度差が大きくなると、激しい熱膨張によってフロントガラスに割れやヒビが入ってしまうことに繋がります。

最後に、「車のフロントガラスが凍らない方法」を紹介しました。

・車の駐車は東向きに!
・フロントガラスに凍結防止シートを被せる
・フロントガラスに撥水コーティングを施す

などが、効果的な方法となるでしょう。

春はまだ先、これから寒さはもう一段階、さらに厳しくなると思います。

車のフロントガラスが凍る条件と、便利なアイテムなどを使った溶かし方などを参考に、余裕をもった1日のスタートになるといいですね。

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