職場の若い女性が、鼻をつまんで「んぐッ!」とくしゃみを我慢する姿を見るたび、「くしゃみくらいお好きにどうぞ」って思います。
だって、くしゃみが出そうな瞬間って、カラダも痙攣するように硬直するし、普通なら無理に止めることなんてできませんよ。
好きな異性の前や会社の会議中などに、「ハクションっ!」と思い切りくしゃみするのが恥ずかしい気持ちはわからないでもないですが。
たしかに、満員電車やエレベーターでは、くしゃみを我慢するのは「エチケット」だという人も多いです。
しかし、くしゃみを無理に止めたり我慢するのは、カラダに大きな危険を及ぼす可能性があることも事実です。
今回のお題は、「くしゃみは無理に我慢すると危険!?可愛いくしゃみのやり方!」。
記事前半では、くしゃみが出る理由から、くしゃみを無理に我慢して止めるのがどれほど危険なことなのか。後半では、可愛いくしゃみのやり方なども紹介していきます。
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くしゃみが出る理由!
くしゃみが出る1番の理由は、鼻腔内へ入ったウィルスや埃、花粉などの異物を、反射的に外へ追い出そうとするカラダの「防御反応」にあります。
冷たい空気(冷気)も鼻腔内の刺激になるほか、さまざまなアレルギー反応が理由となる場合も少なくありません。
風邪のひきはじめ
風邪のひきはじめに出るくしゃみは、ウイルスがカラダへ侵入することを防ぐ防御反応です。
風邪も花粉症も「鼻水」が多くなるの場合が多いので判断が難しいですが、発熱やのどの痛みを伴う場合には、「風邪をひいた」と判断すべきかもしれません。
アレルギー性鼻炎
発熱やのどの痛みなど、風邪症状がないのにくしゃみが止まらない場合は、アレルギー性鼻炎の可能性が考えられます。
単に「花粉症」といっても、春先のスギやヒノキから、夏~秋まで続くイネやブタクサまで、人によって反応する花粉・季節は様々です。
季節を問わず「一年中」という人は、埃(ハウスダスト)やダニ、ペットなどがアレルギー反応の元(アレルゲン)であることを疑う必要もあるでしょう。
病院で「アレルギーチェック」をしてもらうと、一目瞭然でわかります。
冷たい空気(冷気)
寒さが厳しい冬は、暖房が効いた環境から急に寒い環境へ移動するなど、一日の中で気温の変化が激しくなります。
医療機関で「血管運動性鼻炎」や「寒暖差アレルギー」と診断されるなど、寒暖差が自律神経を刺激することでくしゃみが出ることもあります。
香辛料など刺激物
思わず、ラーメンにかけた胡椒を吸い込んだときに「ハクション!」とくしゃみが出るのも、鼻腔内に埃や小さなゴミなど入ったときにカラダの外に追い出そうとする反応の1つです。
これはカラダが示す正常な反応ですから、まったく心配ありません(苦笑)。
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くしゃみを我慢すると危険!?
くしゃみが出そうな瞬間の、こみ上げるような爆発的なパワーは、普通なら無理に止めることなどできません。
イギリスの医学雑誌「BMJ(ブリティッシュ・メディカルジャーナル)」では、「くしゃみを必死に抑えようとした男性がのどの内部を破裂させたこと」を例にした論文で、くしゃみを我慢する危険性が紹介されています。
イギリスに住む健康な34歳の男性は、くしゃみを「口と鼻を押さえて我慢した」ところ、首の奥の方でパチッと破裂するような痛みを感じ、声が出なくなり、唾を飲むのも辛い状態に。
医療機関でCAT(コンピューター断層撮影)の検査を受けた結果、のどの後部が破裂して穴が開いていると診断されました。
もちろん、男性は直ちに入院。
抗生物質が投与される治療を受け、食事は管を通しておこなうなど、のどの奥や胸への感染を抑えた結果、およそ1週間でのどの穴が塞がりはじめ回復へと転じたそうです。
もちろん、このような症例はとても珍しいケースではありますが、くしゃみを無理に止めて我慢することで耳の鼓膜が損傷(破れる)したり、脳の血管が破れることなど「命に関わる」ことは十分にありえるという例です。
くしゃみを無理に止めると腰痛がひどくなる?
先に紹介した通り、くしゃみが出る理由は、鼻腔内に入ったウイルスや埃、花粉などの異物を外へ追い出そうとするカラダの「防御反応」にあります。
こみ上げるような爆発的な「くしゃみ」には、細かい飛沫を2mも飛ばすほどのパワーがあるといわれます。
そのくしゃみを鼻や口を塞いで無理に止めて我慢すれば、行き場のないくしゃみの圧力は「耳」へかかります。
耳が「キーン」として聞こえづらくなったり、鼓膜に損傷を与えることもあります。
また、くしゃみで「ぎっくり腰」になる人も少なくありませんが、くしゃみを無理に止めて我慢すると、脳や脊髄にも圧力が加わり、結果的に元々ある腰痛がひどくなるケースもあるといいます。
最悪は脳動脈が破裂する「くも膜下出血」に!?
くしゃみを鼻や口を塞いで無理に我慢すると、血圧が急激に上昇し「200」を超える値になることもあるといいます。
テレビCMでは「130超えたら血圧高め」と紹介されていますが、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」で示す「高血圧の基準値」が140以上であることからも、200はかなり高い数値に違いありません。
とくに気をつけるべきは、もともと脳に動脈瘤(脳動脈瘤)のある人。
脳動脈瘤とは、脳内の動脈に生じた「つぼみ」のような形状で膨れ上がった瘤を指し、周囲の血管は薄く弱くなっている状態です。
この脳動脈瘤が破裂し、くも膜下内に出血してしまうことこそが、命をも危ぶまれる「くも膜下出血」。
もともと脳に動脈瘤がある人は、血圧の値が180を超えると「くも膜下出血」のリスクが高まるといわれる中、くしゃみを鼻や口を塞いで無理に我慢することで血圧が急激に200を超えてしまうというのですから、どれだけ危険な行為であるかお分かりいただけると思います。
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くしゃみは我慢しちゃダメ!「くしゃみマナー」とは?
インフルエンザはもちろん、2019年末~世界中の脅威となった新型コロナウイルス「COVID-19」の流行に対しても「くしゃみマナー」が話題になりました。
その中、満員の通勤電車の中でマスクもせずにくしゃみをすれば、周囲から突き刺さるような厳しい目が向けられます。
しかし、鼻をつまんだり口を塞いでくしゃみを我慢することはやめるべき。
理由は先に紹介したとおり、のどの内部が破裂したり鼓膜に損傷を及ぼすだけでなく、最悪は脳動脈が破裂して「くも膜下出血」で命をも危ぶまれるなど、その危険性は多岐にわたります。
くしゃみはハンカチで抑えるのがマナー!?
くしゃみは無理に我慢してはダメ、けれど「自分が周りからどう思われるのか?」も気になるところ。
くしゃみが出そうな衝動は、「ハンカチ」で抑えて「クシュンっ!」。
くしゃみ1つで、飛沫を2mも飛ばすといいます。
くしゃみを思い切り「ハクションっ!」とするより、少々「鼻・口・耳」など気道に圧力が掛かりますが、くしゃみを無理に我慢せずにできる最低限の「くしゃみマナー」です。
何より、鼻や口をハンカチで覆う姿は、「私、気づかってます」を周囲へアピールするパフォーマンスになり得ます(苦笑)。
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可愛いくしゃみのやり方!音を小さくする方法!
可愛いくしゃみのやり方をマスターする前に、男性目線から見た「女性の可愛いくしゃみ」とは如何なるものか気になります(笑)。
・第2位:ちゅん!
・第3位:くしゅん!
なるほど… これだけ可愛いくしゃみができれば、男性の前でもくしゃみを我慢しなくてOKということですね。
逆に、「可愛い子って、くしゃみも可愛い!」なんて思われること間違いありません(笑)。
紹介した「可愛いくしゃみベスト3」に共通するのは、音を「小さく」「短く」抑えるという点。
さぁ、可愛いくしゃみのやり方を具体的に見ていきましょう!。
可愛いくしゃみのやり方!
鼻がムズムズして「くしゃみが出そう」って思った瞬間、思わず息を吸い込んでいませんか?。
息を大きく吸い込むほど、オジサンのような「はっくしょ~ん!」と大きいくしゃみになってしまいます。
人は年齢とともに筋力が衰えると、鼻腔内に侵入してきた異物を追い出そうとくしゃみをするのに、より多くの空気を吸って一気に吐き出さなければならなくなるんです。
オジサンたちのくしゃみの音が大きいのは、加齢のせいでもあります。許してあげてください(苦笑)。
ゴメンナサイ、本題に戻りましょう。
くしゃみが出そうになったら息を吐く!
オジサンのくしゃみの音が大きいのは、空気をたくさん吸って一気に吐き出すから。
くしゃみの音を小さく、短く抑える「可愛いくしゃみのやり方」は、「あー、くしゃみが出そう」と思ったら、逆に「ふぅ~」っと肺の空気を吐き出す感じ。
そう、出る空気が少なければ、「くちゅん!」と可愛いくしゃみが狙えますよ。
さらに、出そうだったくしゃみの衝動から逃れられることもあります。
口は閉じない!
口を開けていることと、くしゃみの音の大きさは比例しません。可愛いくしゃみを狙っても、口は閉じないのがベターでしょう。
なぜなら、とくに春先は「花粉症」で鼻水がジュルジュルの時期でもあるので、口を閉じてしまうとくしゃみの勢いの逃げ場がなくなり、鼻水がズババッと出てきてしまう危険性があるから。
少し唇を開けて、空気の逃げ道を作ります。
くしゃみのあとは笑顔で!
思わずくしゃみをしてしまったら、「恥ずかしいッ」と顔を赤らめ照れた笑顔で。
「くちゅん!」と小さな音に抑えたくしゃみだけでも可愛いのに、恥ずかしがってる表情は「男性の心をわしづかみ」間違いなしです。
まとめ
今回は「くしゃみは無理に我慢すると危険!?可愛いくしゃみのやり方!」をお題に、くしゃみが出る理由にはじまり、くしゃみを無理に我慢して止めることがどれだけ危険なことなのかを見てきました。
鼻や口を塞いで「んぐッ!」と我慢することは、「のどの奥が破裂し穴が開いてしまう」症例をイギリスの医学雑誌「BMJ(ブリティッシュ・メディカルジャーナル)」が論文で紹介するほど危険なこと。
細かい飛沫を2mも飛ばすほどのパワーがあるくしゃみを、鼻や口を塞いで無理に止めて我慢すれば、行き場のない圧力は耳へかかり「鼓膜」に損傷を与えることもあります。
最も危険ことは、血圧が急激に上昇することで、脳の動脈瘤が破裂する「くも膜下出血」の恐れがあることです。
恥ずかしさもありますが、鼻や口を塞いで「んぐッ!」と我慢した音はかえって不自然です。
くしゃみはハンカチで抑えるのがマナーであり、「私、気づかってます」を周囲へアピールするパフォーマンスにもなり得るでしょう。
最後に、くしゃみの音を小さく、短く抑える「可愛いくしゃみのやり方」を紹介しました。
チョッと練習が必要かもしれませんが、「くちゅん」と可愛いくしゃみで男性の心をわしづかみにして下さい!。
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