外そうと思ったネジが思いのほか固くて回らず、外せないと困ってしまうときがありますよね。
力任せにネジを回わしてネジ山がなめて(潰れて)しまえば、まるで「一巻の終わり」か「この世の終わり」と思うほど打ちひしがれ途方に暮れてしまいます。
ネジ山って意外とやわらかいので無理に回そうとすると、簡単になめて(潰れて)しまうんですよね。
そこで今回は、固くて回らないネジの外し方から、ネジ山がなめた(潰れた)ときの対処方法まで、使える情報を紹介していきたいと思います。
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固くて回らないネジの外し方!
錆びついたり、塗装で固着している固くて回らないネジの外し方には、ちょっとしたコツも必要です。
もちろん、ある程度の力は必要になりますが、闇雲に力任せにドライバーを回すのはネジ山をなめて(潰して)しまう原因となるので注意しましょう。
まず基本は、ネジ山とドライバーのサイズを合わせることから。
ネジ山にあった刃先サイズのドライバーを使って回す
ネジ山がなめて(潰れて)しまうのは、固く締まり過ぎだからと思う人が多いようですが、実はネジ山に合った刃先サイズのドライバーが使われていないことが原因の場合が多いかもしれません。
とくにプラスネジの場合、ネジ山のサイズより小さい刃先のドライバーを使うと、プラス形状のネジ山の中心だけに力が掛かる形になり、ネジ山がなめて(潰れて)しまうことになります。
プラスドライバーの刃先サイズは、0番→1番→2番→3番…と数字が大きくなるに従い大きくなっていきます。
実はネジを外すときの力加減は、ドライバーを回す力よりネジに対して垂直に押し付ける力の方が重要で、ドライバーを押し付ける力を7:回す力が3くらいを意識しながら慎重に回します。
ネジ山をなめない(潰さない)ためにも、ネジが固い場合こそ押し付ける力を強くし回します。
この時、ドライバーの刃先サイズが大きすぎればネジ山には入らないものの、ぐっと押し付ける力が入りやすいのでなめにくい(潰れにくい)ことが実感できるのではないでしょうか。
そう、プラスドライバーで固くて回らないネジの外し方の基本は、ドライバーの刃先サイズの大きなものから小さなものにしてチャレンジすることです。
押し付ける力や回す力を効率よくドライバーへ伝えるためにも、できればゴム引き軍手を装着すると尚いいです。
貫通ドライバーでネジを叩く
貫通ドライバーとは、ドライバーの先端(ビット部分)からの軸となる部分が持ち手(グリップ)のお尻まで貫通していて、お尻の部分に金属でが出ているタイプのドライバー。
貫通ドライバーをネジ山へしっかり差し込んでお尻の金属部分をハンマーで強く叩き、叩いた衝撃で錆びや塗料で固着したネジが緩んだら、ドライバーを回し外します。
ガンッ・ガンッとかなり強く叩く感じ。
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潤滑スプレーを使う
ネジが固くて回らない原因が錆びの場合、貫通ドライバーで衝撃を与えても外れなければお馴染みの「KURE5-56」など潤滑スプレーを使ってみましょう。
外れないネジの首元(首根っこ)にKURE5-56を滲ませるようにスプレーし、15分ほど放置して浸透させます。
その後、先に紹介したようにドライバーをネジに対して垂直に押し付け、ドライバーを押し付ける力を7:回す力3くらいを意識しながら慎重に回してみましょう。
ちなみに、KURE5-56はホームセンターでも数百円で買えるので、自転車などの錆落としや扉などの摺動部分など、生活シーンで幅広く使える潤滑スプレーなので1本あると重宝します。
KURE5-56を浸透させて回しても外れない場合は、WAKOS(ワコーズ)の「ラスペネ」という潤滑スプレーがおすすめ。
自動車整備の場面など業務用で使われていることもあって、KURE5-56よりお値段は少し高い商品ですが、それに十分見合った効果が期待できます。
ネジ周辺を温める
貫通ドライバーで叩いたり、潤滑スプレーを浸透させてもネジが回らない場合は、ネジ周辺を温めてみるのも1つの方法です。
金属の熱によって膨張する性質を利用して、ネジの周辺(ネジが締められている外側部分)をガスバーナーで炙り温めて一度膨張させ、その後冷えて収縮することでネジとの間に隙間が生まれ、ネジが緩むことを狙います。
ガスバーナーはネジに当てず、周辺から攻めるのがコツ。ネジを直接熱してしまうと、ネジが膨張してかえって固くなってしまいかねません。
簡易型のガスバーナーは、アウトドアでの火起こしやご家庭での炙り調理にも使えるので、1本常備しておくと重宝しますよ。
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ネジ山がなめた(潰れた)ときの対処方法!
ネジ山にあった刃先サイズのドライバーを使わず回したり、ネジに対して垂直に押し付ける力が弱かったり、ネジ穴をなめて(潰れて)しまい回せなくなったときの対処方法をいくつか紹介していきます。
なめて(潰れて)回らなくなったネジも、アイデアと道具で意外に簡単に回すことがことができますよ。
なめた(潰れた)ネジ山にゴムを噛ませて回す
ネジ山がなめた(潰れた)状態が軽ければ、やや幅広の輪ゴムやゴムシートをネジ山に噛ませて回すという方法があります。
なめたネジ山に幅広の輪ゴムやゴムシートを当て、ドライバーを強く押し込みながら回していきます。
お金をかけずにできるので、まず試したい方法です。
ネジすべり止め液を使ってみる
ネジすべり止め液やネジはずし液と呼ばれる「摩擦増強剤」があります。
鉄粉のようなジャリジャリっとした成分が含まれた液体で、ネジ山に一滴垂らすことで引っ掛かり代の少ないネジ山でもドライバーの滑りを防止することに役立つ商品。
価格も案外リーズナブルなので試す価値ありだと思いますが、ネジ山をなめる(潰す)ことの予防にも使えます。
ネジを外そうと回したときに「固くてヤバそう」と感じたら、ネジすべり止め液やネジ外し液と正しい刃先サイズのドライバーの合わせ技でチャレンジすれば、ネジ山をなめず(潰さず)外せるかもしれません。
ネジ頭が掴める専用ペンチで回す
ねじザウルスという、なめた(潰れた)ネジを回す専用の工具があれば、頭が引っ込んだ平ビスでなければ大丈夫。
ネジ頭が低くても回せる、縦でも横でも掴める、万能ペンチとして1つあるといいかもしれない大ヒット商品です。
まとめ
今回は、固くて回らないネジの外し方と、ネジ山がなめた(潰れた)ときの対処方法の大きく2つのテーマを取り上げ進めてきました。
ネジ山って意外とやわらかいので無理に回そうとすると、簡単になめて(潰れて)しまいます。
固くて回らないネジこそ力任せに回すのではなく、刃先サイズが適切なドライバーを用いて、押し付ける力を7:回す力が3くらいを意識して慎重に回しましょう。
プラスドライバーなら、刃先サイズ0番~2番の3本あれば大抵のネジ山に対処できるでしょう。貫通ドライバーなら万能ですね。
潤滑スプレーや簡易型のガスバーナー(トーチ)、ねじザウルスなど、これを機に一通り買い揃えておけば安心です。
簡易型ガスバーナーは、焦がし調理・炙り調理にも便利に使えますしね。
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