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クリスマスに食べる物!なぜチキンやケーキ?食べる意味や由来は?

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クリスマスに食べるチキン

秋のイベント「ハロウィン」が過ぎると、今年もいよいよあと2ヶ月。

残るは、子供からカップルまで待ち焦れる、12月の「クリスマス」でしょうか。商業的には、1年で最大のイベントとなりますね。

クリスマス・イブの夜は、けして恋人たちだけの時間ではありません。それぞれの家庭のディナーでは、クリスマスの定番の食べ物を用意してお祝いすることでしょう。

日本でクリスマスで食べる物といえば、1番は「ローストチキン」。もしくは手軽に「フライドチキン」でしょうか。

クリスマス・イブの夕方に、カーネルおじさんの前にできる予約受け取りの行列も恒例です。

そんな、クリスマスの食べ物で「チキン」が定番になっているのは、じつは日本特有のものだって知っていましたか?。

クリスマスの本場、ヨーロッパやアメリカでクリスマスで食べる物といえば、七面鳥(ターキー)が定番だと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、クリスマスの食べ物として、丸いイチゴの生クリームケーキが定番になっているのも日本特有のもの。

今回は「クリスマスに食べる物」について、チキンやケーキを食べる意味や由来を探っていきます。知っていると思っていたことも、改めて思うこともあると思います。

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クリスマスにチキンを食べる意味・由来は?

クリスマスを家庭で楽しむ際の食べ物といえば、ローストチキンやフライドチキン、鶏唐揚げなどの「チキン料理」が定番だと思います。

しかしその「由来は?」となると、アメリカで食べらている「七面鳥(ターキー)料理」が元になっています。

そもそも「七面鳥」って図鑑などで見たことがあっても、私たちが利用するスーパーの精肉コーナーに並んでいることありませんよね?。

それこそが、クリスマスの食べ物が日本と海外で大きく異なる理由に繋がります。

 

欧米でクリスマスに七面鳥(ターキー)を食べる意味とは?

七面鳥(ターキー)

欧州(ヨーロッパ)からの移住者が多いアメリカ大陸(北中米)には、七面鳥は広く生息していました。

先住民である「インディアン」の食べ物だった七面鳥ですが、当然、欧州からの移住者たちも、空腹をしのぐために捕獲して食べるようになります。

農業や牧畜がまだ進んでいない開拓時代、七面鳥は貴重なたんぱく源だったこともあり、七面鳥を使った食べ物は神へ「感謝」を表すものであり、クリスマスを始め多くのお祝いのイベントに欠かせないものとなっていったのです。

クリスマスに七面鳥を食べる由来には、さらに「生贄(いけにえ)」の意味もあるといいます。

キリスト教徒の中では「お祝いであるクリスマスに悪い事が起らぬよう」にと、七面鳥を神への「生贄」として丸焼きにして食べるようになったという説もあります。

これぞまさしく、鶏丸ごと焼き上げる「ローストチキン」の原形かもしれませんね。

 

日本では七面鳥ではなくチキン(鶏肉)に!

日本のクリスマスに食べる物として「チキン(鶏肉)」が定番となった1番の理由は、単純に「七面鳥」を用意するのが難しいからです。

日本の食卓で、七面鳥は日常的に食べる物ではありませんし、販売目的で飼育している農家も少ないこともあって、クリスマスだからと探し回っても、なかなか手にはいる物ではありません。

大型スーパーや、高級食材を扱うデパートなどで扱われているかもしれませんが、当然高価なものになります。

日本でクリスマスにチキン(鶏肉)を食べるようになったのは、一大イベントであるクリスマスを商機として生かしたいお肉屋さんたちが、七面鳥に代えて「骨付き鶏ももロースト」をこぞって売り出し始めたのが理由の1つ。

 

ケンタッキー(KFC)の商業戦略!?

ケンタッキーフライドチキン(KFC)
出典:ケンタッキーフライドチキン|オリジナルチキン

最初に断っておきますが、「ケンタッキー(KFC)の商業戦略」を取り上げたのは全く悪い意味を持ちません。

欧米から日本にクリスマスの文化は入っていきたのは明治以降とされていますが、真似しようにも「七面鳥が入手しづらい」こともあって、クリスマスに食べる物としてなかなか広まりませんでした。

そこで、1970年代に「クリスマスにチキンを食べよう!」と打ち出したのが、ケンタッキー(KFC)だったのです。

正にこの年代に生まれた筆者は、クリスマスに「フライドチキン」「鶏の唐揚げ」が食卓にあがるのが楽しみでなりませんでした。

欧米のクリスマス料理で使われる七面鳥が手に入りづらいに日本で、類似したチキン料理「フライドチキン」をクリスマスの食文化として広めたケンタッキー(KFC)の功績は、かなり大きなものだと思います。

 

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電子オーブンレンジの進化がローストチキンをクリスマスの定番に!?

海外のホームドラマに登場するキッチンに据え付けられた「大型のオーブン」。

あれを使えば、鶏丸ごと焼く「ローストチキン」も簡単なのかもしれませんが、少し前の日本の家庭では、鶏丸ごと焼けるような調理器具がありませんでした。

ローストチキンを作り方に、大きめのフライパンに油を引いて、焼き加減を見極めつつ油を鶏の背に掛けていくようなスタイルもあります。

我が家のローストチキンの作り方は今でもこのスタイルですが、多くは「そんな面倒なことしてられない!」ことでしょう。

その意味では、年々進化する「電子オーブンレンジ」の性能が、日本に於けるクリスマスの食文化をかえたといっても過言ではないでしょう。

1匹丸ごとの鶏を買って、香辛料などで味付けしつつ「電子オーブンレンジ」の機能を駆使して焼けば、美味しいローストチキンが作れる。

これこそが、日本の家庭のクリスマスが、より華やかなものとなった理由ではないでしょうか。

一昔前なら「こんな鶏丸ごと1匹どうするんだろう?」と思っていましたが、近年はクリスマス前になるとデパ地下の精肉コーナーでも「鶏丸ごと1匹」が売り切れてしまうことが多々あります。

昨年、家族に頼まれた筆者はかなり探し回りました(苦笑)。

 

クリスマスにケーキを食べる意味・由来は?!

クリスマスに食べる物という意味では、チキンと並んで楽しみなのが「ケーキ」ですよね?。

クリスマスケーキと称して、町のケーキ屋さんなどスイーツを専門としているお店はもちろん、コンビニやスーパーでも早々から予約受付が始まります。

 

海外各国のクリスマスケーキは?

日本のクリスマスケーキといえば「白と赤」、クリスマスのイメージを視覚的に表すような「いちごの生クリームケーキ」が主流。

もちろん、海外でもクリスマスといえばケーキの類を食べる風習があるのですが、各国それぞれに伝統的なものが知られています。

 

フランスでは「ブッシュ・ド・ノエル」

ブッシュ・ド・ノエル

ブッシュ・ド・ノエルは、近年日本でもよく知られた「薪(まき)」を模ったケーキで、ブッシュは「薪」、ノエルは「クリスマス」を意味するケーキです。

ブッシュ・ド・ノエルの起源は意外に新しく19世紀頃といわれていて、伝統的には薄く焼いたスポンジケーキにチョコレート・バタークリームを塗ってくるくると巻き、その周りをさらにチョコレート・バタークリームで覆い、フォークなどを用いて「木の皮」に見立てた模様をつけます。

端を切ると、まるで巻いたスポンジケーキの面が「木の年輪」のように見えます。

このスタイルになった理由には、

・キリストの誕生を祝うために夜通し暖炉にくべた薪を模った

・樫の木の薪を暖炉で燃やした灰が「無病息災」や「厄除け」になるという北欧の言い伝えから

・恋人にクリスマスプレゼントが買えなかった貧しい青年が、薪をプレゼントしたエピソードから

など、様々な説があります。

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ドイツでは「シュトーレン」

シュトーレン

ドイツのクリスマスケーキ「シュトーレン」は、酵母の入った生地に、レーズンやレモンピール・オレンジピールを練り込んで焼き上げ、さらに粉砂糖をたっぷり掛けたケーキ。

近年日本でも大人気になっていて、義母がボランティアで通っている介護施設でも、昨年のクリスマスに「シュトーレン」を作って楽しく過ごしたそうです。

 

イタリアでは「パネトーネ」

パネトーネ

パネトーネは、イタリア・ミラノ発祥の銘菓で「アントニオのパン」という意味の「パンディアントニオ」が訛ってパネトーネと呼ばれているのだか。

「ブリオッシュ生地」と呼ばれる、パン生地のなかでも一番リッチな配合で作られる生地に、レーズンやプラム、オレンジピールなどのドライフルーツが練り込まれ焼き上げられます。

 

イギリスでは「クリスマスプディング」

クリスマスプディング

イギリスのクリスマスケーキといえば、「クリスマスプディング」

まるでプリンのようなネーミングですが、ドライフルーツや香辛料がたっぷり入り「どっしりと重い」ケーキで、キリストと12人の弟子を表す「13」の種類の材料で作るのが伝統でなのか。

プディングの上には「柊の緑の葉と赤い実」が飾り付けられます。

このように、海外でもケーキの類を食べる風習があり、それぞれキリストの誕生祭であるクリスマスにちなんだ意味・由来をもちます。

しかし、日本のクリスマスケーキの定番といえば、イチゴで飾られた白い生クリームのケーキなんですよね。

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クリスマスにケーキを食べてるのは「不二家」の商業戦略から?!

クリスマスケーキ

チキンと同様に、クリスマスケーキにも企業の商業戦略が見え隠れしてきます。

クリスマスケーキでいえば、ケーキなど洋菓子を中心に菓子類を製造販売している大御所「不二家」によるものに違いありません。

クリスマスの文化、もちろんケーキの類を食べる習慣もない日本で、1922年(大正11年)に「クリスマスにはケーキを食べましょう!」と銘打ち商機を仕掛けたのが「不二家」だったのです。

とはいえ、現在ではもっとも定番のクリスマスケーキとなる「いちごの生クリームケーキ」も、当時は庶民が口にできる値段ではなかったようです。

実際に、私たち庶民にクリスマス文化として「クリスマスケーキ」が根付いてきたのは、戦後の高度成長時代以降の1975年(昭和50年)頃からだといわれます。

ケンタッキーのフライドチキンと同様に「クリスマスを家族でお祝い」することに、不二家の功績もかなり大きいに違いありません。

 

まとめ

欧米のクリスマスディナーの定番「七面鳥」は、日本ではなかなか「手に入らない」食材でしたが、日本独特のクリスマス文化として「チキンを食べよう!」と広めたのがケンタッキー(KFC)です。

クリスマスに、フライドチキンや唐揚げを食べる文化を作った功績はかなり大きいと思います。

チキン料理を食べることが定着し、さらに昨今進化を遂げる「電子オーブンレンジ」で鶏丸ごと1匹の「ローストチキン」も簡単に作れるようになったことも、欧米と日本に七面鳥とチキンの違いはあれど、クリスマスの食文化がより近づいた形になったのではないかと思います。

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