ビジネス上での接待が焼肉店だとしたら、若手社員にとって気が気じゃないのが焼肉に於いて一般的とされるマナー。
家族や友人、彼氏・彼女といく食べ放題系の焼肉店なら気兼ねなく、それこそ楽しみでしかない焼肉も、お取引先様を招待する高級焼肉店での接待となるとプレッシャーでしかないという方も少なくないしょう。
失礼のない、最低限の焼肉マナーを身につけておきたいところです。
今回は「焼肉接待のマナー!焼く肉の順番や焼き加減は?」と題して、焼肉接待に於いて一般的とされる焼肉マナーについて確認していきましょう。
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焼肉接待での一般的なマナー
焼肉店が接待の場所としてセッティングされた場合、一般的にはその場の参加者の中(もちろん接待する側)で一番役職の低い人、もしくは一番若い人が肉を焼くのがマナーです。
職場の上司・先輩を含むチームで焼肉接待する際、あなたは絶対的に「自分は肉を焼く係」だと肝に銘じておくべきです。
例え自分が新規開拓したお取引先様を接待する場であっても、会話を盛り上げるのは上司や先輩に任せ、自分は肉を焼く係に徹する位が好感度UPです。
交代しながら焼くのも気づかい
とはいえ、1人の人がずっと肉を焼き続けているのも、接待される側からするとなんだか気兼ねしてしまうものです。
同席する人の中で年齢や役職の近い人と交代しながら焼き進めることも、意外と大切な気づかいだったりします。
年齢的や役職的にも焼き係でないあなたも、時に交代してあげるといいですね。
焼肉接待に於いて、一般的に肉を焼く係が意識したいポイントは3点+α。
➀焼く肉の順番
➁肉の焼き加減
➂焼肉の量
それぞれ、具体的な例をあげながら見ていきましょう。
焼肉接待でのマナー➀焼く肉の順番
まずは、焼く肉の順番から。
例えば一通りの肉を食べられるコースを注文した場合、1皿にいくつかの種類の肉が盛り付けられていますが、基本的には塩系の肉からタレ系の肉へと焼き進めていきます。
塩系の肉から焼いていく理由は、網や鉄板の汚れを少なく抑えて焼き進めるためです。
タレ系の肉はどうしても焦げたりして網や鉄板が汚れやすいので、脂の多いカルビなどタレ系の肉を最初に焼いてしまうと、焦げて汚れた網や鉄板に塩系の肉を乗せて焼くことになってしまうのです。
また、タレ系の肉でも、タレの色の薄いもの(味付けの薄いもの)から濃いものへ焼き進めていくのがベターでしょう。
【 例 】
1.特上タン塩
2.タン塩
3.カルビ
4.ハラミ
5.ロース
お好みで海鮮類を加えるならタレ系のカルビの前に、ホルモン系はロースの後にじっくり焼くのがベストです。
かぼちゃやにんじん、玉ねぎなど野菜がつく場合、1.の特上タン塩で気分を上げつつ最初の方に焼き始めるのがおすすめですが、焦げてしまわないように注意します。
野菜焼きではなく、さっぱりとしたサラダや肉を巻いて食べるサンチュを注文しておくのも、焼き加減を気にせず栄養バランス的にもいいかもしれませんね。
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焼肉接待でのマナー➁肉の焼き加減
肉を焼き始める前に、できれば「お好みの焼き加減」を聞いておきたいですところですが、「任せるよ」と言われることもあるでしょう。
その場合は、まずは自分が思う焼き加減で焼いてみて、丁度いいのか、もっとよく焼いた方がいいのか感触を得ていく感じがいいですね。
網を十分に熱する
焼肉の基本中の基本は、網や鉄板を十分に熱してから焼きはじめること。
肉を乗せたときに「ジュッ」と音がしなければ早すぎです。
網や鉄板が十分に熱くなっていない状態で肉を焼きはじめると、肉が網や鉄板にくっついてしまいます。
さらに裏返す時に無理に剥がそうとすると、折角の肉汁が流れ出てしまうので要注意です!。
人数分の肉を都度焼いていく
お酒や会話をともなう焼肉接待では、食べるペースもややゆっくり目。
ペースを考えずに、次々と網や鉄板へ肉を乗せて焼いてはいけません。
食べるのが追いつかず、肉が焦げてしまったり、取り分けた肉が冷めてしまい美味しく味わっていただけません。
焼きすぎ(焦げつき)に注意しながら、食べるペースに合わせて調整しながら焼いていくことが大切です。
肉を裏返すタイミング
焼肉を美味しく焼くには、肉を裏返すタイミングが大切です。一般的には、肉を1回だけ裏返してもう片面を軽く焼くのがいいとされています。
もちろん肉の種類(部位)やランクによっても裏返すタイミングは異りますが、高ランクなお肉ほど焼きすぎないようにしたいものです。
但し、タン塩などネギが上に乗っているような肉の場合は、片面だけ長めに焼いたり、ネギがこぼれないように半分に折って焼いて蒸らしてから、もう半面を焼くスタイルもいいですね。
焼肉を取り分けお皿へ乗せるときは?
肉が焼けたときは、まず接待するお相手へ「焼けましたが如何でしょうか?」と食べたいタイミングか否かを確認し、食べる場合はお相手のお皿へ取り分けます。
一般的な焼肉店のお皿は、レモンとタレを別々に、もしくは仕切られる皿となっていますが、人によって肉の種類など好みが分かれる部分です。
「どちらのお皿にお乗せしましょう?」とお声掛けするなど、都度確認しながらお好みのお皿に取り分けるのがベストです。
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焼肉接待でのマナー➂焼肉の量
焼く肉の順番と被るところもありますが、焼肉接待で注文する際にスタンダードとなるコースとしては、おそらくは以下のような順番になるでしょう。
➀前菜
・キムチやナムル
・サラダ など
➁焼物
・タン塩
・大海老.帆立 など
・カルビ
・ハラミ
・ロース
・ホルモン など
➂食事
・ビビンバやクッパ
・冷麺 など
➃デザート
塩味の淡白な肉→赤身でサシの多い肉→味噌味など濃い味の肉の順番にするのが「焼肉通」の注文スタイルでもあり、それは網や鉄板の汚れ具合からも理にかなっています。
接待するお客様によっては、お肉と一緒にご飯も食べたいという人もいらっしゃるでしょう。いざ肉を焼きはじめる前に「白ご飯は必要ですか?」と確認することも大切です。
焼肉の量は何人前で注文する?
接待云々にかかわらず、焼肉で注文する肉の量をそれぞれ何人前にしたらいいかは、判断に迷うところかもしれません。
沢山注文しすぎて食べ残してしまったり、最後に「〇〇君頑張って!」など若手社員の出番になるようでは困りますからね。
最初からすべての肉を、同席する人数分ずつ注文するのは控えましょう。
先に紹介したように焼肉接待ともなれば、キムチやサラダなどから始まり、〆に食事、デザートも付くでしょう。
予約時や最初の注文時には、とりあえずは人数分の半分ほど、例えば4人での焼肉ならそれぞれの肉を2人前~3人前ずつとしておくのがベター。
食べたりない、もしくは接待するお客様が気に入った肉があった際に「追加で頼みましょうか?」とお声掛けして注文するくらいの方がベストです。
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焼肉接待でのマナー➃トングの使い分け
焼肉で使用するトングは、生肉を触る時、皿から網や鉄板に乗せる時にのみ使うのがマナーです。
火を通した肉をひっくり返したり、焼き終えた取り分けるのにトングを使うのは、衛生上好ましくありません。
取り分け用の「取り箸」、もしくは取り分け用のトングを使うようにします。
トングの役割
焼肉に於けるトングの役割は、食中毒を防ぐためです。
生肉の表面に付着する菌(O-157など)を口にすることでの食中毒が問題視され、厚生労働省が推奨するように、近年は焼肉屋さんの多くがトングを用意しています。
焼肉接待でのマナー➄お相手が焼いてくれたら
焼肉接待の場に於いても場合によっては、こちらに気遣いお相手が焼き係を買って出てくれることがあるでしょう。
接待相手に焼いてもらうシーンでは、けっして焼いている肉に手を出してはいけません。焼き加減は「お任せ」が基本です。
もしも好みを尋ねられたなら、「レア」や「よく焼き」など伝えた方が、逆に焼く側に立つお相手の気遣いを増やさないことに繋がります。
まとめ
今回は「焼肉接待のマナー!焼く肉の順番や焼き加減は?」と題して、焼肉接待に於いて一般的とされる焼肉マナーを紹介してきました。
本来、焼肉は楽しく食べるに尽きますが、ビジネス上の焼肉接待となると今後の取引云々に影響しかねません。若手社員としては緊張する場面ですよね。
・焼く肉の順番
・肉の焼き加減
・焼肉の量
・トングの使い分け
・お相手が焼いてくれたら
おそらく最も気になるのが、焼く肉の順番でしょうか。
焼き加減に関しては、接待相手の好みもありますが、一般的には、肉を1回だけ裏返してもう片面を軽く焼くのがいいとされています。
もちろん、肉の種類(部位)やランクによっても裏返すタイミングは異ります。
焼肉の量は、最初からすべての肉を同席する人数分ずつ注文するのは控え、食べたりない、もしくは接待するお客様が気に入った肉があった際に「追加で頼みましょうか?」とお声掛けして注文するくらいでいいと思います。
焼肉接待も最初は緊張するでしょうが、最低限のマナーを意識しながら進めていくうち、ビールやハイボールが次第に場を和ませてくれることでしょう。
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