今や「TKG」と略されたり、専門店が出店されたり専門の醤油が紹介される「卵かけご飯」。
ほかほかのご飯に、卵と醤油さえあれば短時間で食べられる卵かけご飯は、間違いなく忙しい朝食の定番メニューです。
卵はアミノ酸・ビタミン・ミネラルがバランスよく含まれる「完全栄養食品」といわれていますが、その卵かけご飯は手軽に食べられるだけでなく、朝食べるといいとされる理由があります。
とはいえ、ダイエットを意識される方にとって、卵かけご飯のカロリーや糖質量も気になる点。
今回は卵かけご飯のカロリーや朝食べるといい点、逆に卵かけご飯を食べ過ぎるデメリットまで含めて紹介していきたいと思います。
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卵かけご飯のカロリーはどれくらい?
卵かけご飯一杯のカロリーは343kcal。
お茶碗一杯のご飯(約150g)のカロリー252kcalに、大きめのLサイズ卵のカロリー91kcalを単純に合わせても、卵かけご飯一杯のカロリーは343kcal。
その他、ご飯に卵を合わせる料理と比べると
・オムライス:850kcal
・チャーハン:708kcal
参照:カロリーSlism
比較するまでもなく、油や具材が入るオムライスより卵かけご飯のカロリーは圧倒的に低いことがわかりますね。
卵かけご飯の糖質量は?
ダイエットを意識される方は、卵かけご飯の糖質量も気になる点。
お茶碗一杯のご飯(約150g)に大きめのLサイズの卵を合わせた、卵かけご飯一杯の糖質量は55.4g。
糖質量についても、カロリー同様にオムライスとチャーハンと比較してみると
・オムライス:106g
・チャーハン:59.6g
オムライスにいたっては、卵かけご飯の2倍近い糖質量であることがわかります。ご飯+生卵というシンプルな卵かけご飯は、カロリーも糖質量も抑えられた朝食になるといえるでしょう。
卵かけご飯のいい点!
みなさんにとって、忙しい朝食に卵かけご飯を選ぶ「卵かけご飯のいい点」は何でしょう?。
卵かけご飯は手軽に食べられる!
「手軽で早い」
これぞ卵かけご飯の1番いい点でしょう。
起きてから家を出るまで慌ただしい朝、一人暮らしなら尚更、卵焼きや目玉焼きなど作る余裕なんてありませんよね?。
炊飯器でご飯が炊けていれば、あとはお茶碗にご飯をよそり、直接卵と醤油を掛けて混ぜればOKな卵かけご飯は、忙しい朝食にぴったりです。
卵かけご飯で節約!
スーパーで10個入りパックの卵はおよそ150円前後ですから、卵1個は約15円。
10kg5,000円のお米もお茶碗一杯35円ですから、醤油代は抜きに卵かけご飯一杯に掛かるコストは約50円。
通勤途中にコンビニでおにぎりやサンドイッチを買ったら、軽く300円~500円掛かってしまいませんか?。
忙しい朝でも、ササっと卵かけご飯を食べていけば、節約効果もかなりの額になりますよ。
卵に含まれる栄養素が凄い!
卵に豊富に含まれるたんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されていますが、中でも特筆すべきは私たち人間がカラダの中で作り出せない必須アミノ酸9種類をすべて含んでいることです。
ということで、卵に含まれる栄養素について詳しく見ていきましょう。
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卵に含まれる豊富な栄養素!
卵には豊富な栄養素が含まれていることはよく知られていますが、卵1個60gで例にするとたんぱく質が7.4g・脂質が6.2g・炭水化物が0.2gと、いわゆる三大栄養素の量は申し分ありません。
その他、ビタミン類・ミネラル類も豊富に含まれる卵に欠けるのはビタミンCと食物繊維なだけに、卵は完全栄養食品ともいわれています。
良質なたんぱく質!
卵に含まれるたんぱく質は、他のたんぱく質と比べて良質なものとされ、先に紹介した卵のたんぱく質に含まれる9種類の必須アミノ酸はカラダへ吸収されやすく、疲労回復や筋肉の再生・強化をサポートしてくれます。
特に、スポーツを楽しまれる方にはありがたい食材ですね。
コリンでが脳を活性化!ボケ予防にも!
コリンなる栄養成分をご存じでしょうか。卵は全食品の中でもコリンの含有率がNo.1で、卵に含まれるコリンは「卵黄コリン」と呼ばれます。
卵黄コリンは、記憶力や学習能力に関係する神経物質アセチルコリンの元となる栄養素で、ボケ予防にも効果があるとされるなど注目の栄養成分です。
また、コリンには血管を拡げて血圧を下げる働きも期待されています。
リゾチームが風邪予防に!
卵の卵白(白身)に含まれるリゾチームは、風邪などカラダに有害なウイルスを溶かす働きをもつ栄養素。
殺菌効果抜群&免疫力をアップさせる効果から、風邪薬にも使われている成分です。
風邪をひいた時にたまご粥を食べたり、たまご酒を飲んだりする昔からの知恵は、理にかなったものだったのですね。
メチオニンが二日酔いに効く!?
卵には、肝臓がアルコールを分解するときに必要なアミノ酸メチオニンが多く含まれ、実際、二日酔い改善の薬にも含まれる成分です。
卵には他にも、シスチン・グリシン・グルタミンといった弱った肝臓を助けるアミノ酸もバランスよく含まれています。
食欲が湧かない二日酔いの朝も、卵かけご飯ならサラサラと食べやすいのでは?。
ビタミン・鉄分・カルシウムも豊富!
卵には代名詞ともいえるたんぱく質の他に、ビタミン類(A・B1・B2・D・E)も豊富に含まれています。
その含有率が肉や魚、大豆などたんぱく質が多い食品と比べて優れる他、鉄分はほうれん草(茹で)の約2倍、カルシウムは牛乳の約半分などミネラル成分の含有率も抜群です。
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朝食を食べる方がいい理由!
朝食は食べた方がいいとわかっていても、忙しくて食べる時間がないという方も多いと思います。
時間がないなら早く起きれば良さそうなものですが、「朝食を食べる時間があるならもっと寝ていたい」と思う気持ちもわからないでもありません。
実際に、厚生労働省による平成29年国民健康・国民栄養調査報告では、朝食の欠食に関する状況について、
朝食の欠食率は男性15%、女性10.2%である。
年齢階級別にみると男女共にその割合は20歳代で最も高く、それぞれ男性30.6%、女性23.6%である。
と調査結果が報告されています。
朝食の欠食率が男女共20代の方が最も高いのは、進学や就職で1人暮らしを始める方の割合が高くなることも理由の1つでしょう。
生活時間が不規則になったり、料理が苦手、1人分の朝食を調理するのは不経済などが理由とされます。
それでも、是非朝食を食べて欲しい所以として、朝食を食べないことによる心身への影響があげられます。
朝食を抜くことの弊害
・血糖値が低下して、脳やからだがエネルギー不足で集中力に欠ける。
・夕食の比重が大きくなり、睡眠中に脂肪が蓄積され、肥満になりやすい。
・体温が上がらず、労働意欲がわかない。
・情緒不安定になりやすい。
・やがてはメタボリックシンドロームや生活習慣病の原因となる。
朝食を食べることで脳に必要なブドウ糖がカラダに吸収されることで活性化し、学力の上昇に影響するとされています。
それは、文部科学省の「朝食の摂取状況とペーパーテストの結果との関係」で、朝食をきちんと摂っている生徒の方が、各教科ともいい成績であるという結果からもいえるでしょう。
また、ダイエットのために朝食を抜いている方は要注意!。
朝食を抜くことで、飢餓状態になるカラダは脂肪を貯め込もうとするからです。
例えば、相撲の力士は朝食を食べずに昼まで稽古をします。
それは、目一杯の空腹状態にしてから朝・昼兼用の食事とすることで大量のインスリンが分泌され、食事で得た栄養を脂肪として蓄えるように働くからです。
ダイエットに朝食を抜くことは、思わぬ逆効果になってしまいかねないのです。
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卵かけご飯は朝食べるといい点とは?!
ここまで、卵かけご飯のいい点、卵に含まれる栄養素などを紹介してきましたが、あらためて忙しい朝に食べるといい点をあげていきます。
卵かけご飯は消化・吸収に優れている!
脂質も食物繊維も少ない卵かけご飯は、胃腸の働きが活発でない朝でも消化・吸収に優れた朝食です。
卵かけご飯のたんぱく質が体温を上げる!
卵に含まれる消化・吸収のいい良質なたんぱく質が、体温を上げカラダをしっかり目覚めさせてくれます。
卵かけご飯を食べ過ぎると○○になる?!卵かけご飯のデメリット!
卵かけご飯には、卵に含まれる豊富な栄養素から沢山のメリットがありますが、食べ過ぎると逆にデメリットにもなりかねません。
卵かけご飯を食べ過ぎると太る?!
「卵かけご飯のカロリーはどれくらい?」のところで紹介したように、お茶碗一杯のご飯(約150g)に大きめのLサイズの卵を合わせた卵かけご飯一杯のカロリーは343kcal。糖質量は55.4gになります。
確かに、卵を使う他の料理と比べると、カロリーも糖質量も低いのですが、やはりご飯の糖質が占める割合が高い。
普通に白米をお茶碗一杯食べるのと卵かけご飯にするのとでは、やはり卵かけご飯の方がサラサラと食べやすいので、つい食べ過ぎてしまう経験がありませんか?。
卵かけご飯のときは、お茶碗によそるご飯の量も多めになってしまいがちですよね。
卵かけご飯を食べ過ぎると太るといわれるのは、卵ではなく、ご飯を食べ過ぎてしまうのが原因かもしれません。
卵かけご飯を食べ過ぎるとハゲる?!
これは聞き捨てならない情報ですが、卵かけご飯に欠かせない「生卵」を食べ過ぎると薄毛やハゲの原因に繋がるというのです。
本来、卵の卵黄には髪の毛の成長に欠かせない栄養素「ビオチン」と呼ばれるビタミンが豊富に含まれています。
ならば、ご飯+生卵の卵かけご飯を沢山食べた方がいい感じですが…
卵の卵白には「アビジン」と呼ばれるたんぱく質の一種が含まれていて、生卵を混ぜてご飯にかけることで、先のビオチンとアビジンが結合することで、カラダに吸収されるべきビオチンが吸収されなくなってしまうというのです。
つまり、髪の毛の成長に必要なビオチンが吸収されないことが、卵かけご飯を食べ過ぎると薄毛やハゲになるといわれる理由です。
さらに、卵黄に含まれるビオチンが不足すると、髪の毛だけでなく、ニキビなどの肌トラブルや貧血や鬱症状などの原因にもなるともいわれます。
しかし、卵黄に含まれるビオチンは、何も卵かけご飯だけでなく他の卵料理でも摂れるわけですから、卵かけご飯を食べ過ぎると=薄毛やハゲになるというのは、いささか考え過ぎな感じも否めませんが…。
卵は1日何個まで食べても大丈夫?!
卵の食べ過ぎはよくない、卵は1日1個までとか2個までとかいわれますが、本当のところ卵は1日何個まで食べても大丈夫なのでしょう?。
兎角、1日に食べる卵の数を問うのは、卵に多く含まれるコレステロールを摂り過ぎることが、カラダに悪いと考えられていたからに違いありません。
たしかに一昔前までは、厚生労働省からもコレステロールの摂取量の基準を、1日当たり男性は750㎎・女性は600㎎と示されていました。
卵に1個に含まれるコレステロールは、卵黄・卵白合わせて434㎎。
卵2個も食べると、それだけで基準を超えてしまいます。
卵かけご飯の食べ過ぎでコレステロール値が上がることはない!?
コレステロールはカラダの中で合成できる脂質で、何かを食べることでコレステロールを摂取する影響は少ないことが科学的にも分かってきたことから、最新版(2015年)の食事摂取基準からコレステロールの目標値がなくなっています。
コレステロールとは?
コレステロールには何だか悪いイメージしか湧きませんが、カラダを作る細胞を、作るにも維持するためにも必要なもの。
コレステロールがなければ、私たちのカラダを作る細胞は、どんどん新しい細胞に生まれ変わっていくことができないのです。
さらに、コレステロールは食事から得られる以外にも、不足すればカラダの中で作られてます。
・コレステロールを食事から沢山摂ると、カラダの中で作る量を抑える
・コレステロールを食事から摂る量が少ないと、カラダの中で作る量が多くなる
カラダは自分が1日に必要なコレステロール量を把握し、コントロールしているのです。
つまり、卵かけご飯を食べ過ぎるとご飯の糖質量で太る可能性はあるにしても、コレステロールによる健康被害がすぐに及ぶとは考えにくいことがわかりますね。
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卵かけご飯のアレンジでダイエット効果も!?
これまで紹介してきたように、卵かけご飯は同じ卵と使った料理と比べても、カロリーも糖質量も低く抑えられます。
朝食に食べれば、消化・吸収がよくたんぱく質が体温を上げ、カラダをしっかり目覚めさせてくれます。
ならばダイエット効果も?と思いますが、残念ながらいつも通りの卵かけご飯にダイエット効果は期待できません。
卵かけご飯を玄米にすると?
現代の日本人は、食事から摂取する食物繊維の量が不足しています。
糖質が多い食事を食べると、血糖値の上昇抑えるためにインスリンが大量に分泌され、糖質を肝臓や筋肉、脂肪組織など細胞に貯めこまれ、結果としてカラダに脂肪がつきやすくなります。
食物繊維が不足すると、さらに血糖値が上がりやすくなることからインスリンの分泌量が増えて太りやすくなる。
そこで、卵かけご飯の白米を玄米に変えることで、白米含まれない水溶性食物繊維が100gあたり0.2g、不溶性食物繊維は白米の4倍の1.2gも摂ることができます。
食後の血糖値の上昇を抑える以外に、不溶性食物繊維は胃や腸で水分を吸収して膨らむことで便の体積を増やします。
膨らんだ便は腸を刺激して腸のぜん動運動が促されることで、ダイエットに欠かせない便秘解消が期待されるのです。
納豆卵かけご飯にすると?
一般的な人が必要とするたんぱく質の摂取量は、体重60㎏の人を例にすると、1日当たりの目安は48gで1食当たり16gほどになります。
卵かけご飯にかける卵に含まれるたんぱく質が7.4gとすると、1食当たりのたんぱく質としては不足しがち。
そこで、おすすめしたいのが納豆卵かけご飯。
一般的な3個パックの納豆1パック(45g)のカロリーはおよそ85kcalですから、お茶碗一杯のご飯(約150g)252kcalと大きめのLサイズの卵91kcalに、単純に合わせても428kcal。
先に紹介したオムライス(850kcal)やチャーハン(708kcal)と比べても、納豆卵かけご飯は半分ほどのカロリーに抑えられます。
一方で、納豆1パック(45g)には約7.5gのたんぱく質が含まれているので、卵かけご飯に納豆をプラスすると、1食に摂るたんぱく質量の適量に近づきます。
納豆菌や食物繊維も摂れるので、腸内環境が整えられ便秘予防にもなるなど、ダイエットに繋がる効果も期待されます。
まとめ
今回は卵かけご飯のカロリーや糖質量、朝食べるといい点、逆に卵かけご飯を食べ過ぎるデメリットまで含めて紹介してきました。
・卵かけご飯一杯のカロリーはおよそ343kcal!
・卵かけご飯のメリットは手軽で早く食べられ、栄養満点なのに節約効果も!
・卵は1日に2個以上食べても大丈夫!
・気になる卵のコレステロールも摂取基準が削除された現在、卵は1日に2個以上食べても大丈夫!
・朝食を食べた方が頭の働きが上がる!
・ダイエットを意識して朝食を抜くことは逆効果!
・卵かけご飯のアレンジでダイエット効果がアップ!
栄養満点で低コスト、片付けも簡単と、やはり忙しい朝にぴったりな卵かけご飯をぜひ朝食に取り入れてみてください。
卵かけご飯は食べ過ぎても大丈夫!。そう簡単にハゲたりしませんから。
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