料理系サイトやお掃除系サイトなどで紹介される便利アイテム「重曹」について、どんなものか詳しくご存じでしょうか?。
今回は、重曹を初めて使う・一度試してみたいという「重曹初心者」向けに、重曹の食用とお掃除用違いや、使い方の注意点、料理やお掃除に活用する具体的な方法などを詳しく探っていきましょう。
さらに、食用やお掃除用の重曹はどこで売っているのか、どこで買えるのか、用途別に紹介していきます。
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重曹とはどんなもの?重曹の特徴は?
重曹は、食塩を電気分解したものに二酸化炭素を加えて作られるもので、重曹を使ったことのある人はご存じのとおり、さらさらとした白い粉末状のものです。
料理系やお掃除系のサイトでは、便利アイテムとして「重曹」が紹介されていますが、そもそも重曹とは何なのでしょう。
重曹とはどんなもの?
重曹とは一般消費者向けに市場で呼ばれるポピュラーな商品名。
弱アルカリ性の物質で、化学名称的には「炭酸水素ナトリウム」や「重炭酸ソーダ」と呼ばれているものです。
重曹は自然界にも存在し、わたしたち人間の体内にも存在する物質なので、当然ながら人体にも無害ですし、そのまま流しても川や海を汚すことはありません。
重曹とは、人にも環境にも優しいいものであるがゆえ、便利アイテムとして広く紹介されているわけです。
重曹の特徴は?
重曹には、主に7つの特徴があげられます。
1.発泡性や膨張作用がある
→ 膨らし粉(ベーキングパウダー)の主成分
2.弱アルカリ性で酸を中和する働きがある
3.結晶が丸く粒子が細かいので研磨作用がある
4.消臭作用や吸湿作用がある
5.加熱するとアルカリ性が高まる
6.油と混ぜると石鹸のような働きをする
7.人にも環境にもやさしい成分
重曹が酸と混ざると中和作用が起こり、二酸化炭素の細かい泡が発生します(発泡作用)。その膨張作用は、お菓子を膨らませるベーキングパウダーの主成分として使われています。
また、弱アルカリ性で酸性を中和する点や、油と混ざると石鹸のような働きをする点は油汚れをお落とすのに最適ですし、結晶が丸く細かい粒子には優しい研磨作用が期待されるなど、重曹が便利アイテムとして重宝される理由は多岐にわたります。
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重曹の種類と食用と掃除用の重曹の違いとは?
重曹の種類は大きく3つに分類されます。
・食用
・工業用(掃除用)
・医療用
工業用とはいわゆる掃除用のことで、胃薬や火傷の治療薬など医療用としても重曹が用いられています。
食用と掃除用の重曹の違いとは?
重曹の食用と掃除用の違いは、医療用も含めて主成分(炭酸水素ナトリウム)の純度の違いが基準となっています。
食用の重曹は98%~99%、掃除用(工業用)は95%~98%というのが一般的で、医療用の重曹は純度100%です。
ちなみに重曹の主成分である炭酸水素ナトリウムは、第3類医薬品に分類されドラッグストアなどでも販売されています。
主成分の純度が低いということは、その分含まれる不純物が多いことを意味します。重曹じたいカラダに無害とはいえ、掃除用を謳っている重曹は食用を想定して作られていないと疑っていいでしょう。
食用の重曹をお掃除に使うのは何の問題もありませんが、掃除用の重曹を食用(調理)に使うのは絶対に避けるべきです。掃除用の重曹の保管も、お子さんやペットが誤って舐めてしまうことのない場所にしましょう。
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食用と掃除用の重曹の使い方の違い
重曹の食用と掃除用の違いを紹介してきましたが、ここでは重曹の使い方、便利アイテムといわれる由縁を具体例から掴んでいきましょう。
食用の重曹の使い方
重曹が酸と混ざると中和作用が起こり、二酸化炭素の細かい泡が発生します(発泡作用)。その膨張作用は、お菓子を膨らませるベーキングパウダーの主成分として使われています。
北関東の郷土料理であり観光土産として有名な「炭酸まんじゅう(炭酸饅頭)」。小豆の餡が入っていて生地は蒸しパンのようなふわふわした食感が特徴ですが、重曹の発泡作用を生かして生地を膨らませ作られています。
魚の臭みやヌメリを取る
重曹の研磨効果と消臭効果で、魚の気になるヌメリを取って滑りにくくなり調理がしやすくなる上、魚の臭いを和らげることができます。
魚に直接重曹を振りかけ軽く揉みこみ、調理の前に流水ですすいで水気を切ります。重曹の成分が残ってしまうと苦味が出てしまうので、しっかり洗い流すようにしましょう。
お肉を柔らかくする
重曹には、お肉のたんぱく質を分解してやわらかくする効果があります。
水250㏄に重曹を小さじ1(約5g)を混ぜたものへお肉を浸し、30分~1時間ほど放置し、キッチンペーパーなどで水気を拭き取って調理に使います。
ステーキやとんかつはもちろん、角煮などあらゆる肉料理の下処理に重曹を使うと、お肉がとてもやわらかく仕上がります。
重曹は苦味があるので、使用量を守り、気になる場合はしっかり洗い流し、拭き取るなどしてから調理するようにしましょう。
山菜のあく抜き
春を告げる山菜のなかでも、ふきやわらび、ぜんまいなどは繊維が多いので「あく抜き」が大変なのですが、重曹のアルカリ成分(弱アルカリ性)が繊維をやわらかくすることに働くことで、あくが抜けやすくなります。
たとえば、ふきのあく抜きも重曹を使えばとっても簡単。
重曹を使ったふきのあく抜き方法
1.茶色くなった根本1㎝ほどを切り落とし、鍋に入る長さに切り揃える
2.ふきに重曹を振りかけ擦り洗いする
3.熱湯で2~3分茹でる
4.火が通ったら冷水にとって冷やし、スジを取って水気を切って調理に使います。
掃除用の重曹の使い方
ここからは、掃除用の重曹の使い方を見ていきましょう。
重曹は弱アルカリ性なので、酸に対する中和作用が頑固な油汚れや、を落とすことに適しています。また、粒子が丸く細かい重曹は、コンロやフライパンの汚れを傷つけずに落とす研磨剤(クレンザー)の役割も果たしてくれます。
掃除用の重曹の使い方はおよそ、粉末・水溶液・ペースト状の3つに大きくわけられます。
重曹を粉末のまま使う
汚れが気になる部分へ直接重曹の粉末をまぶし、しばらく放置して汚れを浮かせてから、軽く水を含んだスポンジなどで擦り洗いし、水拭きや乾拭きで仕上げるという使い方。
■重曹で茶渋汚れを落とす方法
毎日使うお気に入りのマグカップや湯呑。
軽い汚れなら、洗剤とスポンジで軽く擦ればおよそキレイになりますが、長い期間繰り返し使っているとコーヒーや紅茶の茶渋がシミのように残るようになりますよね。
そんなときは、重曹の粉末を茶渋汚れが気になる部分へ振りかけ、数分放置してからスポンジなどで擦り洗いするとキレイに落ちてくれます。
頑固な茶渋汚れには、この後紹介する重曹を水に溶かした水溶液(重曹水)に浸しておいたり、重曹ペーストを塗っておいてから擦る方法もおすすめです。
水溶液(重曹水)にして使う
水100mlに対し小さじ1杯(約5g)の重曹を溶かした水溶液は「重曹水」とも呼ばれます。
作った水溶液を空のスプレーボトル(100均ショップでも買えます)に詰め、汚れが気になる部分へスプレーして数分放置。
雑巾やトイレットペーパーなどで拭き取るように使います。
しつこく汚れが残る場合は、寝る前にスプレーして一晩放置し、翌日スポンジやブラシで擦り洗いする方法を試す価値ありです。
重曹をペースト状にして使う
小皿など小さい容器に、重曹と水を2:1の割合で混ぜペースト状(重曹ペースト)にする使い方。比率を3:1くらいにすると、さらにドロッとした感じのペーストが作れます。
重曹をペースト状にすることで、汚れへの密着度が高まり、重曹がもつ研磨作用や油の分解作用の性質がより発揮されるようになります。
頑固な油汚れに
キッチンのコンロ周りに多い、ベトベトした頑固な油汚れ。
重曹ペーストがもつ研磨作用と油の分解作用の合わせ技が、頑固で落としにくい油汚れがすっきりキレイに落としてくれます。
水垢や皮脂汚れに
お風呂の湯舟やキッチンのシンクなどで気になるザラザラした汚れは、水垢と皮脂汚れなどが混ざり合ってできたものです。
これらの汚れも、重曹の細かい粒子がクレンザーのように働く研磨作用でキレイに落としてくれます。
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重曹はどこで売ってる?どこで買える?
ここまでは、重曹を初めて使う・一度試してみたいという「重曹初心者」向けに、重曹の食用とお掃除用違いや、使い方の注意点、料理やお掃除に活用する具体的な方法など紹介してきました。
どうでしょう?、これまで重曹を使ったことがない方も、試しに調理やお掃除に重曹を使ってみたいと思っていただだけたでしょうか。
重曹は、ドラッグストアやスーパーはもちろん、100均ショップなど色々なお店で売っています。
・重曹を初めて使うので少量で試したい
・安く
・食用にもお掃除用にも使いたい
それぞれの用途や使い方に合わせ、重曹はどこで売ってる?どこで買える?と称して紹介していきたいと思います。
掃除用の重曹を初めて使う人・少量試してみたい人は?
紹介してきたとおり、色々と便利アイテム重曹も、初めて使う人、少量を安価で試してみたい人は、ダイソーやセリア、キャンドゥなど100均ショップで売られている商品がおすすめです。
いずれの100均ショップでも、300g~500gの重曹が100円(税抜)で買うことができます。
少量とはいえ、水溶液(重曹水)として水100㎎に対し重曹小さじ1杯(約5g)の割合で使えば、70本~100本もの重曹水スプレーを作ることができます。
茶渋汚れを落とすなど時々使う感じなら、100均ショップで買える300g~500gの商品で十分です。
ただし、100均ショップで売っている重曹は主に掃除用として扱われている商品です。
重曹はカラダに無害とはいえ、100均の重曹は食用に使わないようにしましょう。
食用にも掃除用にも使える重曹
先に紹介したとおり、食用と掃除用の重曹の違いは、医療用も含めて主成分である炭酸水素ナトリウムの純度です。
重曹じたいカラダに無害とはいえ、掃除用を謳っている重曹は食用を想定して作られていないと疑っていいでしょう。
逆に、食用の重曹をチョイスすれば、食用にもお掃除用にも使えるということですよね。
食用の重曹は、スーパーマーケットやコープ(生協)なら、ほぼ間違いなく食用の重曹が売られています。
食用の重曹は、だいたい小麦粉や片栗粉などの粉物や、食塩・砂糖など調味料コーナーに並んでいますが、価格は100均ショップのお掃除用と比べるとやや高め。
100gの袋入りで、200円弱の価格設定です。
ドラッグストアでは、掃除用と食用の重曹が一緒に並んでいることが多いので注意が必要。
食用と書かれていることを必ず確認しましょう。
Amazonや楽天市場などネット通販でも
重曹は食用・掃除用どちらも、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどネット通販でも豊富に扱われています。
食用の重曹の相場も1㎏で300円~なので、調理からお掃除まで「重曹上級者」ならたいへんお買い得。Amazonプライム会員なら送料無料で、2㎏入りなど重たい商品も楽々です。
参考までに、こちらの「AGC製 国産重曹」はAmazonのベストセラー商品。1㎏で600円弱と若干高めの価格設定ですが、テレビCMでもお馴染みの大手企業AGC(旧:旭硝子)が製造しています。
まとめ
今回は「重曹の食用と掃除用の違い!重曹はどこで売ってる?どこで買える?」と題し、重曹初心者向けに重曹とはどんなものなのか?、重曹の特徴からはじまり、
・食用と掃除用の重曹の違い
・重曹の使い方
・重曹はどこで売ってる?どこで買える?
などを紹介してきました。
食用と掃除用の重曹の違いは、医療用の重曹も含めて主成分となる炭酸水素ナトリウムの純度の違い。
食用の重曹は98%~99%、掃除用(工業用)は95%~98%というのが一般的で、医療用の重曹は純度100%です。
適用法令がない掃除用の重曹は炭酸水素ナトリウムの純度が低い分、より汚れ落ちがよくなるような他の添加物が入っていることも多いといいます。
重曹はカラダに無害とはいえ、掃除用の重曹を食用(調理)に使うのは絶対に避けるべきです。重曹をお掃除にも調理にも使いたいなら、食用を買っておけば一石二鳥でベストでしょう。
重曹を掃除用に初めて使う人、少量試してみたい人は100均ショップがおすすめです。300g~500gの重曹が100円(税抜)で買うことができます。
調理にもお掃除にも安心して使うことができる食用の重曹は、スーパーマーケットやドラッグストア、Amazon・楽天市場などネットショップで買うことができます。
何度か買い使うことで、重曹の必要量が掴めてくると思います。さらにお得に大容量の重曹をとなれば、送料無料のネットショップがより便利になってきますね。
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