すっかり寒くなり、美味しいみかんが安価で出回るようになってきました。
こたつで暖まり、テレビを見ながらみかんを食べてると、なんだかホッコリ癒されますよね。
この時期になると、みかんを箱買いされる方も多くなるのではないでしょうか?。
スーパーで試食して「これは甘い」と買ったみかんも、ときに「酸っぱい」ハズレみかんだったりすることもありますよね。
「酸っぱいみかんも揉めば甘くなる」
ともいわれますし、たしかにみかんは揉むと甘くるような気もします。
さらに、酸っぱいみかんを甘くする方法を調べると…
・お湯につけ冷蔵庫で冷やす
・電子レンジで温めから冷やす
・日の当たるところに置いておく
・キャッチボール
・りんごで追熟
・焼く
・自転車のカゴ入れて走り回る
など、裏技的な方法が紹介されています。
酸っぱいみかんを甘くするために、みなさん色々試されているようですね。
どれが一番みかんが甘くする方法なのか、ぜひ試してみてください!
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みかんが酸っぱい原因はクエン酸が多いから!?
ご存じの方も多いでしょうが、みかんが酸っぱい原因はみかんに含まれるクエン酸が多いことにあります。
スーパーのみかん売り場では「糖度○○度!」と甘さを強調するPOPが目に入りますが、みかんの美味しさは糖度だけでは計れませんよね。
糖度からなる甘さと、クエン酸による酸味のバランスが美味しいみかんの決め手です。
酸っぱいみかんが好きという方もいらっしゃるでしょうが、甘いみかんが好きという方の方が断然多いのではありませんか?。
糖度が高くて(甘味が強くて)酸度が低い(酸っぱくない)みかんが一番嬉しいですよね。
買ったみかんが酸っぱいときは、酸っぱさの原因となる成分「クエン酸」を減らすことで甘さを引き出すことができるのです。
冒頭でも紹介した「揉む」も含め、みかんを甘くする裏技的な方法を見ていきましょう!。
酸っぱいみかんを甘くする裏技7選!
みかんが美味しく感じられるメカニズムに、クエン酸による酸っぱさを如何に抑えるかが大きく関わってきます。
ここからは、酸っぱいみかんを甘くする裏技的な方法を紹介していきます。当然ながら、クエン酸を減らすことを目的とした方法が並びます。
みかんを揉む!
酸っぱいみかんを甘くする方法として、「みかんを揉む」は一番よく聞かれる方法ではないでしょうか。
「揉む」というみかんに衝撃を与える(みかんの実を傷つける)ことで、みかんは自身に含まれるクエン酸をエネルギーとして消費します。
クエン酸が消費されて減ることで、みかんが甘く感じやすくなるということ。
揉んだあと、さらに2~3時間放置することでみかんの甘味が増していきます。
ちなみに「みかんは揉めば揉むほど甘くなる」といわれますが、強く揉みすぎると食感が悪くなってしまいますから、ほどほども肝心かと思います。
みかんをお湯につけ冷蔵庫で冷やす!
みかんを40℃前後(お風呂の温度くらい)のお湯に、10分~15分ほどつけて温めます。
温めることで、酸っぱさの原因となるクエン酸を分解する「アコニターゼ」という酵素が活性化され、みかんが甘くなります。
お湯につけて温めたあと、冷蔵庫で1時間ほど冷やすことで、さらにみかんの甘味が感じやすくなります。
お風呂の湯舟に湯張りするときに、冬至の柚子湯のようにみかんを浮かべてしまうのもアイデアですね。
お風呂の温度は40℃前後と最適ですし、温められたみかんからはリモネンやテルビンと呼ばれる香り成分には血行促進効果があり、溶け出すビタミンCには、肌の保水性を高め乾燥肌を予防できたり、抗酸化作用で老化予防も期待できます。
カラダもぽかぽか温まり、みかんも甘くなるという一石二鳥ならぬ一石三鳥ですね。
みかんを電子レンジで温めてから冷やす!
酸っぱいみかんも、電子レンジで約30秒温めた後、お湯につける方法と同様に冷蔵庫で1時間ほど冷やすことで甘くなります。
みかんを電子レンジで温める際に注意すべきは、みかんをそのまま温めると爆発する恐れがあるので、みかんの皮の何か所に包丁で切れ込みを入れておくこと。
冷蔵庫で冷やすことで甘味が強くなりますが、電子レンジでチンした温かいみかんもホッコリ美味しいですよ。
みかんを陽当たりのいい場所に置いておく!
時間は掛かりますが、酸っぱいみかんを甘くする一番手間の掛からない方法でしょう。
みかんをビニール袋に入れ口を縛り、陽当たりのいい場所に2~3日置いておくだけです。
みかんが酸っぱい原因のクエン酸は、みかんが呼吸するたびエネルギーとして消費されていきます。
みかんは温まることで呼吸が活発になります。お湯や電子レンジよりも時間は掛かりますが、酸っぱいみかんが甘くなっていきます。
陽当たりのいい場所に2~3日置いたあと、これまた冷蔵庫で一度冷やしてから食べると、さらにみかんの甘味が感じやすくなります。
なぜ冷やすと甘味が感じやすくなる?
私たちが普段砂糖といっている「ショ糖(スクロース)」は、温度で甘さが変化することはありませんが、みかんなど果物やシロップ、清涼飲料水に含まれる「果糖(フルクトース)」は、温度の違いで甘さが大きく変化します。
結論から先にいうと、みかんの果糖は冷やすことで甘さを感じやすくなります。
実際の冷蔵室の平均温度は約2℃~6℃とされますが、5℃を例に比較すると、果糖はショ糖の約1.5倍も甘くなるとされるのに対し、60℃ではショ糖の約0.8倍の甘さしか感じられなくなるのだとか。
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みかんでキャッチボール!
キャッチボールはみかんを揉むのと同じく、みかんに衝撃を与えることで自身に含まれるクエン酸を傷を修復するエネルギーとして消費することで甘くなる方法。
この原理を実験すべく、妹さんと2人でひたすら(皮が破けてしまうまで)キャッチボールをし続けたYouTuber(あさぎーの♪さん)の動画です。
妹さんはみかんを甘くするために丸一日費やしたそうですが、1人なら野球のグローブを慣らす時にのようにみかんをひたすら手のひらにパシパシ投げつける感じですね。
お手玉レベルの衝撃じゃ、甘い甘い!(笑)
リンゴを一緒に置いてみかんを追熟!
リンゴ1個にみかん2~3個の割合で、ビニール袋に一緒に入れて密封します。
りんごから発生するエチレンガスがみかんを追熟(熟度を進める)させることで、酸っぱいみかんが甘くなっていくのです。
この方法は、みかん以外にも、キウイ・バナナ・メロン・桃など追熟する果物に有効です。
香りや触感の変化を確認しながら、食べごろを見極めましょう。
長時間追熟することは、みかんの痛みを早めるデメリットにも繋がります。これは、他の果物の追熟を促す際も同じです。
みかんを焼く!
これまで、温める(さらに冷やす)ことでみかんが甘くなることを紹介してきましたが、「焼きみかん」も皮の中でみかんがふっくらと蒸されることで甘味が強く感じられます。
「焼きみかんなんて聞いたことがない!」
という方も多いかもしれませんが、秋田県を中心に東北から日本海側の寒い地方では、ストーブの上でみかんを焼く風景は珍しくないそうです。
昔から、酸っぱいみかんを甘くしたり、凍ったみかんを溶かす目的があったといいます。
焼きみかんの作り方!
焼きみかんの作り方は、オーブントースターにみかんを丸ごとポンッと置いて、外の皮に焼き目がつくまで5~10分ほど加熱するだけ。とても簡単です。
網やフライパンにアルミホイルを敷いて焼いてもいいですし、昔ながらに石油ストーブの上に転がすように焼いてもOK。
外の皮はパンパンに膨れ真っ黒に焦げてしまうこともありますが、中身は焦げませんから大丈夫です。
また、みかんを焼くと不思議と石焼き芋にも似た香ばしく甘い匂いがします。焼きみかんは、柑橘系のアロマテラピー効果まで得られそうですね。
しっかり焼いたみかんは、外の皮も食べられます。無農薬みかんなら、なお安心ですね。
みかんを自転車のカゴ入れて走り回る!
みかんを自転車の前かごに入れて兎に角走る!。
走り回れば、ガタゴトとその衝撃は実を傷つけ、みかんは自身に含まれるクエン酸をエネルギーとして消費する。
酸っぱさの原因クエン酸を消費させる、みかんを痛めることに自転車のガタゴトを利用するという方法です。
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甘い・美味しいみかんの見分け方!
甘いみかん・美味しいみかんの見分け方として、よく取り上げられる6つのポイント。
・色の濃さ
・キメの細かさ
・重量感
・軸(ヘタ)の太さ
・大きさなど
・形
甘いみかん・美味しいみかんの選び方、どうぞこの冬の話題作りに。
みかんは皮の色が濃い方が甘い!
気温が下がり収穫時期が近くなると、みかんの皮や果肉にカロチノイドと呼ばれる色素成分が生成されます。
皮の色が濃いということは、果肉(食べる部分)が完熟して甘味が増している証です。
甘くて美味しいみかんの見分け方の1番は、より色の濃いみかんを選ぶこと。
また、皮の色が濃いみかんの方が甘いことには生物学的な理由も強く、果物を食べる動物に実を見つけやすくするためともいわれます。
自らの種をより遠くまで運んでもらうように、みかんの他、果実は種が充実してくると動物に食べてもらえるように、皮の色を濃くするのです。
皮のキメが細かいみかん!
スーパーに並ぶみかんの中から甘く美味しいみかんを選ぶなら、みかんの皮のキメが細かいものを選びましょう。
みかんの皮を拡大してよく見ると、オレンジ色の濃い粒々が見られますよね。
あの細かい1粒1粒は「油胞(ゆほう)」いうもので、みかんの木の枝の先にぶら下がった実ほど細かくなります。
枝の先の方にぶら下がるように実ったみかんほど、糖分がたまりやすく甘くなるといわれますから、みかん狩りに行かれる際は、枝先に垂れ下がるようになったみかんを選んでもぐのが一番です。
重量感があるみかん!
スイカやメロン、梨などと同様にみかんも重量感があることは実に果汁がしっかり詰まっている証拠です。
糖度が多く含まれる水分はより重くなるということからも、同じような大きさなら重いほど甘く・美味しいでしょう。
もしも、山積みされたみかんから甘く美味しいみかんを選ぶなら、手に取ってずっしり重さを感じる実を選んでください。
軸(ヘタ)の太さが細いみかん!
これは先の「皮のキメが細かいみかん」に繋がるのですが、みかんを見た目で判断するなら、軸(ヘタ)が細く小さい方が甘くて美味しいです。
色や重さが同じなら、軸の太さが決め手になります。
軸が太いみかんは、枝の中央付近に実ったもので、道管(どうかん)と呼ばれる経路から沢山の水分を得ています。
逆に軸が細いみかんは「皮のキメの細かさ」同様に、枝の先の方に実ったもので、師管(しかん)と呼ばれる経路から水分は少なめですが、代わりに沢山の栄養を得ています。
つまり、軸(ヘタ)が細いみかんの方が味が濃くなりやすいことから、甘くて美味しいというわけです。
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少しこぶりなみかん!
これと同様に、大きくて柔らかいみかんは、水分が多すぎだったり、実がスカスカだったりします。
大きさを目安に選ぶなら、少しこぶりなみかんの方がいいかもしれません。
楕円形・扁平形のみかん!
みかんの形で見分けるなら、楕円形や扁平形のみかんを選ぶのがいいかもしれません。
少々こむずかしい話になるので、どうぞ参考までに。
みかんの木は、枝や葉を大きくする「栄養成長」と実をつける「生殖成長」の2つの成長で成り立っています。
栄養成長が強い木のみかんは丸く味が薄い傾向にあるとされ、生殖成長が強い木のみかんは楕円形・扁平形で甘く美味しい傾向にあるといいます。
丸い形でも甘いみかんもある!
近年「由良早生(ゆらわせ)」という品種が紹介されています。
味が濃くとても甘い人気の品種なのですが、形は丸形です。
由良早生など丸形でも甘いみかんの品種もあるので、一概に扁平形でないみかんは甘くないというのは間違いです。
甘く美味しいみかんを形から見分けるなら、果物売り場の店員さんを捕まえて聞いてしまうのが一番かもしれませんね。
まとめ
「酸っぱいみかんを甘くする方法!みかんが甘く美味しくなる裏技とは?」をお題に紹介してきましたが、ポイントは大きく2つ。
みかんに衝撃を与えることと、温めることでしたね。
美味しいみかんの決め手は、糖度からなる甘さとクエン酸による酸味のバランス。
みかんが酸っぱい原因は、みかんに含まれるクエン酸が多いことにあります。
糖度は変わらずとも、衝撃を与えることで傷つけられたみかんは、自身に含まれるクエン酸をエネルギーとして消費する。
温めることで活性化されたアコニターゼという酵素が、クエン酸を分解することでみかんの甘さが引き立たせられるということでした。
さらに、冷蔵庫で一度冷やしてから食べると、よりみかんの甘味が感じやすくなるということでしたね。
甘い・美味しいみかんの見分け方としては、色の濃さ・キメの細かさ・重量感・軸(ヘタ)の太さ・大きさ・形などをポイントに紹介しました。
もしも、酸っぱいみかんに当たってしまったら、どうぞ今回紹介した色々な方法を試してみてください。
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