バイキング・ビュッフェ・食べ放題、 意味の違いは何ですか?。
じつはこれ、本家「知恵袋」で9000人以上の方が閲覧されている質問なのですが、みなさんは大丈夫ですか?。
正直わたしは、ビュッフェもバイキングも意味は同じ「食べ放題」だとずっと思っていましたし、昔ながらのバイキングに対して、ビュッフェはお洒落な感じの呼び方くらいにしか思っていませんでした(苦笑)。
先日参加したバスツアーのランチは、東京・台場のホテル「Grand Nikko Tokyo Daiba」のブッフェでしたが、やっぱり「食べ放題」でしたから。
少なくとも、ビュッフェとバイキング、加えてブッフェも、「自分が食べたいお料理を選ぶ」というスタイルじたいは同じといって間違いなさそうです。
それでは、あらためて「ビュッフェとバイキングの違い」とは何でしょう?。
あらら、最初の質問に戻ってしまいましたね(笑)。
現代の日本ではぶっちゃけ、同じと言っても笑われない「ビュッフェとバイキング」ですが、それぞれの違いとマナーも押さえておきましょう。
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ビュッフェとは?
食べ放題を、お洒落に上品に表しているように思える「ビュッフェ」。
その語源はフランス語の「buffet」であり、「飾り棚」に由来する言葉。
飾り棚に並べられた料理を、各自が好きに取り分け「立食形式」で食事するスタイルのことをビュッフェと呼ぶようになりました。
ビュッフェとは所謂「セルフサービス」を表すもので、飾り棚となるメインテーブルに並べられた料理の中から、自分が好きなモノを選び、取った分だけ料金を支払うのが本来のビュッフェ・スタイルです。
昨今は「立食形式」だけに捉われず、お皿に自由に取り分けた料理を各自のテーブルに座って食べる「シッティング・ビュッフェ」も含まれます。
大学の学食や、エキナカの立ち食いうどん・そば屋さん、北海道・東北エリアで有名な大衆食堂「半田屋」さんなど、取った分だけ支払いをするセルフサービス形式の店舗も、広くはビュッフェに含まれるかもしれませんね。
ビュッフェとは必ずしも食べ放題の意味ではない!?
語源となるフランス語の意味からすると、ビュッフェとは「飾り棚となるメインテーブルに並べられた料理の中から、自分が好きなモノを選び、取った分だけ料金を支払う」のが本来の意味。
つまり、ビュッフェはとは必ずしも「食べ放題」という意味ではないということ。
たしかに日本では、ビュッフェを謳うレストランも、その意味が「食べ放題スタイル」である場合が多いので、ごちゃ混ぜになってしまいます。
実際に「ビュッフェ=食べ放題」と思っても、間違いとはいいきれません。
注意すべきは、海外旅行での食事。
ツアーで紹介されたレストランが「ビュッフェスタイル」と聞いて、「やったー!食べ放題!」と欲張って料理を大盛りにしてお腹一杯食べたあと、お会計でビックリなんてことがありませんように。
ビュッフェとブッフェの違いは?
ビュッフェによく似た「ブッフェ」というサービスもありますね。
ちなみに冒頭で紹介した、わたしが参加したバスツアーのランチは、東京・台場のホテル「Grand Nikko Tokyo Daiba」のブッフェでした。
ブッフェとビュッフェの違いって何だと思いますか?。
… おそらく、ご想像とおりで正解です。
ビュッフェとは、すでに紹介した通りフランス語で「飾り棚」を表す言葉で、メインテーブルに並べられた料理から、各自が好きに取り分けて食事するスタイル。
文字にすれば「buffet」で同じなのに、呼ばれ方がそれぞれの国で違うだけです。
・イギリスでは「ブッフェ」
・アメリカでは「バフェ」
という感じで、意味の違いはありません。
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バイキングとは?
バイキングと聞くと、漫画ワンピースでお馴染みのような、欧州で名をはせた武装集団「海賊」をイメージする人も多いのではないでしょうか。
バイキングとは「食べ放題」を表す和製英語であり、一般的には最初に定額を支払えば、90分や120分など制限された時間内に「好きな料理を好きなだけ」食べることができるサービス。
漫画ワンピースでは、ルフィーたちがテーブルに並べられた料理を片っ端から食べつくすシーンが登場しますが、その「豪快」な食べっぷりこそが食べ放題のバイキングのイメージにぴったりです。
食べ放題のスタイルを表す「バイキング」という和製英語が用いられるようになったきっかけは、1957年当時に「帝国ホテル」の社長であった犬丸徹三さんが、北欧・デンマークへ旅行したときに目にした食べ放題のサービス「スモーガスボード」をヒントに、帝国ホテルのレストランへ取り入れたことにあります。
それまで日本にはない「食べ放題」のサービスに、帝国ホテルの従業員たちは「北欧」や「豪快」などのキーワードから連想される「バイキング」を用いて、「インペリアルバイキング」と名付けたのです。
それは、現在の帝国ホテルの食べ放題サービス「インペリアルバイキングサール」へと受け継がれています。
現在、帝国ホテルで提供されている食べ放題サービス「インペリアルバイキングサール」は
・朝食 :大人 ¥6100・子供 ¥3700
・平日ランチ :大人\12000・子供 \6500
・平日ディナー :大人¥17000・子供 ¥8500
・土日祝ディナー:大人¥14000・子供 ¥8000
・土日祝ディナー:大人\19000・子供\10000
という感じで、けっしてお安い料金ではありませんが、元祖「インペリアルバイキング」の料金はランチが大人¥1200、ディナーが¥1600に設定されていたそうです。
1957年当時、国鉄(現在のJR)の初乗り運賃が¥10、かけ蕎麦1杯は¥30、映画館の入場料が¥150だったといいますから、なかなか庶民の中でお手軽な料金設定ではありませんでしたが、意外にも大変な人気で予約が殺到したそうです。
「バイキング=食べ放題」が通用するのは日本だけ!
日本に初めて「食べ放題」を取り入れた帝国ホテルのサービスは、その後、全国多くの飲食店が真似するように広まりました。
焼肉や寿司など、食べ放題を売りにした株式会社江戸一が展開する「すたみな太郎」は、「バイキング=食べ放題」の図式を日本に広めた代表的なレストランチェーンの1つでしょう。
とはいえ、焼肉・ランチ・スイーツの他、多彩な「○○バイキング」という呼び方が、食べ放題の意味として通用するのは残念ながら日本だけです。
つまり、旅行先の海外で「こちらの朝食はバイキングスタイルですか?」なんて尋ねても、まったく意味が通じませんのでご注意を(苦笑)。
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「食べ放題」を英語でいうと?
日本では「バイキング=食べ放題」であっても、完全な和製英語なので海外ではまったく通じません。
「食べ放題」は、英語では「all-you-can-eat」といいます。
オンライン英和・和英辞典「Weblio」で「all-you-can-eat」を調べると、「おかわり自由」が主な意味と紹介されています。
ちなみに、飲み放題は「all-you-can-drink」。
食べ放題と飲み放題を合わせたコースは、「all-you-can-eat and drink」と表現すれば大丈夫!。
食べ放題のビュッフェやバイキングで守るべきマナーとは?!
とはいえ日本では、ビュッフェもバイキングも同じように「食べ放題」を意味することが多いのも事実。
食べ放題とはいっても、けっして好き放題というわけではありません。ここからは、食べ放題サービスを楽しむ上で最低限守るべきマナーを掴んでいきましょう。
並び方は「左側から時計回り」が基本スタイル!
ビュッフェやバイキングは、およそメインテーブルの左側からサラダ・前菜・メイン・ご飯・スープ・デザートの順で、それぞれのゾーンが並んでいる一般的です。
いわば、フルコースの一連の流れが再現される並び方でなので、ゾーン毎に選んでいけば自分好みのフルコースを作ることができるのです。
料理を取りに並ぶときも同様に、メインテーブルの「左側から時計回り」が基本スタイルです。
くれぐれも、お目当ての「好きな料理」に割り込んだりしませんように。
誰も並んでいないのならOKですが、列ができていたら「左側から時計回り」で順番を守るのがマナーです。
食べ放題は「好きなもの」を選び「食べたい分」だけ!
ビュッフェもバイキングも、一番の楽しみは自分が好きなものを好きなだけ食べられることです。
よく見掛けるのが、「一杯取ってきたよ~!」とお皿にてんこ盛りにした料理を、戦利品のごとく自慢げにテーブルに並べる人。
「一緒のテーブルに同席される人の分まで」という気持ちの表れなのでしょうが、かえって自分で選んで食べらる楽しみを奪ってしまうことになりかねません。
列の後ろに並んでいる人が、目の前の料理をごっそり盛っていかれた時の気持ちも察するべきでしょう。
お皿に綺麗に盛り付ける!
ビュッフェもバイキングでは、「食べ放題」なのだからと、いくつもの料理を1つのお皿に山盛りにしてしまう人も多いですよね。
けれど、食事を楽しむポイントって、味はもちろんですが見た目も重要ではありませんか?。
まして、違う料理が混ざり合うように盛り付けられては、折角の味付けが微妙に変化してしまいます。
ビュッフェやバイキングでは、見た目も綺麗に盛り付けることも楽しみの1つにして頂ければと思います。
残さず食べ切る!
料理を残すということは、ビュッフェやバイキングなど食べ放題サービスに関わらず、マナー違反だといわれます。
なにより、自分で「好きなもの」を自分のお腹と相談しながら調節できる状況で「食べ残す」というのは、同席されたお相手にも、お店にも良い印象を与えません。
とはいえ、「罰ゲーム」のように無理に口に詰め込んだりするのは、見た目にもよくない。
食べ放題の基本は「好きなだけ」ではありますが、一度に料理を欲張らず、自分のお腹・満腹感と相談しながら、少しづつ取りにいくのもマナーです。
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まとめ
今回は「ビュッフェとバイキングの違い」をあらためて探ってきました。
現代の日本では、ビュッフェとバイキングはどちらも同じ「食べ放題」のサービスを意味していことが多いので、本来の意味の違いが薄れてしまっています。
それぞれ、言葉の由来を紐解けば、全く違うサービスの形を表すものだとわかります。
・ビュッフェとは、セルフサービスで「取った分だけ支払う」システム。
・バイキングとは、定額の食べ放題サービスで主に時間制限の中「好きなだけ」食べられるシステム。
また、バイキングという言葉は、完全なイメージ先行の「和製英語」ですので、海外ではまったく通用しませんのでご注意を。
もしも旅行先の海外で、ビュッフェスタイルの「食べ放題」を望むなら、「all-you-can-eat」を覚えておきましょう。
直訳すれば「食べられるだけ」の意味ですが、ハイフンで繋げた形が「食べ放題」という意味の形容詞になります。
寿司食べ放題だと、「all-you-can-eat sushi」という感じ。
「おかわり自由」を表す言葉でもあります。
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